子育てはぶつかり稽古/絵本で救われるのは元気な時だけ/やられそうな日は

こんにちは、絵本案内人の いとう です。

今日は、いち母親としての気持ちです。

この記事を書こうと決心したのは、雨滴堂さんのこの記事を読んだからです。まさしく自分だ、と思い、泣かずには読めませんでした。

本当にしんどい時に、絵本じゃ役に立たない、じゃあ私たちを救ってくれるのは何か、そんな話です。(私個人には合う方法を紹介します)

子育てって、お腹の中に入っていた小さい人が外に出てきてしまったらもう。とめられないですよね。たまにその事実に絶望します。

例えば、泣き止まない時。(昨日も)

絶叫したまま永遠に「ママ、ママ、ママあああああああ!!!!!!」

いったん黙ってー!!!!!!!!!!(無理なお願い)

思い返せば生後2週間の頃。夜中に永遠に泣いて泣いて。永遠に抱っこおっぱい抱っこおっぱい。地獄でした。子は飲ませられすぎてとっても重くなり、私は腱鞘炎になりました。両手首。

私たち夫婦はいわゆる転勤族で、狭いアパートに暮らし頼れる人もおらず、小児科探しから苦戦するような状況で子育てをはじめました。すでにハードモード。夫の上司の勧めで、夫は1ヶ月の育休を取ることができました。会社としてはかなり異例の対応だったようです。これは本当に助かりました。1ヶ月間、炊事洗濯などを全て夫が請け負ってくれました。子育てのスタートを二人で始めることができたのは家庭にとって財産になりました。

でも。

その後も転勤は続きます。1つの土地に3年いられるかどうか。引っ越すたびにまた1から。小児科を探し、子育て支援センターを探し、カフェを探し、図書館を探し、私の友達を探し。

夫は転居しても、仕事があり、働く仲間がいます。子どもも、母に連れられて遊び場や幼稚園に行ってすぐに馴染んで遊びます。私は?

今、この街に越してきて2ヶ月。私の下の名前を知っている人はたぶん、いません。幼稚園の先生に挨拶をして、スーパーでありがとうございますと言い、あとは子と夫と話すのみ。

結婚した時には想像もしていなかった孤独です。

そして、たまに大爆発します。余裕がなくなり、子どもへの配慮がしんどくなり、優しくしたくなくなる。いつもなら付き合ってやれるわがままも、全部が嫌。子どもに搾取されている感覚になるのです。

そういう瞬間に、絵本で救われるはずがありません。

必要なのは、自分を想ってくれる人との会話です。聞いてもらって、共感してもらって、時に泣いたりして、そうやってしか乗り越えられない日があります。

そういう人脈がほとんどない時期。例えば子どもが0歳の時。引っ越したばかりのとき。

私もコールセンターみたいなところに電話したことがあります。泣きながら困っていることを訴えたら、電話先のお年を召した女性に鼻で笑われて。そんなことではこれから大変よ、あなた何歳?と言われました。当時28歳でした。28歳はこんな電話をしてはダメだったようです。20歳って言えば優しくしてもらえたのかな。(内心:ふざけんな、何歳だろうとこっちは子育て1年生なんだよ!!!!!!!!)

悲しさや怒りで頭が割れそうになり、怒り散らして電話を切りました。

その日以来、本当にしんどいときこそ、もう子か私どっちかが死んでしまうかもしれない、みたいな切羽詰まった時こそ、信頼できる人に助けを求めるしかないんだと学びました。

知らない専門家より、近所のママ友。愛想笑いのママ友より、地元の友達。

やっぱりなんでも話せるレベルのママ友はいた方がいいし、小児科の先生は雑談を受け入れてくれる人がいいし、幼稚園の先生は担任の先生じゃなくても園長先生でもいいから聞いてくれる人を確保しておくことが、あなたの助けになります。

今度、無理な状況になったら。

それを事前に考えておくことも大事です。

私の場合

・仕事中の夫に電話をかける(たいてい出てくれる)
・友達に電話する(この子って決めておく、3人くらい)
・幼稚園に電話する(事前にピンチの時に電話したい旨を伝えておく)

それから、冷静になった今できること。

子どもの取説、私の取説を作っておくこと。

我が家の場合はこうです。

子どもが永遠に泣く場面→眠い・お腹すいた・疲れたのどれか
対処法:常にラムネをかばんに入れておく。幼稚園から帰ってきたら出かけない。
子どもが言うことを聞かない→諦めてうるさく言わない。
私が必要以上にイライラする時→生理前
対処法:頑張らない。

こうやって、日々1日1日を無事に生きていくしかないです。

そして、ちょっと元気な日には絵本を手に取る。たくさん元気な日には、多めにリクエストに応える。

今日も、明日も、みなさんが無事に1日を終えられますように。(おしまい)



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