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イッキ見したNetflixオリジナルドラマと、もう見られないお笑いライブと、今度はマンガを爆買い。 編集部の「買ってよかった」「見てよかった」

 こんにちは、映画.com編集部です。

 木曜日は、編集部メンバーのQOLが上がった、「買ってよかったなあ」「見てよかったなあ」「行ってよかったなあ」と思うもの・ことをざっくばらんに紹介します。映画に限らず何でも自由に、という感じ。

 今回は、いつも以上に熱のこもったエピソードが集まったので(偶然にも、同じ俳優の出演作をチョイスしたメンバーも!)、だいぶ長文となってしまいましたが、最後までお付き合いいただけるとうれしいです。

 それではいってみましょう。

◆Netflixオリジナルシリーズ「Sweet Home 俺と世界の絶望」

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Courtesy of Netflix

 全10話をイッキ見しました。そんなつもりはなかったのですが、始めから終わりまで8.5時間、休みなしにほぼ同じ姿勢で文字通り一気に見てしまいました。これはすごい……!

 物語は、ある日突然、何かに感染した人々がモンスター(ゾンビではない)と化して、人間を襲いはじめ、老朽化したアパート“グリーンホーム”に暮らすチャ・ヒョンスら住人は、モンスターたちに囲まれたグリーンホームに立てこもってサバイバルを繰り広げるというもの。

 同じくモンスターが登場するNetflixの人気シリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の15倍くらいのグロさなのですが、脚本、構成が秀逸なので、耐性のある方にはぜひご覧になっていただきたい1作です。

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Courtesy of Netflix

 シーズン1全10話の総制作費は、韓国ドラマとしては高額な2700万ドル(約30億円)。VFXは多少粗削りな部分も見られますが、基本的には非常にレベルが高く、第1話から鑑賞しながらの食事をためらうレベルのモンスターが登場します。世界的に大ヒットし、放送当時制作費が世界一高いといわれた米有料チャンネルHBOの「ゲーム・オブ・スローンズ」が1話につき約1000万ドルを投じていたことを考えると、非常にコスパがいいと感じました。

 しかし、今作の見どころはVFXよりも、モンスターと対峙する住人たちが繰り広げる人間ドラマにあります。不気味な雰囲気を醸し出す登場人物それぞれにきちんとした背景と、ドラマ内での明確な役割があり、物語にグイグイ引き込んでくれます。

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Courtesy of Netflix

 そして俳優陣の演技も素晴らしい。主人公のヒョンスは、高校での激しいいじめが原因で引きこもりとなり、交通事故で家族を亡くしたことでひとりグリーンホームへ引っ越してきたという複雑な背景を持つ青年です。彼の苦悩と勇気を繊細に演じたのは、現在27歳のソン・ガンNetflixの人気シリーズ「恋するアプリ Love Alarm」では同級生に恋する高校生モデル役、「ナビレラ それでも蝶は舞う」(Netflixで配信中)では才能あふれるバレエダンサーを演じており、韓国では「Netflixの息子」というあだ名が付いている人気、実力を兼ね備えた俳優さんです。これからの出演作にも注目したいと思います。

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◆Netflixオリジナルシリーズ「ナビレラ それでも蝶は舞う」

 二次元から飛び出してきたかのようなルックスと、どこか母性本能をくすぐる魅力で、女子たちのハートを撃ち抜きまくっているソン・ガン。かく言う私も「恋するアプリ Love Alarm」ですっかりハマってしまい、インスタで新しい画像が流れてくるたびに「なんてかわいいんだ…!」と目を輝かせる日々を送っています。

 「Sweet Home 俺と世界の絶望」も大きな話題を呼び、この3月には「恋するアプリ」シーズン2も配信がスタート。私も期待に胸を膨らませて配信日にイッキ見したのですが、ソン・ガン演じるソノ派にとってはなんともホロ苦い展開で、心の消化不良を起こすことに……。そのモヤモヤを拭い去ってくれたのが「ナビレラ」です。

 ソンガンがバレエダンサー役という設定だけで、見る気満々でしたが、その中身は期待をはるかに上回る素晴らしいものでした! 大ブームとなった「愛の不時着」「梨泰院クラス」のような派手さはありませんが、物語も登場人物も何もかもが優しさであふれていて、何気ないシーンさえ涙が出そうなくらい愛おしい。

 70歳にしてバレエを習い始めたおじいさんが、夢を抱き始めた若者に向かって「準備が整うまで待つな」「完璧な状態は、一生来ない。まずはスタートを切れ」と声をかけるシーンがあります。何歳になっても新しいことに挑戦はできるけれど、スタートは早いに越したことはない。夢に向かって行動を起こすことの大切さ、人が人と関わることの素晴らしさに改めて気づかせてくれる、最高に素敵なドラマでした。コロナ禍の今だからこそ、ぜひ多くの方に見てほしい1作です。

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◆制服に一目ぼれ! Netflixオリジナルシリーズ「ケーブル・ガールズ」

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(C)Manuel Fernandez-Valdes/Netflix

 私、実は制服フェチなんです。若かりし頃、制服を着てみたいという理由だけで、受付やエレベーターガールなどの仕事を短期間ながら経験したこともあります。飽きっぽい性格なので、シリーズものは避ける傾向にあるのですが、SNSに流れてきたこの画像に一目ぼれ。この水色のワンピース、普段着としても着てみたいくらい可愛くないですか? 

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(C)Manuel Fernandez-Valdes/Netflix

 「ケーブル・ガールズ」という1920年代後半のマドリッドの電話交換手の女性たちを描いた、2017年スタートのスペインのNetflixドラマです。まだ1話しか見ていませんが、制服以外のファッションも、レトロかつエレガントなスタイルでとても素敵なのです! そして、男性優位で女性が自立することが難しかった時代に、力強く生きた彼女たちそれぞれの人生の物語も見ごたえありの予感。日々の楽しみが一つ増えました。

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◆また見たい、でも見られない「さようなら花鳥風月ライブ」

 5月8日に開催されたお笑いライブ「さようなら花鳥風月ライブ」(配信のみ)を見て、ここ最近で一番の衝撃を受けました。

 どんなライブかというと、若手芸人たちが出演する神保町の劇場で、彼らをランク付けする「花鳥風月」というシステムを作る(現在は廃止)いろいろな問題があったことがお笑いコンビ・ニューヨークのYouTubeで発覚それを解決するためのライブを開催したという流れです。

 以下が発端の動画たちです(ここでは2つだけ貼りますが、そのほかの派生動画もかなりおすすめです)。

 この動画で名前があがった芸人たちも、それぞれのYouTubeチャンネルで「花鳥風月」問題について取り上げるなど、なんやかんや盛り上がってきたところで、「金で解決するのが一番だろ」(配信ライブのチケットをたくさん売ろう)と、ライブを提案したニューヨークがMCを務め、当日を迎えました。

 ライブは4つのブロックで構成され、対立する芸人たちが舞台に上がり、言い争いをしていきます。初っ端の「令和ロマンVS素敵じゃないか」(どちらもコンビ名です。素敵ですよね)では、言い方がナチュラル失礼な(ガチ失礼なのかもしれない)人っているよなぁと共感し、その後も「俺、挨拶されてない」と後輩へ向けて叫ぶ先輩芸人、こんなときでも“お笑い”をしっかりする人など、芸人のリアルドラマが詰まっていました。

 そして、最後はなぜか感動する歌もあります。連続ドラマの最終回を見ているようで、ちょっと泣きそうになったのはここだけの話。

 もともと注目されていたライブなのですが、口コミでさらに話題になり、販売期間と見逃し視聴期間が延長に。最終的に、1600円の配信チケットは7578枚売れたそうです(よしもとの配信チケットで歴代5位※5月17日時点)。

 もっと多くの人に見てもらいたいのに、配信期間が終了しているため、もう見ることができません……。再び話題になって、いつの日かまた見られることを願っています。

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◆映画パンフに懲りず、お次は「漫画」を爆買い

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 これまでの「買ってよかった、見てよかった」で、“理想のR2-D2”を奮発して購入し、映画パンフレット15冊を爆買いしたエピソードを紹介しました。「しばらく出費を控えよう……」と再び心に誓い、その舌の根も乾かぬうちに、お次は漫画を爆買いしてしまったので、弁解を聞いてください。

 引き金となったのは、「アメトーーク!」の「マンガ大好き芸人」(4月15日放送)と、「BRUTUS」の漫画特集「マンガが好きで好きで好きでたまらない」。一気に読みたい作品が増え、電子コミックに初挑戦して体感した利便性が、購買行動に拍車をかけました。

 個人的にはこれまで紙漫画に親しんできたのですが、(恥ずかしながら)大人にもなって「モノが多い生活」を母に叱責され、遂に電子に手を出してしまいました。

 「気になる!」「欲しい!」と思った熱が高いうちに、また職業柄、取材やインタビューのため原作をすぐに読まなければいけないときに、お試し版を見たうえで購入できる。本当に素晴らしい世の中になりました。結果2カ月ほどで、87冊購入。新たに発見したものだけではなく、iPhoneのメモにつけていた「気になる漫画リスト」のものも、「えいやっ」と買ってしまい……、もうすぐ夏が到来しますが、お財布事情は相変わらず冷えこんでいます。

 もちろん「モノ」として持っておきたい、本棚に並べたい、「とりあえず電子で購入したけど、やはり現物もほしいな……」と思う作品も。今後は紙、電子をうまく使い分けながら、楽しい漫画ライフを送っていきたいと思います(全く反省していない)。読者の皆様もおすすめの漫画があれば、是非教えてください!

▽購入漫画はこちら!
・「新世紀エヴァンゲリオン」カラー(貞本義行/「エヴァ」イッキ見で激はまりして購入/全14巻)
・「カードキャプターさくら」(CLAMP/全12巻)
・「バクマン。」カラー(大場つぐみ、小畑健/全20巻)
・「東京卍リベンジャーズ」(和久井健/実写映画版が7月9日公開/「アメトーーク!」で「かまいたち」濱家さんがプレゼン/22巻まで発売中)
・「夢中さ、きみに。」(和山やま/全1巻)
・「カラオケ行こ!」(和山やま/「アメトーーク!」で「ジャングルポケット」太田さんがプレゼン/全1巻)
・「女の園の星」(和山やま/2巻まで発売中)
・「北北西に曇と往け」(入江亜季/「アメトーーク!」で「麒麟」川島さんがプレゼン/5巻まで発売中)
・「ニューヨークで考え中」(近藤聡乃/3巻まで発売中)
・「A子さんの恋人」(近藤聡乃/全7巻)
・「三拍子の娘」(町田メロメ/1巻まで発売中)

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