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デイサービスセンター扇の森の立て直しに尽力!主任 菅野さんの体験談【後編】

正しいことを続ければ、いつか伝わる。主任 菅野さんが語るデイサービスセンター扇の森の立て直し

こんにちは、副理事長の永嶋です。今回の社内報noteは、前回に引き続き、「永寿荘で働く従業員の顔」をお届けします。デイサービスセンター扇の森の主任、菅野さんが語る施設立て直しの体験談の後編です。

菅野さんが尽力した結果、デイサービスセンター扇の森の2021年度末の業績は過去最高水準にまで戻ってきました。たった1人で始めた取り組みについて、今回も菅野さんに振り返ってもらいました。

言葉と姿勢でひたすら伝え続けました

異動後、気になる点を書き出し、口頭でも職員たちに伝え始めた私ですが、1番に頭にあったのは「自分自身が汗をかいて動かないといけない」ということでした。

「しっかりと明るく元気にあいさつしましょう」「利用者さんが何のために来ているのかを考え、できることを背一杯やりましょう」と当たり前のことを職員たちに繰り返し伝えつつ、自分が実践している姿を見せ続けていったのです。時には、個別に話す時間も設けました。

特別養護老人ホーム扇の森の主任や上司に相談に乗っていただいたり、デイサービスの仕事を手伝っていただいたりしたこともあります。

試行錯誤を続けるうちに、徐々に職員の意識が変わっていきました。しかし、全員が全員変われたわけではなく、残念ながら離職を選んだ職員も少なからずいました。法人の理念に合わないと本人が判断しての離職ならば仕方がないと、割り切るよう心がけていましたね。

菅野さん写真②

反対に、嬉しいこともありました。新年度になり異動してきた職員から「新しいことを教え得てもらえる環境で働けて嬉しいです!」と言ってもらえたのです。ありがたかったですね。孤軍奮闘していた状態から、徐々に志を共有できる人ができていったのは、立て直しを進める上で心強いことでした。

共通言語を得ることで、仲間が増えていきました

形骸化していたプログラムにもテコ入れをしました。コロナ禍を理由に、デイサービスでの過ごし方が「ただ映画を見ていただくだけ」など、言ってしまえば「来所した利用者さんが何もすることがない」状況になっていたのです。そのため、デイサービスがないと生活が成り立たない利用者さんだけが残り、身体を動かすために来ていた利用者さんが減ってしまっていたのでした。

国が打ち出している自立性介護に向け、デイサービスとして求められていることをやっていこうと話し、月に1回の会議で新しいプログラムを考案することにしました。法人に相談し、リハビリ機器の導入やカラオケルームの設置など、ハード面もリニューアルしていったのです。

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1つ転機となったのは、4~5月に行った千葉県にあるデイサービスセンターの見学です。職員数人と共に訪問しました。以前から知っていた施設でしたが、実際に目にしてみて、働く職員が楽しそうに働いている姿勢が印象的だなと感じましたね。利用者さんも生き生きされていて、「ここに来たら元気になりそうだな」と思いました。

一緒に見学に行ったメンバーの中には、ふだん口数が多くない方がいたのですが、施設見学でよほどいい影響を受けられたのでしょう。帰りの車で「うちでも取り入れられそうですよね」など、驚くほど感じたことを話してくれ、大いに盛り上がりました。

同じ時間を過ごし、同じものを見ることで、「目指したいデイサービス像」が互いの中にでき、共通言語を持つことができたのが大きな成果でしたね。それにより、一緒に立て直しに取り組んでくれる仲間がさらに増えたのです。

毎月行うミーティングでも、私以外の人から「こうしていきましょう」と前向きな発言が出てくるようになりました。数字も共有し、施設の状況を伝えることで、最初は反感を抱いていた職員にも、ビジョンを理解してもらえるようになっていったのだと思います。

正しいことを一生懸命にやり続けることこそが立て直しの秘訣

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今、デイサービスセンター扇の森では「日本一歩くデイサービス」とキャッチコピーを掲げ、利用者さんが来た日には1日5000歩歩いていただくことを目標にしています。徐々に雰囲気も作られ、今では利用者さんが自主的に歩く姿が見られるようになりました。見学者やケアマネージャーの方に「すごい活気のあるデイサービスセンターですね」と言っていただけるまでに変わったのです。

私が異動してから、今で1年半と少し。思い返せばあっという間でした。正直、異動してきたときには3カ月くらいで立て直せるかなと思っていたのですが、それは甘い考えでしたね。険しい道のりではありましたが、ここまでこられて良かったなと思っています。

やり遂げられたのは、とにかく一生懸命やり続けたからでしょう。正しいと思ったことを愚直にやり続けることが大切なのだと思います。最初は何だかんだと文句を言う人もいるでしょうが、続けていればいつか伝わる人が出てきて、一緒に取り組む仲間を得られるはずです。

今後は、もっと地域の方々を元気にできるよう、サービスを広げていきたいですね。より多くの人がいつまでも元気でいられる地域づくりに貢献したいと思っています。

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