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[絵本考察]はだかの王様

こんにちは!
日本アドラー心理学振興会 認定心理カウンセラーのえいさんです😊

実はアドラー心理学を使った、絵本考察というものをやってみたかったんです。
絵本って長く広く語り継がれるじゃないですか。
ストーリーも分かりやすく、大人にも子供たちにも愛される絵本。
その物語をアドラー心理学で、新たな魅力を再発見できるかもしれないと思い😊
ということで、絵本考察 第一回目は、みんな大好き「はだかの王様」を考察してみたいと思います



●はだかの王様のあらすじ

洋服を自慢することが大好きな王様のもとに、ある日、一人の仕立て屋がやってきた。
「愚か者には見えない布で、この世で一番珍しい服を作ることが出来る」と言うので、王様は喜んで服を作ってもらう。
王様は、正直者の大臣と真面目な役人にそれぞれ仕立て屋の様子を見させるが、二人とも嘘をついてしまう。
しまいには王様自身も完成した洋服を「見えない」と言えなくなってしまった。
城中の人々もほめたたえるので、王様はすっかり有頂天になってパレードを決行する。
一人の子どもが「王様は裸だ!」と大声で言い、みんなの目を覚まさせる。
いばっていた王様は一転して真っ赤になり、「パレードをやめる」と言うが、家来に「途中では止められない」と言われ、しぶしぶ城までパレードを続けた。

引用元: https://arasuji-m.com/
3分で読める!昔話のあらすじ 
 様より

●絵本考察スタート!

ここからアドラー心理学を使って考察していきたいと思います!

まずは、今回の登場人物のうち、王様と子どもの対人関係にフォーカスを当てていきたいと思います。
※実際にアドラー心理学を使って進めていくときは、本人の感情や思考を確認しながら進めていくのですが、絵本考察におきましては、僕の捉える世界、人物像で考察していきたいと思います。
だから、人によりかけている眼鏡が違うので色んな価値観の物語になるんですよね。
それだけでも面白い!

●レポートとエピソード


アドラー心理学では、レポートとエピソードという考え方があります。
例えばこの絵本で言えば、「王様はいっつも洋服を自慢するんだ」というのは具体的な話ではなく抽象的な話しと考えます。
その人の「意見である」と。
そして具体的に洋服を自慢してきた話し、実際に起きた出来事のことをエピソードと言います。
このあらすじなんか、まさにエピソードなんです。

●事実と意見分け


このエピソードを事実と意見に分けて考えていきます。
実はエピソードの中にも、事実と意見が含まれているんですね。
事実は実際に言った言葉や行動が含まれます。
例えば、仕立て屋が言った「愚か者には見えない布で、この世で一番珍しい服を作ることが出来る」ここは事実です。
次に、王様は喜んで服を作ってもらう。これは事実と意見が混ざっているんです。
王様は服を作ってもらったのは事実になるが、喜んだかどうかは分からない。これはエピソードの語り手の主観が入っているんですね。
このように慎重に事実を探っていくと
事実
・ある日、一人の仕立て屋がやってきた
・仕立て屋は「愚か者には見えない布で、この世で一番珍しい服を作ることが出来る」と言った
・王様は服を作ってもらった
・大臣と役人にそれぞれ仕立て屋の様子を見させた
・王様は完成した洋服を「見えない」と言った
・王様はパレードを決行する
・一人の子どもが「王様は裸だ!」と大声で言った
・王様は「パレードをやめる」と言うが、家来に「途中では止められない」と言われ、城までパレードを続けた
となるかなと思います。不足があったらごめんなさい💦

●王様のライフタスク


アドラー心理学では、ライフタスク(直面する人生の課題)という考えのもと、自分が陰性な感情(イラっとしたり、傷ついたり)をどこで感じたのかを確認します。
先に出した事実から、ライフタスクを探っていきます。

子どもを対人関係の相手とした場合のライフタスクはどこでしょうか。
もしかしたら
「王様は裸だ!」と言われた部分でしょうかね。
今回は、「王様は裸だ!」の部分をライフタスクとして考えてみます。

●王様の対処行動


次にライフタスク直後の自分のセリフ・行動を確認します。
対処行動と呼んでいます。
王様の対処行動はどうだったでしょうか。
「パレードをやめる」と言うが、家来に「途中では止められない」と言われ、しぶしぶ城までパレードを続けた。

対処行動は
パレードをやめると言うが、結局はパレードを続けたとします。

●王様と子どものいいところ、持っている力を確認


解決策を考える材料として「持っている力」を考えます。
リフレーミングの練習にもなります。

僕の主観ですが、
◎王様のいいところ
・おしゃれに敏感なところ
・新参者(仕立て屋)を受け入れる力
・部下を信じる力
・好奇心旺盛(珍しい服に興味津々)
・自己プロデュース力(おしゃれな服を着てパレードをする)
けっこう出てきましたね!次は子どものいいところを考えてみましょう。

◎子どものいいところ
・素直
・大きな声量
・見たものを率直に表現できる
・裏表がない
登場が少ない子どもでもいいところ探せるもんですね。

みなさんも、なにか思いつくことがあればコメントお願いします♪

●王様の仮想的目標を確認


ライフタスク→対処行動と考え、その後思い描いていた相手の理想の反応や結末を考えます。
ここには王様がいないので、僕の思いで考えてみます。
「あれ?気のせいかな?王様おしゃれ~」
と子どもから言われるのが理想の反応とします。

●王様の私的感覚を考える


アドラー心理学では、自分の中のマイルール、こだわり、価値観のことを私的感覚とよびます。
私的感覚は、
⊕(~することはよいこと)
⊖(~することはよくないこと)と分けて考えることができ
さきほど確認した、仮想的目標から、⊕を考えることができます。
※本来は、王様自身で考えていく。

仮想的目標「あれ?気のせいかな?王様おしゃれ~」から考えられる⊕は、
「自分が気に入っている格好を称賛するのはよいこと」と考えられます。

では⊖はどう考えていくかというと。
ライフタスクから考えることができるんです。
ライフタスク「王様は裸だ!」から考えられる⊖は、
「自分が気に入っている格好をバカにするのはよくないこと」と考えられます。

●子どもの目的を考える


ここで相手である、子どもの目的を考えたいと思います。
彼はどういう目的をもって「王様は裸だ!」と言ったのでしょうか。
ここでは、「みんなに裸を伝えたかった」としましょうか。

●ここまでを整理


ライフタスク:「王様は裸だ!」
対処行動  :パレードをやめると言うが、パレードを続けた
仮想的目標 :「あれ?気のせいかな?王様おしゃれ~」と子どもから言われる
私的感覚⊕ :「自分が気に入っている格好を称賛するのはよいこと」
私的感覚⊖ :「自分が気に入っている格好をバカするのはよくないこと」
子どもの目的:「みんなに裸を伝えたかった」

王様は裸だ!にモヤッとしたけど、結局パレードはやめずに続けた。
その結果、「あれ?気のせいかな?王様おしゃれ~」につながるでしょうか?ちょっと厳しいような気がしませんか。
そこで、仮想的目標を、自分も相手もOKになるような言葉に変えてみます。
王様の私的感覚⊕と、子どもの目標を織り交ぜたセリフを考えてみます。

「みんな!王様は裸でも堂々としていて、格好いいよ!」

●代替案を考える

この新たにできた仮想的目標につながるようにするためには対処行動をどう変えたらよかったでしょうか?
「王様は裸だ!」と言われ、子どもに対する反応を考えてみます。
「うむ確かに裸かもしれん。しかしこの格好なかなか気に入っておってのぅ。できれば称賛してくれたら嬉しいぞ」
なんて言えたら、おおお!大人な対応やぁとなるかもしれません。

●ライフタスクを感じたらやってみたいこと

このように、ライフタスクに遭遇して、対処行動をどうとったか確認し、仮想的目標を想像し、私的感覚に気付き、仮想的目標と対処行動を少し変えてみる。
すると自分の行動を変えることによって、未来を変えていけるのかもと考えることができるかもしれません。

●本日の学び

絵本考察をやってみて、学べるなぁと思ったことことは、
相手を変えるのではなく、自分が変わる必要がある。
ということです。

もしよかったら、皆さんも考えてみてください♪

●おまけ

ここで裏考察
もしかしたら、この物語の語り手は大臣じゃないでしょうか。
すべてに絡んでいる人物ですし。
王様の浪費癖を諫めるために、一芝居打ったのかも。
そう考えると、ひょっとしたら仕立て屋を雇ったのも大臣なのかも!?
実はお城の前で仕込みの人に「どうして裸なんですか?」と言わせる予定だったが、子どもの予想外の行動により結果的に、王様をたしなめられた?
という妄想がふくらんでしまいました😊

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