彼女たちとの出会いと優しい風景と。

画像1 ある日、大きな公園で花の写真を撮っていたら、不意に声を掛けられた。「あのう、写真を撮ってくれませんか?」振り返ると、笑顔のとても可愛い若い女性が二人いて、私に淡いピンク色のスマホを差し出していた。
画像2 ちょっと驚いたけど「いいですよ」と私も負けないくらいの笑顔で答える。「えーと、全身でいいですか?」って尋ねると「はい」と明るく答えた彼女たち。少し戸惑いながらも「はい!チーズ!」って写真を撮った。(この掛け声は今でも通用するのだろうか?と変なところで不安になる。まぁ、いいや。)「確かめてくださいね」と言ってスマホを手渡す。その写真を見た彼女たちは「わぁ、ありがとうございます」と言ってくれたけど、見せてくれたその写真は、思いのほか、下手だった。笑 どことなく彼女たちから”コレじゃない感”が漂ってゆく。
画像3 どうやら緊張してしまった私は、離れて撮ってしまったため、彼女たちの素敵な笑顔が、よくわからなくなっていた。あまりにも申し訳なくて「もう一枚、撮りましょうか?」って声を掛けると「はい!お願いします!」とさらに喜んでくれた。(ここ、大事。笑)
画像4 「ちょっと近づいて撮りますね!」と私は言うと、私の好きな構図で、彼女たちの明るい笑顔が映えるように、撮ってみた。見せると「わぁ!ありがとうございます!」って更に大きな笑顔になって喜んでくれた。(よかった!)その日、一番の私の自信作になったけど、哀しいかな彼女のスマホで撮った私には、その写真は残らない。でも、不思議とその時の楽しさは、ずっと心に残っている。写真って、きっと心にも写るものなのだろうな。そのあとで撮った写真たちは、どれも優しいものになった。彼女たちの笑顔に心から感謝。さぁて、次は何を撮ろうか?

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一