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第2回/外国人と青少年が気軽に会話するeカフェ事業/西川暁さん

こんにちは!
えひめインターナショナルMeet-upの谷村です。
今回は、2023年6月22日に開催された第2回えひめグローバルトーク_地域の仲間編の様子を記事形式で編集してご紹介します。

なお、えひめグローバルトークは、愛媛県で暮らす海外出身の方や、地域で国際交流・多文化共生に関する活動に取り組む日本人住民の方が、ご自身のライフストーリーや愛媛での仕事・暮らしなどについてお話しすることを通して、同じ愛媛県で暮らす海外出身者のみなさんにロールモデルを示すことや、地域とつながるきっかけとなる方をご紹介することを目指して行なっています。

ーーーまずは自己紹介をお願いします!

はじめまして!松山市青少年育成市民会議という団体の事務局長をしております西川暁です。
松山市青少年育成市民会議は社会教育団体と呼ばれています。「社会教育」という言葉に馴染みが無い方もいるかもしれませんが、学校で学ぶ教育に対してそれ以外の社会で生きていく上で様々なことを学ぶと思いますが、それら全般を「社会教育」と呼んでいます。
広島県生まれの広島育ちで、25年ほど前に松山に来ました。今日はよろしくお願いします。


西川暁さん

ーーー元移住者ということですが、西川さんのご出身地はどんなところですか?

東広島市というところです。広島市の少し東側です。広島大学のキャンパスが近いくらいで、それ以外に有名なものはあまりないですね(笑)
あとは、近くに米軍の基地がありますね。
私が小学生の頃、学校帰りに米軍の方が気さくに話しかけてくれ、その後その人から英語を習うようになりました。
いま思うと、そういう小さい頃からの経験が、外国の方へのハードルをあまり感じない原点だったのかなと思います。

ーーー愛媛にはどんなきかっけでいらっしゃったんですか?

グラフィックデザイナーとして広島で働いていましたが、家庭の事情で私の母の故郷である松山に来ることになりました。その後はいろいろと格闘の日々でした。

ーーー松山市青少年センターとはどんなところですか?

松山市内の築山町というところにあります。青少年の育成を支援するという目的でできている松山市の施設です。我々の団体がいま管理運営を行っています。ちなみに青少年の定義は各自治体によって定められていますが、松山では12歳以上35歳以下が青少年になります。
松山に住んでいる、松山の学校に通っている、松山の会社に勤めているという青少年であれば誰でも無料で使用できる施設です。

ーーー青少年向けのセンターって全国的にも珍しいんじゃないでしょうか?

たしかに青少年向けの施設は珍しくないですが、完全無料の施設は全国的にも見たことがないですね。
青少年が放課後にバスケットボールをしたり、自習をしたり、ダンスをしたり。予約が入っていなかったら、センターに来たらその場で使えます。最優先です。
また、青少年だけの団体にも、1ヶ月前から予約ができるが無料で使えるということになっています。

ーーー社会教育をされているということですが、なんとなくわかるようなわからないような・・・・

私もこの業界に足を踏み入れるまではよく分かってなかったんですが、子どもが通う小学校のPTA会長をすることになったことがきっかけで、社会教育に関わるようになりました。
それまでグラフィックデザイナーとして個人事業をしていたので、組織として様々な方と関わる経験があまりありませんでした。
PTAは親が成長する場だと感じています。また、参加者は女性(母親)が多いので、その中でどう調整するかという考えが必要でした。

ーーー松山市青少年市民会議について教えてください。

実は、法人格をもった団体というものではありません。松山の青少年の育成に関わる団体、例えばPTAとか公民館連絡協議会、ボーイスカウトとか。そういった団体が集まって組織されている大きな団体です。現在は、青少年センターの管理運営という大きな仕事をしていますが、もともとは自主活動ということで、社会規範向上のための取り組みなどをしていました。

ーーーそんな中で青少年センターでeカフェ事業をしてますが、西川さんと海外出身の方との出会いや関わりはどういったものだったのでしょうか?

子ども時代以降はあまり接点がありませんでした。その後、松山に来てからグラフィックデザイナーとしてアメリカ人とオーストラリア人がやっていた英会話スクールの仕事をすることになり、飲みに行くなどしているうちに仲良くなって、自分自身の英会話力も向上しました。
その後、青少年センターの管理運営をするようになったのですが、アジアの中で日本人の英会話力が非常に低いと言われている課題についてなんとかしたいという話が出ました。よくあるのは、外国人と英語だけでキャンプをするみたいな企画ですが、それだけで話せるようになるわけではない。
思い返すと、英語を話す友人ができて、話す機会が増えたから自分も話せるようになったんだと気づきました。学生時代はどっちかというと英語が嫌いで、高校の時も成績が悪かったくらいの私でも英会話力がついていった。
いつきても英語が話せるという機会を作るのがいいだろうと思いました。そこで、外国人スタッフが常駐する体制を作りました。でも、いきなり英語を話そうと言っても来ません。ですが、青少年センターには体育施設があります。そこで運動をすると喉が渇く。そこで、カフェ風にしてコーヒーやジュースが飲めるようにしました。そして飲みたい場合は若干でも英語を話さないといけない。それがきかっけで英会話をする機会が生まれる。そんな狙いで始めました。
他にも、せっかく留学に行っても、松山に帰ってくると英語を話す機会がなくなりモチベーションが下がってしまう。そういう方のためにも、いつ来ても英語が話せる空間を作ることは重要だと感じていました。

ーーーちなみにスタッフの外国人の方はどうやって集めているのですか?

最初は私の知り合いつてで探していましたが、いまは愛媛大学の留学生の一つのアルバイトとしてきている人が多いです。一部、松山で暮らしている外国人の方もいます。カフェは基本的には毎日開催しており、平日は15時から19時、休日は13時から17時という時間帯です。9人のスタッフがシフトを組んで交代で入っています。
カウンターが4席あるバー形式なんですが、比較的誰かが座っており、カードゲームとかで盛り上がっている時もあります。

ーーースタートしておよそ9年目ということですが、効果など感じていることはありますか?

アンケートを取っているのですが、「この施設のおかげで留学への自身がついた」とか「留学後に英語を使う機会がなかったので助かった」とか「思ったより外国の方は気さくだった」といった感想がけっこうありました。
目指している場所ができているのではないか、役に立っているのではないかと感じています。

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