ダメじゃない！けど何か微妙な映画でした『シン・仮面ライダー」

こんにちは。えいがの党代表です。

今回は今年の話題作を代表する１本の『シン・仮面ライダー」についての感想noteであります。

本作は１９７１年からTV放送された『仮面ライダー』のリメイク作で、
『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン』『シン・ウルトラマン』に次ぐ、
庵野秀明の”シン”シリーズの最新作。

この庵野作品という事だけで、期待値を高く持ってしまうのは私だけではないはずです。
特にシン・ゴジラの衝撃とシン・エヴァンゲリオンの見事な風呂敷の畳み方は、感動よりも感謝が上回る仕上がりでした。

そして昨年公開された『シン・ウルトラマン』は、庵野監督のウルトラマンへの愛とリスペクトが混ざり合った作品で、興行収入は思った程でしたが、個人的にはウルトラマンという特撮界のヒーローのカッコよさを、存分に堪能させてくれた良作でした。
（私よりも子供が大満足していて、親としてはこちらの方が嬉しかったです。）

そんな”シン・ユニバース”の最新作『シン・仮面ライダー』は果たしてどうだったのか！？
ちなみにですが、私も幼少期は『仮面ライダー・クウガ』や『アギト』『龍騎』などは毎週日曜朝に見ていましたし、初代の仮面ライダーについても多少の知識はある状態ではあるので、決してライダーアンチという訳ではないのですが、

今作は少しですが、観賞後に首を捻り、下を向いてしまいました。

というところで結論。
『庵野さん！ダメじゃないです！全然！でも、、なんか微妙でした。』

良かった点も勿論あるのですが、トータルすると何か微妙でした。
ここからは、個人的に良かった点と、ダメじゃないけど微妙だった点を綴っていきます。

まずは良かった点からですが、まずは冒頭でのショッカーとのこれでもかと血飛沫を使った戦闘シーンです。
元祖仮面ライダーに限らず、歴代ライダーの戦闘シーンでは、当たってるか当たってないかのパンチを受けた敵が倒れていく演出をしていましたが、
今作ではガッツリと当てて、さらに異常な量の血を、画面に撒き散らしながら戦う演出が施され、子供騙しでなく、リアルさを追求した戦闘シーンは、最高でしたね！

また、前記した戦闘前にあるトラックとのバイクアクションシーンも、実際の道路で撮影されており、疾走感のある、カッコいいアクションもいい点でしたね。
このアクションシーンにも通じる点ですが、とにかくロケ地の画のカッコ良さも、今作の良かった点ですかね。

もう１つ良かった点は、戦闘シーンやアクション、ロケの画以上で、
それは、今回の格章で出てくるボス・オーグ達の仮面です。
特にハチオーグの仮面がカッコ良かったですね。

こういった美術については、言葉で説明するのが苦手なので、文章での解説は割愛しますが、とにかくかっこいいので、検索してご覧ください。

次に、ダメじゃないけど微妙だった点ですが、

１つは、ロケ以外の画が寂しい点です。
良かった点でもあるロケーションの画はかっこいいのですが、
スタジオで撮影したであろうシーンの画が弱く感じてしまいました。

それを象徴していたのが、ハチオーグとの屋上での戦闘シーンで、
戦闘シーン事態は、CGを使った物で、スピード・迫力、新鮮さを持ち合わせた、今作でも印象に残るシーンではあるのですが、とにかく屋上セットのスタジオ感が強く、屋上というハラハラするような場所なのに、何も感じないセット作りで、かなり寂しかった印象です。
ここは本当にもったいなかったシーンで、無理をしてでもロケでやってくれたらなーと、見終わった後に思いましたね。

そしてもう１点のダメじゃないけど微妙だった点ですが、
『これ、映画じゃなくて、ドラマシリーズの方が良くね？』って点です。

この２時間１０分ほどある映画を通しで見るのですが、
感覚的には１話１話を区切った話を総集編にした仮面ライダー映画って感じで、
とにかく展開と台詞回しが早いので、庵野監督らしさのある画を見ながら、
少し難しい設定を理解しないといけないので、難解な映画になってしまっています。

なので、これがネトフリやアマプラで１０話ぐらいのシリーズだったらとても観やすい作品だったろうなと思います。まあ結果論ではありますが。
もしくは、原作のオマージュを入れつつも、シン・ゴジラでやったような半分オリジナルのような仮面ライダー映画にして欲しかったですね。

他にも微妙だった点として、敵であるオーグ達が悪い輩というのは、見かけで判断はできるのですが、オーグが悪いことをしているシーンが少なく、敵に対しての理解が浅いまま倒されて、『あ、やられちゃった』てな感じで、感情の抑揚が起きなかったのは非常に残念でした。

また、緑川ルリ子と本郷が何の疑いもなく、公安の２人を信じ、共に行動したりする違和感とか、実際に仮面を被っての演技はいいのですが、いかんせん時々何を言っているのかが聞き取りづらかったですかね。

これらの微妙な点が個人的にはかなりのノイズで、
観終わった後に『んー。。。』となってしまった要因です。

ただ、それでもカッコイイシーンも多く、キャストの華やかさもあったりはするので、映画館で鑑賞すべき作品である事に間違いはありません。
なので、”映画”としては何だかなーって感じなので、ドラマシリーズとしての続編を希望します！
以上！

最後まで読んでいただきありがとうございました。