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小室圭問題から考える社会の分断

1.小室圭問題が明らかにしたもの

2017年に秋篠宮眞子さまと婚約した小室圭氏ですが、あれよあれよと母子の金銭スキャンダルやら、本人による陰湿なイジメやら、醜聞スキャンダルが次々に週刊誌に暴かれていっているわけですが、この問題から得られる教訓は、「世の中やべえ連中はいっぱいて、見て見ぬふりしてきたけど、ついにそれが広く可視化されちゃった」ということに尽きるんじゃないかと思ったりします。

2.無意識の生存バイアスについて

以前のエントリーでも書いた通り、街を歩いていたり、電車に乗っていたり、あるいは毎日通勤している人々というのは、それだけで生存バイアスがかかっています。私の従兄弟のように、10代から40代の今までずっと家に引き篭もり、高齢になった親に金を無心し、毎日ネットとゲームで時間使って全く外に出てこないような連中はいっぱいいるんですよね。

一方、ちゃんとした家庭に育って、まともな人間関係を築いて、大学まで行って、卒業後にフルタイムの正社員になっちゃたりすると、そういう人たちと付き合うことが段々なくなって、生存バイアスが無意識に生まれてしまう。特に近年は、高学歴同士で結婚する傾向も高まっており、社会の分断はかなり硬直化しているのではないかと思ったりもします。

小室母のように、非モテ中年男性の心の隙間に漬け込んで、学費や生活費を援助させ、一方で美味しい遺族年金が止められないよう、いつまでも結婚ははぐらかすなんて悪いことしてるやべえ連中は、世の中に結構いるわけです(そんな連中が世の中たくさんいるという事実を可視化した、映画「半地下の家族」とか「万引き家族」は、本当に良い作品だったと思います。)真っ当にフルタイムの生活をしていたりすると、そういう連中と付き合うことがなくなって、映画の世界だけのフィクションのように思ってしまう。テレビでも、ノンフィクションとかでたまにそういう人々を取り上げるけど、基本的にはほとんど放送禁止に近いので、ゴールデンタイムではあまり取り上げません。

小室母が学歴も金も人脈も何もない徒手空拳の状態から、その虚栄心から、一人息子である圭氏にリソースを全振りし、かなり背伸びした高い教育を受けさせたことで、皇族、それも皇位継承順位1位・2位を擁する秋篠宮家に真正面から入り込むというサクセスストーリーに王手をかけた。このこと自体は、まさに豊臣秀吉(道鏡とはあえて言わない)に匹敵する、大河ドラマになるレベルの快挙だと思います。

しかし、その本質は、遺族年金の不正受給然り、社会の下流に結構存在するやべえ奴の大博打が大当たりしただけであり、今まで見て見ぬ振りをしてきたそうしたやべえ連中の存在が、日本国民統合の象徴たる天皇家の問題になったことで、日本国民に広く可視化されてしまったんだと、私は理解しています。

また今回、小室圭が誰も読まないような24ページにわたる要領を得ない長文の釈明文を公表しましたが、あれを書けば事態が好転すると助言した弁護士もヤベえですし、元婚約者も、弁護士ではなく週刊現代の記者を代理人にするなど(交渉の中身は全部筒抜け)、類は友を呼ぶというか、ヤベえ連中の周りにはヤベえ連中が集まるという地獄絵図が、皇族の問題として、否が応でも毎日のワイドショーのネタになってしまったわけです。

3.小室問題に関する私見

一部では

「小室母と元婚約者の間のトラブルであって息子は関係ない。今の時代、好き者同士の結婚は止めるべきではない」

という言説がありますが、それが正しい・間違っているかはともかくとして、前者については、

(1)金銭トラブルの交渉の場に小室圭本人が出て行って、母親に代わって「贈与と認識しており借金ではない」と自ら積極的に介入していること。さらに、そこでコッソリ録音した音声を、24ページの釈明文書で繰り返し引用し、自らの主張の正当化に利用しているという悪質性。

後者については、

(2)先帝陛下が国民に親しまれる天皇像を30年かけて作り上げてきたという御奇蹟もあり、皇族にかかる問題は日本国民の名誉に関わる問題と考える国民が多いという事実

から、多くの人にとっては、理解も共感も全く得られない言説だと思います。

今、政府はそろそろこの問題を収めたいということで、宮内庁長官は24ページの小室文書を高く評価して見せましたが、まさに火に油で、国民の小室圭氏に対するヘイトがますます高まってしまいました。

やはり、今夏の東京五輪開催と同じぐらい、この結婚は難しいんじゃないでしょうかね。。

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