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リハビリをして良くなりやすい人の特徴

僕は仕事で理学療法士として、沢山の方をリハビリする。
怪我や病気をしたけど、家に帰る為に頑張る人、仕事に戻れるように頑張る人、施設でも自分で色々できるように、体が固まらず安楽に過ごせるように…

リハビリの定義は色々あるけど、
大まかに言えば、「その人らしさ」の再獲得

内容は多岐にわたる。

その中でも、だんだん良くなっていく人と、そうじゃない人に共通点があることに気がついた。

病気によっては、良くならないものもあるし、
出来るだけ身体機能が落ちないように維持することも困難な人もいるので、
一概には言えない。

でも、やはりある程度の法則性を感じる。

それを整理していこうと思う。


大きく分けて3つある。

まず一つ目は

素直さ

これはかなり影響があると思う。

頑固な人はなかなか良くなっていかない。
「自分のことは自分が1番分かっている」
と言う方が多い。

考え方が柔軟、もしくは固い。

体も柔軟、固いと言う。

まず体で言うと、固いと、感覚が鈍くなる。

足裏をマッサージするだけでも、片足立ちが上手になる人がいる。

バランスを保つのに必要な感覚は
視覚、平衡感覚、そして体性感覚(足裏の圧とか)

柔らかい方が、変化を敏感に感じ取れる。

姿勢を良くするための情報が、頭に入りやすい。

これはあくまで体の特徴。

性格や、考え方でも同じようなことが言えると思う。

だから頑固な人は、良くも悪くも変化することができない。
なので良くならないことが多いのかもしれない。


二つ目は

痛みに対する捉え方

痛みは様々な理由で起こる。

大きく言えば、警報だと思う。
これ以上は危険だ、体に異常が起きている、などを教えてくれるアラーム。
痛みは厄介だけど、ある意味自分を守ってくれている。

アラームが聞こえないと、朝起きれず遅刻するみたいに、
ちゃんと聞いておかないといけない。
それを見逃して、重篤な状態になったり、体を危険に晒すこともある。

また解決の為の手がかりになることも多い。


でも、いつもそうかと言えば違うと思う。

変化には痛みが伴う。

今出来ていないことを出来るようになるには、多くの場合、痛みが生じることが多い。

そんな時、

「痛みは避けるべきものだ」

としか考えられなかったら、どうだろうか。

変化することができない。

「この痛みは良くなるには、仕方がないもの。」

と捉えられる人は、上手く痛みと付き合っていくことができる。

そこの苦しい時期を超えたときに
やっと良くなっていくことも多い。

体が良くなっていくのは、大抵
直線的というよりは
曲線を描き、上下しながらも、後半に迫り上がっていく。

それを分かっている人は痛みの捉え方が変わる。

だから変化していくことができる。


最後の三つ目は

数字の目標

これはシンプルで、

いつまでに

こうならないといけない

なりたい

理由と期限が明確であればあるほど、
どんどん良くなっていくように思う。

それが元々ある人はいいけど、
ない場合でも、
一緒に考えて見つけていくことも、
大事なリハビリの一つだと僕は思う。


最後に

リハビリは「その人らしさ」を手に入れる過程。

どのように「その人らしさ」を決めたらいいのか、まだまだ未熟な僕には難しい。
ずっと悩みながらやっていくんだと思う。

だからこそ、知識を入れ続けて

相手が良くなっていく為の良い「環境」でありたいと思う。

相手に素直になってもらうきっかけを作るのは
より自分が素直でいること。

相手の捉え方を変えたいなら、
より自分の持つ捉え方を変えていくこと。

相手に目標を持って欲しいなら、
まず自分が目標を持つこと。
そして一緒に寄り添って考える。

相手を変化させるには、まず自分から。

人と向き合う中で
より良い影響を与えられるような自分
「環境」になれるように
日々考えていけたらなと思う。





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