見出し画像

#7 第二文型の補足

前回は第二文型を概観しました。
今回は「第二文型の動詞」と相性の良い表現等を詳しく見ていきたいと思います。

第二文型の使い方について詳しく見たい方は、
#6(第二文型)を先にご覧ください!

前回#6(第二文型)で出した表です。
この中に出てくる動詞は、第二文型としてよく出てくるものをまとめたものです。

この中の動詞で、特に確認してもらいたい使い方をする動詞にそれぞれコメントしていきます。
最後までついてきてくださいね。


lie

lieは、活用や意味の両方が非常に扱いづらい動詞です。

まず活用について確認しておきましょう。
lieと混同しやすい、lay(横たえる)とlie(嘘をつく)と合わせて覚えましょうね。

確認した上で、ここからは意味について確認です。
SVCにおけるlieは「〜のままである」という意味です。
しかし、読解の上ではbe動詞として扱ってしまっても大丈夫です。

lieの後には、過去分詞がきて受動態を作ることもありますし、
第一文型として使って前置詞が来ることもあります。

He lies awake.
= He is awake.「彼は起きている。」

Books lay scattered on the floor.
= Books are scattered on the floor.「本が床に散らばっている。」
と考えてしまえば楽ですね。

この様々な用法をはじめに覚えるのは難しいと思うので、
ひとまずbe動詞として考えて、慣れてきたら「正確な意味」を習得しましょう。


hold

holdという動詞は、「〜のままである」の意味に加え、熟語を作って使われることが多いです。

「〜のままである」という意味を使った例文を紹介します。
The weather may hold clear. 「引き続き晴れると思います。」

続いて、hold goodやhold trueで「〜が有効である / 適用できる」という熟語があります。
The idea hold good [true] in all cases. 「その考えは、あらゆる場合で適用できます。」

trueには、「❶真実の」に加え「❷当てはまる」という意味があるのも押さえておきましょう。 


comeとgo

この二つは対比して覚えると楽です。
「〜になる」という意味の似ている動詞なのにも関わらず、全く異なる補語がコロケーションとして使われます。

まず暗記の一つのヒントとして、
「鬼はそと、福はうち」理論をシェアしておきます。

人というのは、
ネガティブなこと(鬼)は、外に行ってほしいですね(go)。
ポジティブなこと(福)は、内に来てほしい(come)はずです。

この考えをそのまま利用すれば、暗記はこれでお終いです。

goの後には、ネガティブ系の形容詞が補語として取られ、
comeの後には、ポジティブ系の形容詞が補語に取られます。


turn

turnの「〜になる」は、他の同じ意味の動詞と比べて、
顕著にニュアンスが異なります。

turnは、
原義として「まわす;まわる」という意味になります。

このイメージを少し膨らませれば、
「元々別の形や様子をしていたものを全然違う形や様子に回転させて”変える”」という意味が出てきます。
“turning point (ターニングポイント)”なんかがわかりやすいですね。

さて、SVCにもこれが活きてきます。
turnのニュアンスを含めたSVCの訳は「(別のものだったものが変化して)〜になる」です。

例えば、
The leaves turned red. 「葉が赤くなった。」
元々はクロロフィル(=葉緑体;緑色)を含んだ葉が、寒さにより、
緑の素となるクロロフィルが分解され、同時にアントシアニン(赤色)が作られ、
赤色”になった”ということを含意しているわけです(笑)

The shower turned cold. (シャワーが冷たくなった。)
He turned seventy. (彼は70歳になった。)
Dad’s hair has turned gray. (父さんの髪の毛が白くなった。)
cf. 白髪は英語で gray hair (銀色の髪)と言うのが普通です。
Milk quickly turns sour. (牛乳は腐りやすい。)

例をたくさんみれば、
イメージができそうですね!

fall

fallは、「落ちる」という意味で覚えている方も多いと思いますが、
それで大丈夫です。

その「落ちる」のイメージを持っておいてください。

実は、fallの「〜になる」という意味は、そこから広がりました。

fallのニュアンスを含んだSVCの訳は、
「(落ちるように”急に”)〜になる」になります。
そこからもう少し派生させて、「〜に陥る」という意味もあります。

もう少し踏み込めば、
主語にくる人や話者が、その状態になることを”知らなかったり”・”予想していなかったり”する意味合いが入っていると言えます。

例文で確認しましょう。
I always fall asleep on the train.
Many people in Africa fall ill with Malaria every year.
The stadium fell silent.
His daughter has fallen pregnant.

知覚動詞(feel, smell, sound, taste)

知覚動詞とは人の五感を表すことができる動詞です。

補語が形容詞の場合は、SVCのCに単語を置くことができます。
しかし、補語が名詞の場合については、SVCの後には “like(〜のような)”か ”of(〜の)” を続けます。

Your forehead feels very hot. (おでこがとても熱いよ。)
This feels like real fur. (これは本物の毛皮のように感じる。)

The dish smells good. (その料理は美味しそうな匂いがする。)
This project smells like scandal. (この計画はスキャンダルの”におい”がする。)
My husband’s breath smells strongly of garlic. (旦那の息は凄くニンニク臭い。)


appearとlookとseem

この3つの動詞にはニュアンスの違いがあります。

appearは、「外観」がそう見えるという意味で使われます。
名詞のappearanceに「外観」という定義がありますので、
予測しやすいですね。
さらに、「外観」はそうかもしれないけど、「実際はそうではない」みたいなニュアンスを含む"こともあります"。

lookは、「外観」がそう見えるという意味もありますが、「実際もそうである」というようなニュアンスを含んでいることが多いです。

seemは、「外観」というより、話し手の内面「主観的な判断」を表します。

例文でマスターしてしまいましょう。
The sky appears (to be) clear this morning. (今朝は「見るからに」空が晴れているように見えます。)
The sky looks (to be) clear this morning. (今朝は「シンプルに」空が晴れているように見えます。)
The sky seems (to be) clear this morning. (今朝は「主観的に見て」空が晴れているように見えます。)
※ 動詞の後にto beを伴うことがある。

さらに、動詞の丁寧さ(固さ)も異なります。
appear > seem > look と似たような意味で使われる際は、
左から順番に固い丁寧な響きだと言えます。

実は、さらに使い方にも違いがあります。
それらは少し細かすぎるところありますので、
「英文記事で学ぶ英語ワンポイントシリーズ」でこれらの英単語に出会った際に解説いたします。


最後に

さて、今回は「第二文型」に補強して覚えてほしい動詞の使い方ついて解説しました。

実は今回目標のPDFファイル5枚分まで抑えることに成功しました。今までは、10枚を超える解説だったので、初見で多いと感じていらっしゃったと思います。

次回以降も少し抑えめ?で読みやすい、
投稿していきます。

乞うご期待ください。

さて、次回の内容はいよいよ、
英語の文系においてもっとも重要といっても良い「第三文型」について解説します。

ぜひキャッチアップしてくださいね!
今のうちにフォロー!しておいてください!!

また、YouTubeもしています。
YouTubeでは、みなさんの英文法や英語学習法等について、リクエストに応じながら動画を作成しています。
ぜひ、ご活用くださいね!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?