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人が恋に落ちる瞬間をはじめて見てしまった。

「人が恋に落ちる瞬間をはじめて見てしまった」

このセリフは羽海野チカさんの漫画「ハチミツとクローバー」(*略してハチクロ)の中のセリフ。私の大のお気に入りのセリフだ。どうして私が知っているのかと言うと、実はうちの奥さんは大の漫画好きで、とくに羽海野チカさんの大ファンなのだ。

このハチクロの漫画本を、彼女は全巻揃えている。(ちなみに今は「3月のライオン」も最新刊まで全部揃えている。)

それで以前、私が暇なときに、パラパラと1巻だけのつもりで読んでいたら、知らないうちに全巻、読んでいたってことで。

私は特別、漫画が好きってわけじゃないんだけど、つい、近くに本があると読んでしまう。わりと性格は私も彼女も似ている方なので、そんな彼女の影響を受けやすいのか?気づけば夢中になって読んでいる。

もしや愛犬のように、夫婦もどこか似てしまうのだろうか?

そういえば、彼女の好きなものを、こんなふうに私が好きになってしまったものがたくさんある。スピッツやビートルズも。漫画はその他にも「ちはやふる」や「よつばと!」や「デスノート」とか「進撃の巨人」とか。これらもたくさん揃っている。

ただ単に、私が単純なだけか?と思わないこともないけれども、まぁ、近くにいる人って、それなりに似てしまうんだろうね。

あぁ、しまった!書こうと思ったのは
そんなことじゃなかったんだ。

朝のこと、彼女がセットしていた目覚まし時計の音が鳴って、彼女が目を覚ましてアラームを止め、あっちこっちにはねた髪のまま、ボケーと上半身をむくりと上げた。

先に起きて朝食を食べていた私は「あぁ、起きたんだな」って、隣の部屋でテレビを見ながらも、なんとなく彼女を視線の端っこで見ていたのだけど、みごとにまた、彼女は横になって寝てしまった。(下手なドラマみたいに、むにゃむにゃと口を動かしながら、実に幸せそうな顔で。)

先ほどのハチクロの美しいセリフは
「人が恋に落ちる瞬間をはじめて見てしまった」だけど、

私の場合「人が二度寝する瞬間をはじめて見てしまった」
なってしまった。

どーなってんだ。

それよりも、二人で出かける約束をしていたのだけどな。

どーしよう。

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一