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閉ざされた平和から開かれた平和へ

自分を評価してもらいたくて、誰かに認めてもらわないと自分が生きていない気がして、だから世界に向かって自分を一生懸命アピールしてきた人生。

けれどヨーガをしたら。

否応が無しに自分の体を見る。隣のマットの人が脚を高く上げるのを見て、嫉妬をしては、げんなりしながら鏡の自分の体に目を戻す。できないアーサナが出てくるたびに、周りの人全員が私をせせら笑っているような気分になって落ち込んでは、慌てて先生の声に意識を戻す。それをひたすら繰り返す。

呼吸を聞く。クラスの後の予定を考える。呼吸を聞く。隣の人の呼吸音が気になる。自分の呼吸に意識を戻す。終わってない仕事の言い訳を考える。あの人の既読スルーに気を揉む。私、何かまずいこと言っちゃったかな?いやいや呼吸、呼吸。これを繰り返す。

はあ、また余計なことばかり考えてしまったなあとクラスの帰り道にぼんやり考える。

そうやってヨーガを繰り返すたびに、自然と頭の中の大部分を占めていた他人が少しずつ小さく萎んでいって、無理せずに自分の存在が大きくなっていく。

私が私といる時間が増えていく。自分の中に平和が広がっていく。私と一緒にいる時間が楽しくなってくる。

ヨーガが内なる平和をもたらしてくれる。

今までなんでこんなに他人の評価が欲しかったんだろう?今となってはそんなことどうでもよくなった。自分のために毎日を丁寧に過ごしたい。無理して合わない人と付き合って自分を苦しめるくらいなら、大切な人を大切にしていけばいい。

自分を大切にして生きていこう。自分が大好きだ!自分がワクワクすることを、自分の心が喜ぶことをしていこう!!

それに気づくことがヨーガです。

・・・ん?本当にそうですか?

ここで気づきが終わっている人がいたら、ヨーガの側面の半分しか見ていません。

そう、ここまではただの折り返し地点にすぎません。まだ先の道があるんですよ。自分と向き合ったままで立ち止まらないで。自己愛は大切だけど、その温室にいたまま閉じこもらないで。

外に喜びを求めて、外に評価を求めていたのならば、ヨーガを通して内なる平和を求めていく過程はとても必要です。外側から与えられた評価や価値観で自分を形成してしまったら、誰かに頼って依存していないと自分が保てないことになる。それは苦しい。そうではなく、自分が自分を形成していくことに気づくことに、自分は自分のままでいいと気づくことには、ダイヤモンドよりも宮殿よりもGAFAのどれかのCEOになるよりも何倍も価値がある。

けれども。

自分を好きになることが結局なんなの?自分を大切にするのはなんで必要なわけ?どうしてそこで終わっちゃいけないのよ?

それは、世界に貢献するためです。

あなたがあなたらしくいることが世界の為になるんです。

なぜか?それは本当に大切なことは、「自分を自分として認めながら、世界の一員としてあなただけの役割を果たし世界全体に貢献していくこと」だから。

それがヨーギーの生き方だから。

自分と一緒にいる居心地の良さを手に入れてからがむしろスタートです。新しいステップが始まります。

内側の平和を実感していれば、自分自身に100%の信頼が持てます。世界に飛び出せば失敗することも傷つくこともあるでしょう。でも大丈夫。一番信頼のおける決して離れることのない自分というパートナーがいるので、何度でも世界に出ていけます。

あなたにはあなただからこそできることがあります。そんなことない、というならそれはまだ自分を知らないだけのこと。自分自身に失礼なので言わないでください。

本当の自分に出会ったなら、もっと世界に出てください。

この体でいられるのには限りがあるのだから。開かれた世界でも、有象無象にひしめく他人の中でもあなたは平和に穏やかでいられるのだから。

閉ざされた平和でぬくぬくしている場合じゃないんですよ。まじで。

P.S 他人の価値観をひきずったまま世界に出るとたまにバッキバキに折られて信じられない痛手を負うことがあるので(何度も経験ありますんで笑)、ヨーガでしっかり自分を認識してから世界に飛び出しましょうね。

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