遅れたレポートは受け付けますか
私が今いる大学は明らかに「実験したことない人」が設計をしているので、居室と実験室とが離れています。フロアが違うどころか建物も違う!!
今日は久々の、授業も実習も演習も会議も打ち合わせもない日なので、朝から実験室にこもっておりました。
イヤホンをしてガンガン音楽を聴きながら作業をしていたら、ほとほととドアを叩くような音がする。はて。
恐る恐る入ってきたのは1年生女子でした。何かと思ったら。
・先週の授業の課題は昨日が締め切りだった。
・昨日別の授業で会った友達が同じタイミングで課題を提出しようとしていたので、それなら一緒に出すからと預かった。
・提出するときに預かったことを忘れて、自分の分だけ提出してしまった。
・今日になって友達から課題を預かっていることを思い出して青ざめた。
なのですって。
1年生はこの実験室があるエリアには全く用がないので、今日初めてやってきて、でもどこの実験室かわからず、意を決して一つずつ実験室をノックしていったんだろうなあ、と妙なところで感心してしまいました(実はめちゃくちゃ勘がよくて一発で引き当てたのかもしれませんが)。
それにしても、その友達に責められたのか泣かれたのか知りませんが、なんなら「平謝り」という表現がぴったり。私が何か言う前から「ほんっっっっっとうに申し訳ありません」「私の分の点はいらないので彼女の方にはちゃんと入れてください」と半ば涙目で訴えてくるのですよ。
私が担当しているこの授業では、課題というのが次の授業で取り上げる内容なので、つまり予習になるのです。あらかじめ自分であれこれ調べることで「へーそうなんだ」と興味を持ってもらい、授業を聞いたときに内容が理解しやすくなるのが目的。なので課題に取り組むのがまず大事ですからね。それを提出しようとする学生に対して拒否するのは学ぶ意欲を削ぐようで、私としてはどうも違う感じがします。それに大学1年生、つまりは18歳(あるいは19歳)女子同士がこんなことでこじれるのは気の毒ですからねえ。
「気にしなくていいよ。2人とも、キチンと点は付けるから」
とあっさり言ったら驚愕の表情で「えっ、先生、優しくないですか…?」とめちゃくちゃビックリされました。
そうか、私はルールから外れることを許さない血も涙もないオンナだと思われてるんだな…(否定しない)。