作詞の考え方 / 君と僕と夜と星と世界と恋
前記事で我流の作詞の大枠を説明し終わったので、今回からコラム気味に。
ジョーカーが存在する
トランプにおけるジョーカーって、ババ抜き以外だと大概「なんにでもなり得る最強のカード」ですよね。作詞にも似たような概念が存在します。
大きく分けるとこんな感じだと考えています。
一人称二人称三人称系
僕
私
君
あなた
彼
彼女
世界系
空
雲
星
夜
世界
時間系
昨日
今日
明日
過去
未来
いつか
恋愛系
恋
愛
好き
嫌い
その他
さぁ
ほら
ねぇ
嗚呼
あくまでパッと思いついたものを並べただけですが、こいつらは最強だと思ってもらっていいです。特に人称系と世界系は文句無しのTier1グループでしょう。
これらのワードはまぁ信じられないくらい作詞の際に使いやすい語群です。
例としてこれらで簡単に詞を書いてみます。
はいできた。最強ですね。
しかもこいつら恐ろしいことに大体どんなメロディにも合います。
何故こんなにも使いやすいのか理由は色々ある気がしますが、
・全て2〜3文字くらいである
・主語としてよく使われる語群である
・これらがJ-POPの歌詞においてずっと擦られ続けてきたのでどんなメロディで聴いても違和感がない(耳が馴染んでいる)
ここらへんが大きいのかなと思います。
人間が主語をデカくしがちなのは昨今のインターネットを眺めていればわかるかと思いますが、「世界」なんてのはデカい主語代表ですからね。
ありきたりとの戦い
実際僕の歌詞にもこいつら度々、というか常連レベルで必ずいるわけですが、書いてきた曲数が増えてくるとこう思うわけです。
お前ら登場しすぎじゃね...?
と。なので、いかにこいつらに頼りすぎないかみたいな目標を持って作詞してみるとこれがまた難しいのなんの。
耳触りの良い歌詞を書こうとするとどうしても出てきちゃうんですよね。何故なら馴染み深いので。
「僕」と「君」が登場した日には、曲がラブソングで確定してしまうこともよくあります。この話はまた別の機会に。
実際これらが登場しすぎると、歌詞は全体的にありきたりになってしまいます。上に例の歌詞を書きましたが、あれは個人的には普通にクソです。
逆に言えばこれらがあまり登場しない歌詞は独創的なものが多い印象です。
もちろんこれらを使うなという話ではありません。テーマによってはむしろ使うべきだったりもするでしょう。
しかし作詞において向き合うべき対象であることは間違いないはずです。
また次回。
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