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授業のヒント

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今日から授業で使えるアイデアやSmall Talkの実践例を紹介しています。
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#英語科教育

中・高 Week 12-2: What do you like to do in your free time?  余暇に何をしますか?(後)

今回は、「余暇に何をしますか?」をトピックとした展開例を紹介しています。前編の前回は、シンプルな内容での展開を紹介しましたが、今回は、もう少し踏み込んだ内容での展開を紹介します。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 Now, when you were ten, what did you like to do in your free time? - When you were ten years old, what did you like t

中・高 Week 12-1: What do you like to do in your free time?  余暇に何をしますか?(前)

いよいよ8月になりました。学校によっては夏休みに入った学校もあると思います。生徒たちにも少しは宿題や課題から解放されて余暇を過ごす機会が生じるかも知れません。今回は、「余暇に何をするか?」について話します。前回の「教科」に続いて身近な話題なので、仕掛けはシンプルなものになります。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 T: As you are high school students, you spend a lot of time in scho

中・高 Week 11-2: What subject do you like?  好きな教科は何ですか?(後)

今回は生徒たちにとって身近な話題、「教科」についてのやりとりを紹介しています。生徒たちは、身近なこと、つまり自分のことを、英語で表現できるようになっておくべきです。留学生が学校にやってきても、外国の学校を訪問しても、自分たちが学んでいる教科の話はするに違いありません。しかしながら、教科書が「教科」についてまとめて取り上げることはないので、Small Talkのような活動のなかで、教科について話すことを経験しておくと良いでしょう。 前回は比較的シンプルな内容の展開例を紹介しま

中・高 Week 11-1: What subject do you like?  好きな教科は何ですか?(前)

今回は生徒たちにとって極めて身近な話題、「教科」について話します。話題が身近な場合は、「仕掛け」は比較的簡単になります。前編の今回はシンプルに、リズム良くやれるSmall Talkを紹介します。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 T: You learn various subjects in school, such as math, Japanese, English, social studies, science and PE, phys

中・高【特別編その1】なぜ生徒同士で質問させるのか?

今回はこれまでのようにSmall Talkの展開を紹介するのではなく、自分が紹介しているSmall Talkのなかのいくつかの「こだわり」について説明したいと思います。 私が紹介するSmall Talkの展開は、生徒同士が質問し合うことによって、与えられたトピックについて理解を深めるようになっています。例えば第2回の「In the morning 朝、何をしますか?」 では、生徒同士で What do you do just after you get up in the

小・中#14-2: It’s “Milk Chocolate Day!” 「ミルクチョコレートの日です」(後)

前回、“Milk Chocolate Day” をきっかけに、「チョコレートの種類」や「チョコレートが好きかどうか」、「夏でもチョコレートを食べるかどうか」を聞いたり、チョコレートが苦手な児童のことも考えて「どのようなお菓子(おやつ)を食べるか」を尋ねたりする、簡単な Small Talk を考えました。 What で始まる疑問文や、Yes / No で答える疑問文だけでは、せっかくの Small Talk が機械的な「質問と答え」の繰り返しになってしまいます。何か「特定の

中・高 Week 10-2: Milk Chocolate Day  ミルクチョコレートの日(後)

今回は7月28日がアメリカの「ミルクチョコレートの日」であることに因んでチョコレートをめぐっての展開を紹介しています。実は、「食べ物」についても大いにグローバル化が進んでいるので、チョコレートについて話すだけでも世界の国々や人々について話すことになります。今回も、そのような「内容」を「英語」で運んでいきます。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 T: What are cocoa beans made into? Only chocolates?

小・中#14-1: It’s “Milk Chocolate Day!” 「ミルクチョコレートの日です」(前)

今年度、学校の夏休み期間は全国さまざま。 まだ学校が続いている地域では、外国語の授業で次のような Small Talk が聞けるかもしれません。 T: What’s the date today? Ss: It’s July 28! T: Yes, it’s July 28. And what day is it today? Ss: It’s Tuesday! T: Yes, it’s Tuesday today. Then, what day is to

中・高 Week 10-1: Milk Chocolate Day  ミルクチョコレートの日(前)

中高生は食べるのが大好きです。特に甘いものが大好きという生徒は男女を問わずに多いでしょう。今回は、彼らが大好きな「チョコレート」をめぐっての話です。さて、チョコレートを題材に、生徒からどんな力や知識、情報を引き出すことができるでしょうか? 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 T: I am sure you like eating sweets and candies. In English, people who love to eat swee

小・中#13-2: It’s “Save the Koala Day!” 「コアラの日です」(後)

前回、「動物」を大きなテーマに、「既習表現を使ってこれだけのことが話せるよ」というモデルを指導者が示した後、以下①または②の問いかけで始める Small Talk のはじめの部分を考えてみました。 ① (I like animals.) Do you like animals? ② (I like dogs.) Do you like dogs? 問いかけに答えた後で、児童が自由に「プラスワン」で、何かさらに自分に関わる詳細を伝えやすい環境を整えるには、最初の

中・高 Week 9-2: Save the Koala Day  コアラの日(後)

「コアラ」という素材を前にして、生徒たちから何を引き出すか、そしてどんな情報を共有すべきか。シェフ同様、教師もまた「仕込み」の段階で頭を使うことになります。考えるべきことはたくさんあります。教師は「第2言語習得」としての効率を考え、また、「内容の面白さ」を考えます。それは、バランスこそ違えど、シェフが「栄養価」と「美味しさ」を考えるのにも似ています。 今回は前回に続けての展開を紹介します。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 T: Have yo

小・中#13-1: It’s “Save the Koala Day!” 「コアラの日です」(前)

小学校高学年では、今年度から教科になった「外国語」の学習を通して、児童は600~700語の英単語に触れることになっています。 まだ英語学習が始まって間もない時期に、こんなにたくさんの単語をどうやって導入するのだろう・・・と心配される方がおられるかもしれません。ですが、英語学習を始めた直後は、目の前にある「もの」を英語で表せることが楽しくてたまらない段階。そして、小学校高学年特有の興味・関心に沿って、児童には「英語で何と言うのか知りたいもの」がたくさんあるのです。 中学校英

中・高 Week 9-1: Save the Koala Day  コアラの日(前)

「英語で英語を教える授業」というと何やら難しそうに聞こえますが、英語そのものは器であって、器に入れる、つまり表現する「中身」はどんなものであってもよいので、決して難しいことではありません。Small Talkでは、その「中身」を生徒にとって興味あるものにして、彼らが積極的にコミュニケーションすることを促します。教師には上手な素材選びと、それを上手に料理する能力が求められます。まるでシェフのようですね。 今回のトピックは「コアラの日」です。さて、この素材はどのように料理するこ

中・高 Week 8-2: What time is it now?  今何時ですか?(後)

誰もがご存知のWhat time is it now? という疑問文も、使い方次第では、生徒たちのコミュニケーションとそれをとおした学びを様々なかたちで引き出すことができます。Small Talkには、表現そのものを学びのターゲットとしない場合でも、その表現をもちいた英語でのコミュニケーション活動を促し、生徒たちの英語へのexposureを増やすという効果があります。 今回は前回とはまた別な展開を紹介します。教師は話題を提示し、生徒同士の対話を促していきます。 【展開例】