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「"Omelet"じゃない。"Omelet"だ。」 → ...どういうこと?

前のポストにいろんな方からスキをいただきました。ありがとうございます。共感していただければ、嬉しいです。
↓ここから今回の内容です。


英語の発音が通じない!

私「"Omelette"」
英語ネイティブの人「え?"Omelette"って何?」
私「だから"Omelette"だって。」
ネ「あ〜!"Omelette"ね!」
私「そう言ってるじゃないか!」
ネ(苦笑)
私(え〜…発音何が違ったの…?)

⬆️こんな経験、皆さんもこれまでに一度や二度あったんじゃないでしょうか。

私も200〜300回ぐらい経験していると思います。割とリアルな数字。

リールを何回見ても、左側英語ネイティブスピーカー(エヴァン・ピータースはアメリカ人でソフィー・ターナーはイギリス人)の「Omelette」の発音と右側(ポルトガル語話者)の方の「Omelette」の発音の何が違うのか全然わかんないんだけど!というのは友人談。

皆さんは何が違うか、わかりますか?
⏬下の方で解説をしているので、ぜひ一度考えてみてから答え合わせしてみてください。

前置き - 本題に入る前に

誰/何が悪いわけじゃない

発音が通じない、聞き取れない、って

め〜〜〜〜っっっちゃ

ストレスです。

「周りがみんなわかっているのに自分だけがわからない。」
「自分は耳が悪いんじゃないか。」
「なんだかバカにされているような気がする。」

めっちゃストレスです。

こんな嫌な気持ちが「英語が嫌い」とか「外国人が嫌い」とかそんな考えに繋がることも、全然珍しいことではないと思います。

実際、そんな経験をした人がリールのコメント欄にたくさんいて、「わからない方が悪い」「これは普通わかる」「言語をひとつしか話せないやつらは聞き取る力が低い」といった聞き手、ネイティブスピーカーを批判するようなコメントが多くありました。

わかる。

心の防衛システムによる反応だと思います。でも、後で後悔(これって日本語変かな?)するようなことはしないようにしたいですね。誰かに悪意があるわけではありません。外国語の勉強、の視点からみた帰属バイアスの話は有名です。それについてはまた今度書きたいです。

伝わらないのは発音が間違ってるから?

こんな分析コメントがありました。「音節の数が違うからだよ」

「これは、2音節で『オム・レット(OME-lette)』。彼女が『オ・メ・レット(Oh-meh-LETTE)』って言うから、彼らは彼女の言うことが理解できなかったんだよ。」

こんな分析コメントもありました。「アクセントが違ったからだと思う」

「まだ若い言語学者として言わせてもらうと、今回の問題は単語のアクセント(つまり、どの音節を強調するか)に関係しているんだと思う。インタビュアーがどこ出身かはわからないけど、多分スペイン語みたいなラテン語系の言語を母語としてる人なんじゃないかな。スペイン語話者は単語の最後の音節を強調することが多いから、彼女は『オメット(omelEtte)』って言ったんだろうね。英語では『ムレット(Omelette)』って言って、最初の音節を強調するんだ。だから、期待してたアクセントと違うと、慣れてない耳には聞き取りづらくなっちゃうんだよ。多分これが今回起こったことだと思う。」

解説: どっちも正解で、どっちもハズレ

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/omelette

これはケンブリッジ辞書からの抜粋ですが、アメリカ英語だと音節の数は3つありますね。だから一つ目のコメントの人は間違っていて、アクセントの位置は確かにオムのところだから二つ目のコメントの人が正しい、ということなんでしょうか?

「ノン・ノン・ノン。本っ当わかってないわね〜。全然ダメよ。ぜんっぜん。そもそも言葉の捉え方が違うのよ。あのね。言葉ってのはそもそもあやっふやなもんなの。話す人とか話されてる場所がいっぱいある英語なんて特にそうなの。『アメリカではこう、イギリスではこう』なんて分けられるものの方が珍しいのよ。てゆーかアメリカ人でもほとんどオムレットの音節は2つだって思ってるわよ、絶対。だってあたしもそう思ってたもの。とにかくこの二人の言ってることはブブーよ。不正解よ。まず二人目の子だけどほんと若いわね〜。あたしもこういう時期あったわ〜。本とか読んで、それで『あっこれってこの間勉強した現象だわ!』って思っちゃうの。認知バイアスってやつね。もうほんとその頃の自分見てるみたいで恥ずかしくなっちゃう。ちゃんと問題になってる音声を聞かないとダメなの。ちゃんと聞いたら「omelEtte」なんて言ってないのわかるでしょ。ってなわけでペケよ。出直してきなさい。でも断定口調で話してないだけちょっと見込みあるわよ。それで、一人目の子は言いたいことと言ってることが全然違う。さっきの子もそうだけどたぶん感覚的にはわかってるんじゃない?でも理解も語彙力も足りてないのよ。この子もペケね。で、正解だけど、このブラジル人の子はアクセントの強弱がはっきりしてないの。英語のリズムで話せてないってこと。"om-e-lette"って3つあるとしたら英語のネイティブスピーカーは「バン」って発音するの。でもこういうロマンス諸語、スペイン語とか、ポルトガル語とか、イタリア語とか話す子たちは英語の強弱アクセントに慣れてないから、「タタタ」って発音しちゃうのね。わかった?あ、それとあんたの友だち?この子たちの発音の違いがわかんないって話だけど、そりゃそうよ。だってちゃんと「ダン・ダン」って発音してるでしょ。自然に話してる中での発音を聴いてみなさいよ。「バン」って発音してるから。そんな感じよ。あたしのありがた〜いレクチャー受けれてよかったわね。1万円でいいわよ。冗談よ。あっはっは。じゃあね〜アデュ〜。」


はい。急に変な人が出てきましたね。時間がなくなってしまったので今日はここまで。また次回↑の話をちゃんと解説していきたいと思います。

続く

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