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子どもの能力を伸ばそう!幼児教育で伸ばすべき力とは?

あなたは、保育園に行っていましたか?幼稚園でしたか?

私は保育園で育ちました。

保育園で育った私は、「幼児教育」と言う言葉になんだか「嫌な感じ」を覚えていたのです。というのも小学校一年生の時に、幼稚園に通っていた隣の席の男の子は「お勉強」ができて鼻高々...私は本当に「右も左もわからない」状態で小学校の勉強を始めたので劣等感を抱いたのを覚えています。

幼稚園は「お勉強」をする場所。保育園は「遊ぶところ」というイメージをその頃からずーっと抱いていたのです。3歳くらいの小さいうちから「お勉強」をさせてなにが楽しいのか?そんなに「お勉強ができること」が崇高なことなのか?

小学校一年生の時に抱いた劣等感をずっと引きずっていて、「幼稚園」や「幼児教育」という言葉は「嫌な言葉」だったのです。

子どもが生まれてから、子育てについて悩むことが多くなり、我が子を伸ばしていくためにはどうしたら良いんだろう?と頭の隅で考えるようになりました。

2020年3月号の日経サイエンスに「幼児教育で伸ばすべき力」特集が組まれ、なにを伸ばすべきなのか興味があったので読んでみたので、まとめておきます。

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◇幼児教育で伸ばすべき2つの力

「幼児教育」を意味のあるものにするためには、2つの力が必要である。

・実行機能

・話し言葉

実行機能にはさまざまな認知機能が含まれます。

・ あることをしばらく経ってからも思い出すワーキングメモリ
・ 衝動や強い感情をコントロールする力
・ 一つの課題から他の課題への切り替えできる柔軟性

話し言葉とは?

構文が複雑化しても意味をなす会話ができる能力

つまり、言語能力、言語把握能力のこと。

この二つの能力はそれ以降の学業をしていくために、社会生活をしていくための土台になっていく能力。それを幼いうちからしっかり身につけておくのは大切だとされています。


◇ 実行機能を養うためには?

2018年に集中力を引き出す指導法を身につけた教師に習った子どもたちは、そのような指導を受けなかった子どもたちと比べ、成績が良くなる傾向があるという報告がされました。

実行機能を養うためにはどうしたら良いんでしょう?

具体的には、子どもたちにゲームをさせるのが良いそうです。(テレビゲームやスマホのゲームではありません)

・なんらかのルールを覚えさせる
(しりとりなら前の人が言った言葉の最後の音から始まる言葉をつなげる、「ん」で終わったら負けなど)

・別のことをしそうになるのを我慢させる
(大人が一回手を叩いたら、二回叩いてね、大人が二回手を叩いたら、一回叩いてねと言ったルールで遊ぶなど)

それに加えて、子どもにわずかな自主性を与えるのが良いそう。今日することは自分で決めるなど、「自分で○○した」という気持ちが実行能力を上げるのに良いんだそうです。

◇ 話し言葉を養うためには?

言語の取得にはおしゃべりすること、絵本の読み聞かせなどが良いとは古くから言われています。

特に絵本の読み聞かせを工夫することで、話し言葉の能力はかなり向上するようです。

絵本を読んでいる時に、物語から外れた対話を行うと子どもたちの言語能力は上がるそうです。

「この時おじいさんはどう思ったのかな?」とか「このおじいさんはなんで意地悪したんだろう?」などの問いかけを、絵本を読んでいるときにすることで、子どもの物語把握能力、語彙力などが上がっていくみたい。

これは身近に実践できそうですね。


◇ 幼い頃から教育は必要なのか?

2018年の報告によると、話す力(言語能力)は早めに開発するのが良いという結果を得ているようです。

言語能力は、後々の高度な言語の理解や学習の土台になるため、遅れをとった子たちは先行する子に追いつけなくなるためです。

他にも実行能力を伸ばすことで、感情を抑えるべきタイミングを感じ取ったり、難しそうなことでもやり遂げる力が身につくようなので、日々の暮らしへのストレスもかなり軽減されそう。

早めにこの能力を身につけておくことで、子どもにも大人にも良いことがあるのではないかと感じました。


私が元々持っていた「幼稚園」や「早期教育」の概念が変わりつつあります。

いわゆる「お勉強」をさせるのが幼児教育というわけでは無い。子どもがこれから伸びていく土台を作るのが、幼児教育になってきているんですね。

保育園でも実践できそうなことが沢山あります。

高い質の教育を受けさせるということは犯罪の低減につながり、地域の質の向上につながる。低所得者層も高所得者層も平等に高い質の教育を受ける仕組みを作る必要がある。

高い質の教育を施すためには、高い質の能力を持った教師が必要。それだけの能力を持った教師を育てるためには、相当のお金と時間も必要なので、国や自治体を上げて政策を練らなくてはいけないのではないかと感じました。(即効性はなく、効果を実感できるのが10数年後とかなり時間がかかるので積極的に取り組もうとする人たちも少ないのかも)

日本では、共働きの家庭が増えてきて保育園に預ける人が増えてきています。保育園の管轄は「厚生労働省」、幼稚園の管轄は「文部科学省」です。

どちらも子どもたちに関わる施設なのですが、管轄が違うんんですね。もし将来の国のためを思って、質の高い幼児教育を施していきたいと思うのだったら一本化した方が良さそうです。幼稚園の保育園化(預けられる時間を長くする)、保育園の幼稚園化(幼児教育を積極的に取り入れる)も望まれる日がそう遠くはないかもしれません。

保育園などだけではなくて、家でもできることも考えてみようと思います。

それでは、また!


アメリカの幼児教育に対して10億円もの寄付を表明したAmazon.com創始者の一人であるベゾス氏。ベゾス氏は幼い頃モンテッソーリ教育を受けていたそうですよ。


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