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世界は、箱根の先の先(メダル獲得に必要なもの)

陸上競技・長距離走の話題で、時折出てくるのは『箱根駅伝がもたらす功罪』。

箱根駅伝のテレビ全国放映が始まって以降、その存在は国民的行事となり、出場する選手たちへの期待は、良い意味で、とても大きなものとなりました。

その反面、選手に様々な影響が及ぶようにもなりました。

最近、箱根駅伝に関する記述で、興味深い記事を見つけました。

駒澤大学の大八木弘明監督の箱根駅伝に関する指導方針について書かれていました。

よく箱根駅伝の監督たちは語ります。「箱根を目標にしている選手もいれば、箱根駅伝の先を目指す選手もいる。どちらにも対応出来る指導が必要」と。

上記記事で言えば、大八木監督の場合、今は、学生ナンバーワンランナーである田澤廉選手を、『箱根の先』を見据えて、どう育成するかが、重要なテーマになっています。

大八木監督は、その際のポイントとして、大学卒業後、実業団に進んでから、選手のピークが来るように、大学時代は余裕を持った練習内容にしているとのことです。

田澤選手の場合、監督の予想以上に成長していて、今や、日本のトップになりつつある状況になっていますが、その練習内容は、まだ行っていない練習があると、記事の中で語っています。

この方針で、成功した例としては、東京オリンピック男子マラソン代表となった中村圭吾選手が挙げられます。

しかし、中村選手は、オリンピックでは結果を残すことが出来ませんでした。。。

その事実を考えると、世界を目指す選手たちにとって重要なのは、『箱根駅伝の先』ではなく、『箱根駅伝の先の先』であると、私は思っています。

換言すれば、オリンピックでメダルを獲得する為には、『その先の先』に必要なものは何かを考えることが求められるのです。

残念ながら、私自身、その答えを持ち合わせている訳ではありませんが、一つ言えることは、『その先の先』になれば、指導者というよりも、選手の総合力が問われることになると考えます。

メダル獲得には至りませんでしたが、6位入賞を果たした大迫傑選手と中村選手では、何が違っていたかを考察することが、前述の答えを出すヒントに繋がると思います。

私は、二人の差の一つとして、『目的意識、イメージ力、実行力』があると思っていますが、なかなか、簡単には導き出せない答えではあります。

それでも、『その先の先』にあるものは、選手個人に由来することは確かだと思います。

学生時代から、自身で考える習慣を身に付け、どれだけ多くの時間を考えることに当てたか、そして、どれだけ自身の意志で実行出来たかが、『その先の先』での成功に繋がるのではないのでしょうか。


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