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九州のおかしな歩き方

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九州の郷土菓子、ご当地スイーツ・パン、銘菓本店を巡る旅
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#和菓子

008_井戸川白玉まんじゅう店の白玉饅頭【宮崎】

宮崎県諸県郡国富町本庄で150年以上前から作られている名物饅頭。(いや団子かな) 幕末、宮永夫婦が鵜戸神宮参拝に出かけ、堀切峠の茶屋で食べた饅頭があまりにも美味しくて、帰ってから再現しようと試行錯誤でつくりあげたとか。 国富町本庄には、今でも数件の白玉まんじゅう屋がある。 手作りで1日に作る数に限りがあるし、日保ちがしないので県内でも知る人ぞ知る名物饅頭。 井戸川白玉まんじゅう店 宮崎県東諸県郡国富町大字本庄4850-1 鵜戸神宮 堀切峠 国富町で無視できないもの

009_本間商店の青島ういろう【宮崎】

昭和40年代、宮崎は新婚旅行のメッカともいわれるくらい、ブームに沸いていたという。 青い海、青い空、色鮮やかな花々、南国ムードを盛り上げるフェニックス並木。 昭和天皇の娘と旧佐土原藩島津家の息子が結婚、新婚旅行先が宮崎だったことがブームの火付け役となる。 そんな宮崎随一の観光名所青島の名物、青島ういろう。 明治10年頃、青島で旅館をしていた鈴木サトさんが作っていた「おサト羊羹」を改名。 こどものくにの前にはういろう店が軒を並べる。 どの店で買おうか迷ったけど、ういろうの

010_香梅 本店の加勢以多【大分】

熊本、いや九州を代表する菓子メーカー香梅。 陣太鼓、武者がえし、本丸など、多くの人気銘菓を販売している。 熊本であればいたるところ、私の地元宮崎でもデパ地下なんかで購入できる。 子供の頃から熊本のお土産のなかで陣太鼓が一番好きだったので、熊本市にある本店はぜひとも行ってみたい店だった。 今回のお目当ては、加勢多。 薄いカリンジャム羹を、これまた薄いもち米のおぼろ種で挟んだもの。 江戸時代、細川家に献上されていたお菓子を復刻した珍しいお菓子。 香梅は1949年創業の比較的新し

013_浪花屋本店の銅銭糖【熊本】

銅銭糖は、熊本県大津町の郷土菓子。 今から160年以上前の安政時代、この浪速屋本店で誕生したお菓子。 もち粉と砂糖を水で練った落雁であんこを包む。 落雁&あんこなんて甘そー、と思っていたけど、意外と上品。 落雁はしっとりほろり。 出来たてはやわらかい。 このお菓子も熊本のお土産コーナーでよくみかける。 わざわざ本店を巡る一番の理由は、出来たてを食べたいから。 たいていのお菓子は出来たてのほうが美味しい。 浪花屋本店 熊本県菊池郡大津町室1037

018_ 正観寺丸宝の松風【熊本】

熊本県菊池の銘菓、松風。 南北朝時代に菊池一族が京から持ち帰ったと言われる。 日本一薄い和菓子。 中でも正観寺丸宝の松風は、厚さ1.2m。 薄くてパリパリ。 1枚で食べてみたり、2枚重ねてみたり、3枚重ねてみたり、4枚・・・ 食感が変わるのが楽しい。 あぁ、ホント、この薄さのパリパリ感、一度食べてみて欲しいよ。 松風本家 正観寺丸宝 熊本県菊池市隈府1097-2 松風 4包 280円 (2018/5/31)

023_南風屋の杉ようかん【熊本】

2018年6月30日、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が世界文化遺産に登録された。 天草の崎津集落はこのひとつである。 そしてここには、ここにしかないお菓子があるのである。 それが、杉ようかん。 200年以上も前に琉球の使節団から伝授されたこのお菓子、ピンクのラインと杉の葉の緑がなんともお洒落。 このビジュアルに惚れて崎津に行ったのだけど、まさか世界遺産になるとは。 一度は途絶えたのだけど、復活した幻のようかん。 南風屋(はいや) 熊本県天草市河浦町﨑津454

031_千鳥屋の千鳥饅頭【福岡】

ゆるい。 このゆるさがかわいい、千鳥饅頭の刻印。 千鳥饅頭は1927年(昭和2年)誕生。 中に白餡が入ったカステラ饅頭。 かつて日本一の炭鉱地帯だった筑豊。 江戸時代、長崎街道を通じて筑豊にも南蛮菓子がもたらされる。 これが明治以降、炭鉱景気背景に数多く生まれた銘菓の誕生につながるってなんかもうこうロマンすら感じる。 重労働を担う炭鉱の人たちがエネルギー源に甘いお菓子を好んだのも、菓子作りが盛んになるのに拍車をかける。 千鳥屋本家、先祖がお菓子を作り始めたのは天正18年

033_亀屋延永の黒ダイヤ・白ダイヤ【福岡】

筑豊地方が炭鉱で栄えていた頃、石炭は黒ダイヤ、石灰石は白ダイヤと呼ばれていた。 黒は黒砂糖と小豆、白は白砂糖と隠元豆でつくったゴツゴツとした羊羹。 もとは田川市の大月堂が作っていたが、現在は飯塚市の亀屋延永で作られている。 亀屋延永 飯塚店 福岡県飯塚市忠隈77-34 (2018.3.22)

034_四宮の成金饅頭【福岡】

成金饅頭は、福岡県直方市の銘菓。 直方、これなんてよむと思う? 正解は、のおがた。 なんでっ。 なおかたとかなおがたでいいじゃんっ。 一見どら焼きだけど、中身は白餡で豆の食感が残っているのが特徴。 普通どら焼きサイズから、大きいものは直径30cmとかある。 明治時代、値段が高騰すると思ってうずら豆を大量に買ったけど、実際は暴落しちゃって困った青年が、豆を処分するために饅頭を作ったところ売れたのが始まりという。 当時、筑豊炭田の重動労で疲れた鉱員たちが、甘い菓子を食べること

035_大石本家の成金饅頭【福岡】

ここの饅頭、ちょっと小ぶり。 生地の端が薄くパリパリで、餡は豆のカタチがガリガリ残っててうまっ♡ 大石本家 福岡県直方市古町17-8 成金饅頭 162円 (2018.3.22)

036_湖月堂の栗饅頭【福岡】

本店に行ってきた。 小倉の名物、栗饅頭。 中には栗を練り込んだ白餡。 1895年(明治28年)の創業以来栗饅頭を作っている湖月堂は、長崎の田中旭栄堂と共に元祖的な店とされる。 湖月堂 本店 福岡県北九州市小倉北区魚町1-3-11 栗饅頭  108円 (2018.3.20) 小倉は長崎街道、別名シュガーロードの出発地。 それがここ、常葉橋のたもとに。 ここを砂糖が通っていったのよー。 それよりもなによりも、隣の橋のこの列をなす全裸のペンネ人間が気になる。

040_村岡総本舗の小城羊羹【佐賀】

羊羹を見て、きれいだと初めて思った。 食べるけど、特別好きなわけではないお菓子から、羊羹LOVEになった。 そのきっかけが村岡総本舗の小城羊羹。 表面が固まってしゃりっとしている。 洗練された甘さに、しっとり感とシャリシャリが混ざりあって、もうたまりません。 銀色の袋に羊羹を流し込んで作る方が楽なのに、シャリシャリを作るために木型で固めたものを一本一本切り分けている。 小城市には20軒以上もの羊羹屋がある。 長崎街道、シュガーロード沿いでもある。 1872年(明治5年)

041_高木羊羹本舗のいちじくようかん【佐賀】

一口食べて虜になった。 めっ          ちゃ美味しい。 高木羊羹本舗のいちじくようかん。 こちらも小城市の羊羹屋さん。 シャリシャリと柔らかいのがあいまって一層ジューシーに感じる。 甘さも程よく私好み。 今時点、一番好きな羊羹。 ビオレ・ソリエスという高級いちじくのジャムをたぁ〜〜〜〜〜ぷり使ったくろいちじくようかん。 こちらいちじくの味がより濃厚で、ほのかに小さなツブツブも。 でも、好みで言ったら、普通のいちじく羊羹の方が好き。 いちじくのフルーティ、ジュー

056_竹田のゆでもち【大分】

竹田で昔から農作業の合間のおやつとして食べられてきた郷土菓子。 大分全域で見かける気がしてたけど、どの辺の地域に多いのか気をつけてみよう。 ひらべったい小麦粉生地の餅に粒あんが入っている。 どうしてこんなぺったんこにしたのだろう。 忙しいとき早く作れるようにかな。 道の駅竹田にて購入 3枚 260円+税 (2018/3/30)