
大洲和紙×ギルティングで魅せる価値 齋藤宏之
こんにちは!note更新担当のたぬ子です。
今回は、伝統ある大洲和紙に新たな技法を組み合わせることで、『ギルティング和紙』や『こより和紙』といった製品を生み出し、製造・販売されている齋藤宏之さんに、お話を伺いました。
[プロフィール]
■氏名
齋藤 宏之
■連絡先
住所:〒795-0303
愛媛県喜多郡内子町平岡1240-1 天神産紙工場 五十崎社中ショップ
Tel/Fax:0893-44-4403
Mail:ikazakishachu@space.ocn.ne.jp
■経歴
神奈川県海老名市生まれ。日本大学理工学部物理学科卒業 。大学卒業後、通信系IT企業へ就職。システムエンジニアとして10年間、企画・営業として3年間勤務。2008年7月、愛媛県内子町五十崎にて株式会社五十崎社中設立。JAPANブランド登録事業社として主に五十崎手漉き和紙を使った製品の製造・販売を行う。いわゆる”Iターン起業”にて奮闘中。
『ギルティング和紙』と『こより和紙』

― 『ギルティング和紙』と『こより和紙』について、ご紹介いただけますか。
『ギルティング和紙』は、ギルティングという金箔の装飾技法を、手漉き和紙に応用した製品です。
壁紙などのインテリア向け製品から、ハガキやステーショナリー類などの小物系まで、商品展開しています。
『こより和紙』は、紙縒った和紙の糸で模様を編み、それを漉いてできた製品です。
インテリアとしてガラスに挟みこんだり、そのままタペストリーにして使用いただけます。
― 『こより和紙』は、大きいサイズ商品が多いですか。
最大で3メートル×4メートルぐらいですね。
小さい商品だと、ランチョンマットを作っています。
縁が結んだギルティング

― 『大洲和紙』は、古くからインテリアに使用されていたんですか。
元々、障子紙として使われていたので、インテリアと言えばインテリアです。
ただ、障子紙の需要は減っているので、ギルティング装飾などの付加価値を作っていかないと、『大洲和紙』を残すのはなかなか難しいです。
その付加価値づくりを目指して、日々試行錯誤しています。
― 海外の技法であるギルティングを、和紙に施すことで工夫したことはありますか。
和紙用に糊の配合を調整したり、和紙に合ったデザインや箔の色を考えたり、いろいろと試行錯誤しました。
― 初めて和紙にギルティングをされた時のお気持ちを覚えていらっしゃいますか。
最初は、デザイナーのガボーさんとゼロからスタートしたので、とにかく必死で、あまり覚えていないです。
全てが初めてだったので、毎日必死でしたよ。
視野を広く、世界に目を向ける

― 数多くの展示会を、海外で行われていますね。
海外で展示会を開催するには、当然費用がかかるので、助成金などを使いながら頑張って出展しています。
国内に留まって売れるのであれば、それに越したことはないんですが、なかなか厳しい状況ではあるので、今後のためにも世界に目を向けて、視野を広げていこうと思っています。
アートとの融合で、和紙の魅力をアピール

― 今後、愛媛でやっていきたいことを教えてください。
今まで、書道用半紙や障子紙をメインで作ってきましたが、生活様式が変化し需要が減ってきている状況です。
昔ながらの手法を受け継いで、全部手作業で作っていることは、素敵ではありますが、それだけでは続けていけないので、新たな和紙の価値を見出すために、アートとの融合が重要になってくると思います。
今でも、若手の芸術家さんたちと、コラボすることもあるんですけど、もう少しアート的な要素を強めていきたいですね。
Z世代と言われるような方たちに「かっこいいね」と、思われることをやりたいです。
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「これは、誰にも分からないだろう(笑)」と言われていた齋藤さん。
みなさん、どうですか?
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