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パーム・スプリングス(2020)のトリビア

監督マックス・バーバコウ
出演アンディ・サムバーグ、クリスティン・ミリオティ

量子物理学

物語後半、主人公サラがタイムループから抜け出すために量子物理学について学ぶシーンに登場するビデオ通話の相手は、実際に本作のタイムループ理論のコンサルタントを務めた物理学者クリフォード・V・ジョンソン。彼は本作以外にも「アベンジャーズ/エンドゲーム」などのMCU作品で物理学者コンサルタントを務めています。

ちなみにサラ役クリスティン・ミリオティによると、本作の当初の脚本には彼女がタイムループの仕組みについて量子物理学の観点から説明する台本5ページ分のモノローグが存在しており、実際に彼女はこの専門用語だらけの台詞を覚えるのに何日間もかかったとか。実際にこのシーンは撮影されたそうですが、彼女は完成した本作を見てこのシーンが丸々カットされていることに気が付き唖然としたとか。

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アクパラ・ビール

本作劇中で主人公ナイルズが飲んでいるビール「アクパラ・ビール」は架空のビール銘柄。「アクパラ(Akupara)」とはサンスクリット語で「無限」を、ヒンドゥー教の神話では世界を支えている巨大な「不死」の亀を意味する言葉であり、ラベルをよく見ると亀の甲羅の上に恐竜と地球が存在しているイラストを確認でき、本作のタイムループの原因である地震がこの亀によって引き起こされたことが示唆されています。

ちなみに現実には実在しないアクパラ・ビールですが、映画公開時には一部の批評家にこのビールの4本セットがプロモーショングッズとして贈られたとか。

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最恐音楽教師

物語序盤、主人公ナイルズが彼の命を狙うロイとの関係をサラに説明する回想シーンにはロイが彼を拷問する姿が一瞬移りますが、この時のロイの服装をよく見るとロイ役J・K・シモンズが「セッション(原題Whiplash)」(2014)で演じた音楽教師フレッチャーと同じタイトな黒Tシャツとムチ(Whiplash=ムチ打ち)を持つ姿を確認できます。

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