いつか草が。
ひとりの大切な仲間が辞めていってしまった。「実家に帰るんだ」って、あんな笑顔で言ってたけど、それで、どうするつもりなんだろう?
聞きたくても聞けなかった。彼もきっと、その答えを、何も用意していないだろうから。素直にとても悲しく思う。あんなに一生懸命だった彼の姿が目に焼きついてるから。
本当に大切なものを彼なりに見つけたんだと、今はただ、信じていたい。いや、今はそう信じている。私の大好きな詩人のうたを、彼の新しい人生に贈りたい。いつか、気付いてくれたらいいけど。
「いつか草が」
いつか草が
風に揺れるのを見て
弱さを思った。
今日
草が風に揺れるのを見て
強さを知った。
「星野富弘 全詩集Ⅰより」
最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一