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カナダの5月:待ちにまった春の到来!

5月のオタワは、本格的な春が訪れる時期です。4月には小雪が舞い、5月初旬にはまだ薄いダウンを羽織ることもありましたが、5月中旬になると日差しも強くなってきます。

暖かくなると急激に緑が芽吹きだし、1か月前までは茶色だった景色があっという間に緑色になって、「いつの間に??」とその変化の速さに驚きました!

そして、街全体が冬の眠りから目覚めたようで、「オタワのどこにこんなに人がいたのだろう?」と思うくらい、街に人が溢れています。


1. Canadian Tulip Festival

オタワの5月といえば、Canadian Tulip Festival(カナディアン・チューリップ・フェスティバル)が有名です。

オタワで毎年チューリップ・フェスティバルが開催されるようになった理由は、第2次世界大戦時にまで遡ります。

ドイツ軍にオランダが占領されたため、当時妊娠中だったオランダのユリアナ王女は幼い娘2人を連れてカナダに戦火を逃れて来ました。その疎開中にマルフリート王⼥を出産することになったのですが、オランダ国外で誕生すると王位継承権がなくなるというオランダの法律を考慮して、カナダ政府がユリアナ王女が入院していたオタワの病院の⼀室をオランダ領にするという⼀時的措置を取り対応しました。そのおかげで生まれてきたマルフリート王女は、資格を失わずに済んだのです。

その当時のカナダ政府の対応に感謝したオランダのロイヤルファミリーは、帰国以来毎年たくさんのチューリップの球根をオタワに送り続けているのです。感謝の気持ちをこめて今でも送られてくるチューリップの球根は、なんと100万株以上!心温まる話ですよね。

チューリップに負けないくらい人も多いです!

チューリップ・フェスティバル会場のCommissioners ParkやダウンタウンのMajor's Hill Parkは、色とりどりのチューリップで溢れ、まるで絵画のような美しさです。オタワを訪れることがあったら、是非この季節だけのチューリップを鑑賞してほしいです!

でも、現地の人はわざわざチューリップを観に行くことは少ないようです。友人に「チューリップ・フェスティバルに行った?」と聞いたら、皆「え?何それ?」という顔をしていました。それから「あぁ、あれね!」と。(「観光客が行くところね」とは言いませんでしたが、おそらくそう思っている雰囲気です)

2. オープンカフェやテラス席がオープン!

街にはオープンカフェやテラス席が増えます。それも車道に突如テラス席ができたり、駐車場の前など景色の悪い場所にカフェがオープンしたりします。家のベランダや玄関前に椅子を置いて日光浴を楽しんでいる人もいます。

暖かい季節だけの特設テラス席


昨年は「なぜこんな景色の悪い場所をオープンカフェにするの?なぜ家の前で座っているの?」と不思議に思っていましたが、オタワの冬を越えた今ならその意味がわかります。

景色を楽しみたいのではなく、日光浴をしたいのです!「暖かくなったら日を浴びたい~」「寒くなる前に太陽の光を楽しみたい~」という気持ちなのです。日焼けを気にしている人は少なく、私も冬に向けてビタミンDを蓄えようと外出を楽しんでいます!


車道の一部にカフェが!!排気ガスを吸いながら食事をするような気がしますが…


3. イベントも盛りだくさん!

各地で様々なイベントが開催されます。その1つが、Victoria Day(ビクトリアデー)のイベント。ビクトリアデーはイギリスのビクトリア元女王の誕生日を記念した祝日で、カナダでは「夏の始まりを祝う日」として各地で花火やパレードが行われます。

近くの公園であがった花火。かなり近くで観覧できるので、想像以上に醍醐味がありました。


 4. まとめ

オタワの5月は、待ちわびた春(夏)が到来する時期です。ここぞとばかりに太陽を浴びて、街や山に飛び出して遊ぶ人々の姿が見られます。みんな(私も)これから来る夏に向けてのワクワクが止まらない状況です。


公園で楽しみ人々

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