インタビュー #005 児童指導員 まゆみさん
「児童発達支援 えほんの木 相生山」(以下、「えほんの木」)開設1周年を記念したスタッフインタビュー企画、5人目はまゆみさんです。
児童養護施設で働いていたというまゆみさんに、転職のきっかけや日々の業務で大切にしていることなどを聞きました。
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さっそくですが、これまでの経歴と「えほんの木」に来たきっかけを教えてください。
大学では福祉を学びました。その後、実習で児童養護施設に行ったことをきっかけに、児童養護施設に就職し、8年ほど働きました。施設での業務はすごく大変でしたが、母親のような形で子供たちと接することができて、とてもよい経験でした。
結婚を期に一度施設を離れていたのですが「えほんの木」の募集を見て応募して、現在に至ります。
振り返ると児童養護施設で見てきた子供たちの中には発達障害などを持っている子がいたと思っています。ただ、施設では職員1人で6人を見たり、夜は職員1人で全員を見たりしなければなりません。そんな中で1人1人の発達に見合う言動や行動ができていなかったことが、本当にずっと心に引っかかっていました。
施設を辞めたあと次の転職先を検索していた時に「えほんの木」が立ち上がることを知りました。事業の説明を読んだりする中で、ここでもう一度色々学びたい、1人1人の子供たちとちゃんと向き合いたいと考えたのが、働きたいと思ったきっかけです。
「えほんの木」で働き始めて、新しく感じたことはありますか。
正直、最初は「なんて子供たちに優しいのだろう」と思って、すこし戸惑いました。子供たちがすこし悪いことをしても受け入れる。やっぱり最初はこのギャップがわからなくて。児童養護施設だと指導という側面が大きいので、厳しく言うこともありました。でもここでは子供たちの特性に合わせて、それを認めた上で声を掛け合うことが成り立っています。最初はそのギャップを受け入れるまでに時間がかかりましたけど、今ではすごく意味があることだと感じています。
あとは例えば指示が通らないときに、色々な声掛けを、自分の持っている声かけの全てを試しても聞いてもらえないときに、どうしたものかなって思ったりはしますね。ただ他の職員が声をかけるとうまくいったりするので、そういうところから、悩みもあるけどいいところを吸収できたらなと思っています。
声掛け以外には、やっぱり子供の表情をよく見るようにしていて、今あの子は嫌な気持ちになっているだろうなとか、おもちゃを取られたままになっているなとか、そういう、子供たち1人1人のその気持ちを受け止めてあげられるようになりたいと思っています。
好きな活動があれば教えてください。
私はお外にお散歩に行く時が大好きです。車が走っているとか、風が吹いてるとかで、 子供たちがニコニコしたり、風をひゅーっと感じていたり。お部屋の中にいるだけじゃわからない子供たちの表情が見られるので。この子はこれが好きなんだとか発見できるので大好きですね。
医療的ケア児についてはどうでしょうか。
私は医療的ケア児を含む医療の領域を専門としてきたわけではないので、初めは抱っこしたり、 触れるのが、正直に言って怖かったです。これは偏見的なイメージではまったくなくて、傷つけてしまいそうで。他の職員からは普通に接して大丈夫だよと教えていただくんですけど、加減というか、どこまでぎゅっと抱きしめていいかがわからなかったです。
でも少しずつ触れ合っていく中で、やっぱり抱っこしたら喜んでくれるし、目を見て喋ってくれて。そういう体験や経験の中から自分で学ぶ部分もあって、ケアに対する考え方や関わり方の価値観は「えほんの木」に来て、大きく変わりました。
最後に、「えほんの木」の利用を検討している方や働くことを検討している方にメッセージをお願いします
利用を検討している方に向けては、ありきたりな言葉ですけど、抱え込まずにちょっとでも興味を持っていただけたら、見学に来てくださいと思っています。
一緒に働くことを考えてくれている方に向けては、興味を持ってるだけで素晴らしいことだと思いますし、未経験でも学びながら子供たちと楽しくやっていけると思うので、ぜひ一緒に働きましょうという感じです!