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授業のヒント

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今日から授業で使えるアイデアやSmall Talkの実践例を紹介しています。
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2020年6月の記事一覧

中・高 Week 6-2: Tell me about your town. 町に何がありますか?(後)

生徒が英語で考え、英語で自らの意思を伝え合えるように、教師は授業のなかでどのような仕掛けしてそれを促すべきか? ここでは、毎日の授業に役立つ問いかけしてのSmall Talkの展開例を紹介します。中学3年生から高校1年生までの生徒を対象とした生徒同士の英語でのコミュニケーションを促す展開例です。 今回のトピックは「Tell me about your town」です。前回の展開をさらに発展させてみましょう。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。 T

小・中#10-2: Tell me about your town.「町には何がありますか」(後)

ell me about your town." 前回は、この問いかけに児童が英語で答えられるようになることを目指して、「町にあるもの」、「町にないから欲しいもの」などについて話すための基本的な語句や表現に親しむ場面を考えました。 前回までの展開例 〔概要〕まず施設や建物、町を説明するための英語表現に、音声から慣れしませるやり取りを行いました。最終的に児童が「自分の伝えたいこと」に照らし合わせて「選んで」使えるように、指導者が向き合う児童に合わせて用意した語句や表現を取り上

小・中#10-1: Tell me about your town.「町には何がありますか」(前)

小学校では社会の時間に自分たちが住む町(地域)について学習します。 そこで得た知識や情報を基に、英語の時間でも「自分の住む町」について伝える活動をしてみましょう。 今回は "Tell me about your town." という問いかけに英語で答えられるようになることを目指して、「町にあるもの」、「町にないから欲しいもの」などについてやり取りを考えてみます。 1.町(地域)について話すために必要な語彙を確認するまず「町について話す」ために、これから行うやり取りで児童が伝

中・高 Week 6-1: Tell me about your town. 町に何がありますか?(前)

生徒が英語で考え、英語で自らの意思を伝え合えるように、教師は授業のなかでどのような仕掛けしてそれを促すべきか? ここでは、毎日の授業に役立つ問いかけとしてのSmall Talkの展開例を紹介します。中学3年生から高校1年生までの生徒を対象とした生徒同士の英語でのコミュニケーションを促す展開例です。 今回のトピックは「Tell me about your town」です。教師は話題を提示し、生徒同士の対話を促していきます。 【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問さ

小・中#9-2: How many national holidays in June? 「6月には休日がいくつありますか?」(後)

前回は、ゴールデンウィークの連休明けから7月中旬にかけて「祝日がない」ことに児童の関心をひきつけながら、月の日数や "red-letter" day の数の観点から、特定の月を比べながら「やり取り」を発展させました。3月と11月では日数だけでなく、祝日の数も異なることに気づかせ、それぞれの祝日を英語で聞いたり、言ってみたりしました。 今回はその続きから始めます。もちろん最初の指導者の問いかけを "Look. This is the calendar for Novembe

中・高 Week 5-2: How many national holidays in June? (後)

生徒が英語で考え英語で表現できるように、教師は授業のなかでどのような仕掛けをして英語でのコミュニケーションを促すべきか?ここでは、その例となるSmall Talkの展開例を紹介します。中学3年生から高校1年生までの生徒を対象とした生徒同士の英語でのコミュニケーションを促す展開例です。 【展開例】 生徒自身がお互いの考えを伝え合う。 今回のトピックは「How many national holidays are there in June?」です。教師は話題を提示し、生徒同

小・中#9-1: How many national holidays in June? 「6月には休日がいくつありますか?」(前)

例年ゴールデンウィークの連休が終わると、カレンダーを見たくなくなること、ありませんか? 連休明けから7月の「海の日」(7月第3月曜日ですが、2020年は7月23日に移されましたね)まで、祝日がありません。10週間以上、カレンダーの月曜日から金曜日の間に赤い数字が見つからない・・・。 今回は「祝日」の数や月ごとの日数をトピックに、数を尋ねる表現などを使って Small Talk を展開してみたいと思います。 【展開例1】 《基本的な語句を確認》 T: Look! T

中・高 Week 5-1: How many national holidays in June? (前)

生徒が英語で考え、英語で表現できるように、教師は授業のなかでどのような仕掛けをするべきか? ここでは、毎日の授業に役立つ問いかけとその展開例を紹介します。中学3年生から高校1年生までの生徒を対象とした生徒同士の英語でのコミュニケーションを促す展開例です。 【展開例】 生徒自身がお互いの考えを伝え合う。 今回のトピックは「How many national holidays are there in June?」です。教師は話題を提示し、生徒同士の対話を促していきます。

小・中#8-2: Guess what? 「当ててみて」(後)

前回は、学校再開後の英語の授業で「児童生徒同士で向き合ってやり取りする」活動を行いづらいという状況がある中で、  ● 指導者と児童生徒のやり取りを大切にすること  ● そのやり取りを他の児童生徒にしっかりと聞かせること  ● 横向きに並んで座っていても扱いやすそうな活動を行うこと などの条件を考慮しながら「Guess what?(当ててみて)」というテーマでお話をしました。 特に前回考えてみた「やり取り」は、  ● What do you have in your pen

小・中#8-1: Guess what? 「当ててみて」(前)

It never rains but it pours. / When it rains, it pours. 全国的に梅雨入りし、ことわざとしての意味合い(良いことでも、悪いことでも、何かが起これば続けて起こる)ではなく、文字通りの「降れば土砂降り」のような天気が続いていますね。 6月も半ばとなり、臨時休校明けの多くの小・中学校で英語の授業が始まったと伺っています。ただ、「児童生徒が向き合わないようにしている」、「英語の歌はやめている」、「教室を動き回って対話することはし

小・中#7-2: The rainy season has started.「梅雨入りしましたね」(後)

いよいよ天気予報に傘マークが目立つようになってきました。 前回から「梅雨」をトピックに Small Talk の展開を考えています。その後編です。 トピックの導入のしかたについて、前回は以下の流れを提案しました。 T: Look. (窓の外を指さす) It’s raining. It’s been raining on and off today. Very hot. Especially, it’s very humid today. (べた

小・中#7-1: The rainy season has started.「梅雨入りしましたね」(前)

6月になり、天気予報でも梅雨入りの話題が出ています。一方、全国多くの地域で真夏日が続いているとか。体調管理に気をつけて、再開後の学校生活を楽しく過ごしたいですね。 さて今回からまたトピックに沿って、できるだけ小学校高学年から中学校はじめの段階で行える Small Talk の展開例を考えてみたいと思います。 第7回は上でも触れた「梅雨」をトピックに進めます。英語では rainy season と表されますが、まずはそのことに児童を気づかせていきましょう。雨が断続的に降って

小・中#6-2:【今回はちょっと理論編】Small Talk における指導者のフィードバック (後)

児童生徒が、「既習の語句や表現を最大限に活用しながら、英語で対話を続けられるようになる」ために行われる言語活動としての Small Talk。前回から、この活動において指導者が果たすべき役割について考えています。 「対話の参加者としてのモデル」である指導者は、「対話を始め」たり、相手が話した語や文を繰り返して自身の「理解を確認」したり、相手に「感想を述べ」て自身が理解していることを伝えたり、聞き取れなかった場合は「確認」したり、対話の内容を詳細にするために「質問を続け」たり