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THE THING DIGITAL REMASTERED / 遊星からの物体X デジタル・リマスター版(2018年10月19日劇場公開)

何という完成度でしょう。1982年公開当時の熱狂から38年を経て、高級ワインのように芳醇な味を蓄えた名作になっていました。

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ウンベルト・エーコがその著作『醜の歴史』の中で、この映画のクリーチャーを「醜悪」そのものだと一例に挙げているほど芸術的な醜さの極致を堪能しました。

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それから何といってもエンニオ・モリコーネのアンダースコアとラジカセから流れてくるソースミュージックをシームレスに張り巡らせた音響設計。その職人技はもっと評価されていい作品。

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デジタル・リマスター版の解像度の高い映像でCGを使っていないハンドメイドな特殊効果を見ると、とても丁寧に作画してあるのがわかって感動を覚えました。時に崇高な気持ちにさえなりました。

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クラッシックな輝きが増していると感じるのは、ストーリーの緊張感を一瞬たりとも途切れさせない演出と絶妙のタイミングで現れるモンスターの造形の圧倒的な存在感。当然数々の名作アートポスターが作成されています。

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日本での劇場上映権が切れる寸前で、スクリーンで観ることができて良かったです。



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