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女の人は何故BLが好きなのか?

小説の構想が急に浮かんでしまった。それがなんテーマはBL !
私自身BL 小説を書いたことは勿論ないし、小説でも漫画でもさほど興味のあるジャンルではないので、ほぼほぼ読まない。じゃあ何故?と言われても私にもわからない。

私はいわゆるひらめき型人間のようだ。これまで文章に置き換えていないが、頭の中にストーリーがいくつかストックされている。そういうものは、なんの脈絡もなくある日突然思い浮かぶ。ストックが増えることは別に悪いことじゃないけれど、今まさに別の小説を書いてる最中なので、この新しいストーリーが頭の中で蠢いて作業の進捗を遅らせる。とても間が悪い。なんで今なの?と苛立つ。

まあ、私の創作のことはこの際脇に置いておいて、BL の好きな人は実際に多い。特に女の人に多い。なぜだか考えてみる。

同性愛をテーマにした小説や漫画を「気持ち悪い」と言う人がいる。私はゲイをテーマにした小説を読んでもそれほど気持ち悪いとは思わない。でもレズビアンをテーマにしたものは、ちょっと気持ち悪いって感じてしまう。これはおそらく男女で捉え方が逆なのではないだろうか?もっとも同性愛に限らず男女の性愛を扱ったものにも気持ち悪いものは存在する。要するに描き方なのではないだろうか。

男女の恋愛小説の中には渡辺淳一や富島武夫のように性描写がくどいものがある一方、性的な描写をほとんど入れないものもある。同性愛でも性描写がなければ別に気持ち悪くはならないんじゃないか?だけど同性愛小説ってそこに触れなければいけないみたいに性的なものが描かれている。

描き方の問題と同時に男女の恋愛やレズビアンは現実に自分の身に起こりうる問題であるが、ゲイは自分とは無縁の世界だ。それゆえ女の人はゲイを気持ち悪いという感情が他のパターンよりも薄れてしまうのかもしれない。言ってみれば女にとってのゲイの世界は決して自分では入り込むことのできない領域。SF やファンタジーやおとぎ話なのだ。

厳密に言うとゲイ小説とBL 小説は異なる。ゲイは男性全般だがBL はBoy's Love、若い男の子のみに焦点を当てている。おまけに日本人女性の思い描くBL のBは単純なboysじゃなくて美男子や美少年のBなのだ。萩尾望都や竹宮恵子の世界なのだ。なので気持ち悪いどころかむしろ美しいのだ。

私はBL本は読まないけれど、かわいいアイドルの男の子が二人でまるで恋人同士みたい寄り添ったり見つめあったりしている様を見ると、なんかキュンキュンしてしまう。おそらくBL好きな人の感覚もこれに近いかもしれない。自分たちの決して踏み込めないファンタジーの世界で、現実であれ虚構であれ美少年達を動かして楽しんでいる…人形遊びのようなものではないかと思う。あくまでも中性的な美少年、マッチョな男性では…美しく感じられない。

しかし、男女の恋愛であれ、美少年同士の恋愛であれ、端から見たらそんなに美しいものではない。これは大きな勘違いなのだが、この勘違いがそのまままかり通ってしまって、しかも一つのビジネスモデルになっていることが不思議でもあり凄いことだと改めて感じた。


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