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「一緒に暮らせて幸せ」という思い出は永遠に。生き抜くことの素晴らしさを教えてくれたねこちゃんのお話 #いい部屋ペット

こんにちは。三輪きららです。
過去の記事でもお話させていただきましたが、わたしは現在、南国・沖縄で主人と2才ちょっとのむすめと、黒猫のココとグレーカラーのちゃちゃの5人(?)で暮らしています。
これまで何度かココちゃちゃのお話を書かせていただいたのですが、今回はうちの子たちではなく、わたしの大好きな友達、りんちゃんのおうちのねこちゃんのお話をさせていただこうかなーと思います。

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なかなか収束が見えない、新型コロナウイルスの蔓延。漠然と「なんだか不安・・・」「先行きが見えなくて辛い・・・」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かくいうわたしもその一人でした。とはいえ、生きていかなくてはいけない。そんな中で、わたしに希望や勇気、生き抜くことをそっと、でも力強く教えてくれた、そんなねこちゃんのお話です。

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この子は、ももた。わたしの友達、りんちゃんのおうちにいたねこちゃんです。
2020年4月に、18年と6ヶ月、人間でいうと90歳以上を生きて、家族に大切にされて天国へ旅立ちました。ももたが旅立ったあと、りんちゃんがSNSでコメントした「本当にももたが来てくれて我が家はハッピーな時間を過ごせました。本当にありがとう。」という言葉がとても印象的でした。

最後まで強く生き抜いて周りをハッピーにしてくれた、ももた。今回は、りんちゃん家族とももたのことを、ゆっくり聞かせてもらいました。

ーーまずは簡単にねこちゃんズのことを教えてほしいな。

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写真向かって左から、ちょき・ももた・たま

ももたは、わたしが小学校5年生の時に捨てられていたのを拾ってきたの。その2年後に、2匹目になるちょきをもらってきて。さらに5年後にうちに来た3匹目のたまは、弟が自分のねこが欲しい!って言ったことがきっかけで、誕生日にもらってきたんだ。そのときわたしは高校2年生の夏休みでロサンゼルスに留学してて。帰ったら猫が増えてた(笑)

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ももたはずーっと一緒にいたんだよね。小学生の頃はももたを連れて友達の家に遊びに行ってた(笑)
ももたがきっかけでねこ好きになって、小学校の卒業制作は野良猫写真集だったよ。

ーー小さい頃のりんちゃんがももたを抱えてる写真、見たことある!完全にべったりだったよね(笑)ももたとの出会いとか、名前の由来とかを教えて欲しいな。

平日の朝目を覚ましたら、外から子猫の鳴き声がしたの。ミャーミャー、じゃなくて、お腹から出してるような声だった。その声を探して1階のリビングのベランダから下をみたら、箱に入ってる子猫を見つけたんだ。裸足のまま走って行って箱を抱えたら、鳴きやんでくれたの。

そのまま連れて帰りたかったんだけど、親に反対されるかも・・・と思って、こっそり玄関から家に帰ったんだよね。
で、自分の部屋のベランダの小さな倉庫みたいなところに、扉を少しあけて箱ごといれてから、小学校に行った(笑)

ーー扉を少しあけて、っていうのがりんちゃんらしい!しかもそのまま何事もなかったように登校したんだ、さすがりんちゃん(笑)

そうしておけば、もし子猫がいやだったら自分で出ていけるからなーと思ってさ!

その日学校では仲良い友達にだけ、子猫のことを話したんだ。どきどきしつつ帰宅してみたら、まだそこに子猫がいたの。それを見て、飼おう!って決めたよね。

数日は親に内緒にできてたんだけど、友達と遊びに行く時も連れて行ってたからすぐ目撃情報が母のところにいった(笑)

ーーねこ連れて歩いてる人なかなかいないから、それはすぐタレコミありそう(笑)

そうなんだよ(笑)
それで、ある夜「連れてきなさい」って言われて。倉庫からつれてきて両親に子猫を見せたの。もう1週間ちょっとわたしが面倒見ちゃってたから返してきなさいともいえず、飼っていいよってことになった(笑)

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ーー1週間も面倒見てたらそれはもう手放しちゃだめだ、それは計らずともりんちゃんの勝ちだね(笑)そこから「ももた」ってなったのはなんで?

2000年初期さ、ポストペットってメーリングソフトあったの覚えてない?あのキャラクターのももちゃんが由来なんだよね。
当時ポストペットにめちゃくちゃハマってて、ももちゃんグッズも集めまくってたの。だから迷うことなく「ももた」って決めたんだ。

ーーポストペット懐かしいー!!やってた!!大人になってからじゃなくてその頃りんちゃんと出会いたかった(笑)無事飼えてから、ももたとどう過ごしてた?

ももたはとにかくいい子だったんだ。人が好きで、いつも家族が集まっているところにいて。
テレビを見るのも好きで、一番好きだった番組は岩合さんの「世界ねこ歩き」。その時間になるとももたを呼んで一緒に見てたんだ。

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ーー一緒にテレビ見てるのかわいすぎるー!混ざりたい(笑)りんちゃんのご家族はみんなすごいねこ好きのイメージあるんだけど、それって何かきっかけはあったの?ももたと出会う前から?

ううん、完全にももたきっかけ。
ももたと出会ってなければ、自ら猫を飼うことはなかったかもしれない。
実家を出て一人暮らししている上の弟もすっかり猫好きで、自分で2匹を迎え入れて暮らしてる。彼も、ももたがいなければ自分はこうなってなかったって言ってるんだ。

ーーももたパワーすごいねえ!ももたとの思い出はめちゃくちゃたくさんあると思うんだけど、特別印象に残ってることはある?

あるよーありすぎる!!

子どもの頃の話なんだけど、兄弟の揉め事に入ってきたことがあったの。
弟2人が揉めてたからわたしが仲裁してたんだけど、喧嘩はどんどんヒートアップして。わたし泣いちゃって「やめてよー!」って大声だしたら、ドアの向こうからももたの鳴き声がして。
ドアを開けたらももたが血相変えて(黒目を大きくして)部屋に飛び込んできて、みんなの顔を確認しながらにゃーにゃー言うの。

ももたは何が起きているか理解して、心配して様子見にきてくれたんだよね。ほんとにびっくりした。こんな感じで、ももたはよく家族の様子を見てたんだと思うんだ。

あと、ももた良い子すぎるでしょって思ったことがあって。
昔、弟が自分の部屋にももたがいることに気づかずに外出して、帰宅後部屋の扉を開けると申し訳なさそうな顔したももたがいて。
そばを見ると、週間漫画雑誌の紙を切り裂いて、ふわふわのトイレを作ってそこにうんちをしてたの。いい子すぎるでしょって思った(笑)弟もほっこりしたって言ってて。
トイレを我慢できず、でも床にそのままするわけにはいかないと、ももたなりに考えて雑誌でトイレを作ったのかなぁと、その時のももたの気持ちを考えると面白い(笑)

そういえばももたは最後まで這いつくばってでもちゃんとトイレに行ってたからすごいなぁと思った。

ーーそれはすごいね!でもねこってさ、よく見てるなーって時あるよね。うちの場合もわたしがつわりでしんどい時、よくココちゃちゃがそばにいてくれたんだよね。。。トイレの話もすごい(笑)うちのココは、すぐ違うところでしちゃう(笑)ほかの思い出も聞きたい!

ほんとよく見てるよね。
違うところでトイレするのは大変だ(笑)うちはちょきがたまにそれするからわかるー!

直近の思い出だと、ももたが亡くなる直前のことで。ももたがあと1週間ってお医者さんにいわれて、家族の集合写真を撮ったんだ。

わたしも上の弟ももう実家を出ているから家族みんなが揃うってなかなかないし、集合写真なんてもう何年ぶりかわかんない位だったけど、家族で集合写真を撮ろうとさせてくれたのはももただったんだ。

ーーそっか、、。みんなで一緒に写真撮れたのは本当によかったね、、。亡くなる前のももたの様子はインスタで見てたけど、すごくがんばってたよね。

うん、最後の最後まで生きようとしてた。最後に看病していたのは母だったんだけど、ほんとにその姿はすごいと思ったって。
亡くなる前の夜、もう自分の力では起き上がれなくなっていて。母が抱いて口元にお水やごはんを持っていったら、一生懸命食べようとしてたみたい。それをみて、最後まで生きようとする姿勢を感じたって言ってた。

あと、ももたはカニカマが大好物だったの。
人間用のカニカマをあげることはなかったけど、家で食事の支度をして人間用のカニカマを出してる時、たまにももたに盗まれたこともあった(笑)
もう余命残りわずかになった時、最後は好きなものを食べさせたくて母が人間用のカニカマをももたにあげてて。もう立つこともできないような状態だったのに、立ち上がってものすごい食いつきようだったみたい。
その後フラフラしながらも、キッチンにたまに来て、次のカニカマを出待ちするようになって。最後まで食べよう、生きようっていう姿勢がほんとうに強かった。

ーーももた強いね、、。わたしもそうだったんだけど、いま社会情勢的に不安になっちゃうことって多くの人が経験していると思ってて。その中で、ももたの「生きよう」って姿勢は、なんだか勇気をもらえたし、生き抜くことの素晴らしさを感じたよ。りんちゃんやご家族にとって、どんな存在だった?

わたしと弟たちは幼い頃から一緒だったから、ももたが家にいて当たり前、完全に家族の一員だった。
この前、昔のフィルム写真を整理していた時に小さい頃の弟の誕生日会の写真がでてきて。その集合写真にさらっとももたも参加してて、家族の歴史の中にしっかり存在していたんだなあって。

母に聞いたら、ももたは家族の間のクッション材になってくれていたと言ってたんだ。
例えば思春期で親子の関係がちょっと難しくなった時でも、ももたを介して共通の楽しい猫話ができて。ももただけじゃなくて、ちょきもたまもそうだけど、ねこちゃんズが好きっていう気持ちは家族共通の思いで、猫を介して家族のコミュニケーションが増えた感じ。楽しい、可愛い、面白いを家族みんなで共有できるのは素晴らしいことだと思う。

家族で撮ったももたの写真、動画を家族でシェアしているから、たまに母が撮った動画を見返すと、ももたの姿と母がももたに話しかける声が流れて。そんな動画を見て涙がでてくるんだけど、でもそれって、「もう会えなくて寂しい」という感情ではなく、「あぁ、こんなに幸せだったんだなぁ、こんな幸せが日常に溢れていたんだなぁ」っていう嬉し涙なんだ。

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ーーインスタに「ももたが来てくれて我が家はハッピーな時間を過ごせた」って書いてたけど、まさにそれだね。このコメントは何度みてもわたしの心に刺さるし、動物と一緒に暮らすっていうのはここに尽きると思ってて。ペットたちって「こちらを幸せにしてくれてありがとう」っていう存在だよね。

そうだね。とにかく本当にももたはいい子だった。
今、ももたに何か伝えられるなら、わたしたち家族の人生を豊かにしてくれて、とにかくうちに来てくれてありがとう、最後まで頑張ってくれてありがとうって伝えたいな。

ーー涙腺崩壊する、、!ももたはりんちゃんに見つけてもらって一緒に生活できて幸せだったと思うし、りんちゃんやご家族にとっても、ももたはいなくてはならない大切な存在だったんだね。大切な思い出を聞かせてくれて、本当にありがとう!


ペットと暮らすということは、いつかお別れをしなくてはならない時がやってくるということでもあります。お別れはすごく辛く悲しいものですが、りんちゃんからももたのお話を聞かせてもらって、ペットも人間もお互いに「一緒にいられて幸せだった」という最後を迎えられることは大事なことだと感じます。

最後まで、いいえ、亡くなったあとも周りをハッピーにしてくれて、生き抜くことの素晴らしさを教えてくれた、ももた。そんな猫ちゃんがいたことを、みなさんにも知っていただけたら嬉しいです。

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