うちの猫は人たらし
我が家のアイドル、とら君。
こんなすました顔をしているが、これがなかなかの人たらしなのだ。
よその猫は家に家族以外の人間が来ると隠れて出てこないなんて話を聞くがうちのとら君は違った。家に客が来るとすすんで出ていき「ようこそ、いらっしゃいまし」と言わんばかりにその客人の足元にスリスリと頭をすり寄せる。
その姿に多くの客人は「あら良い子ね〜」と言って彼の頭を撫でる。撫でられるととら君はしっぽをピンと立ててブルブルと震わせるのだ。後にこれは猫にとってとても嬉しい状態なのだということを知った。
僕には普段こんな風にしっぽを震わせたり頭をすり寄せてきたりしないクセにコイツずいぶん外ヅラがいいじゃないか。売れっ子アイドルか。猫カフェだとこういう猫が人気者になるんかな。
ある日に宅配便がきた時は主人より先に玄関に向かい「ご苦労様です」と配達員のお兄さんに頭をすり寄せていたこともあった。そこで思った。猫が荷物を受け取るのってアリだろうか、受け取りサインのところに肉球でポンと拇印を、…いや無理か。
警戒心が無さすぎるのも心配だ。血統種でもないから誘拐されたりすることは多分ないとは思うが、こいつはちゅーる1本で簡単に連れ去られていってしまうことだろう。知らない人についていくなと教えたいがさてどうしたものか。
逆にいえばどこかで迷子になってしまったとしてもエサに釣られてすぐに保護されそうな気もする。そしてちゃっかり帰ってきて何事もなかったようにお気に入りのベッドで眠っていそうだ。人懐っこいのも一長一短だな。
ま、かわいいけりゃなんだっていいか。
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