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WISHING 11/20/22(2) いまだに緊急事態気分が抜けない人達へ~(その3)春以降の感染者はBA.2亜系統の間は有効免疫を持っている

ファイザー・ワクチン接種後オミクロンBA.1感染者は、オミクロンBA.1、BA.2および以前の変異型に対する強い中和活性を持っているが、以前の変異型を駆逐した感染力の強いオミクロンBA.4とBA.5に対する活性は低い。

しかし、BA.4とBA.5はオミクロンBA.2に由来するため、BA.2によるブレークスルー感染を経験したワクチン接種者では、BA.2由来のBA.2.12.1およびBA.4とBA.5、過去の変異型すべて対して、広く中和活性を持っていることが示された。

さらに、BA.1回復期血清による中和は、もっぱら受容体結合ドメイン(RBD)を標的とする抗体だけに依存している一方で、BA.2の回復期血清による中和は、スパイク糖タンパクのN末端ドメイン(NTD)を標的とする抗体によってもかなりの程度促進されていることがわかった。

オミクロンBA.2への曝露によって、ワクチン接種者はNTD特異的な抗体創出反応を引き起こし、それによってBA.4/BA.5の中和が増強されることが示唆される。

コロナが進化しても、BA.4/BA.5やBQ.1、XBBのようなBA.2由来の亜系統が優勢である限り、今年春BA.2以降のオミクロン型に実感染することによって、RBDよりも変異しにくいNTDを標的とする抗体反応により、有効な免疫効果が維持されることが示唆される (1130)。

(1130)

https://www.science.org/doi/10.1126/sciimmunol.ade2283


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