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飛梅


飛梅 (トビウメ)


伝説として語り継がれる梅として有名なのが
この『飛梅』という品種で、そのエピソード
についての解説から始めてみようと思う。


時代は遡り、西暦901年(昌泰4年)の事
菅原道真(スガワラノミチザネ)が、左大臣
の藤原時平(フジワラノトキヒラ)の陰謀で
大宰府(ダザイフ)へと左遷される事となり
故郷を離れるその時、幼い頃より親しんで
きた梅の木に向かって、道真が詠んだのが


『東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 
 あるじなしとて 春なわすれそ』


であり、道真が大宰府に着くと、彼を慕った
梅が一夜のうちに道真の元へと飛んできたと
いうのが有名な『飛梅物語』の伝説となる。


この伝説にはもうひとつの話もあり、白太夫
なる人物が、太宰府に住んでいる道真の元へ
訪ねていく際、都にある道真の邸宅に寄って
妻の手紙と同時に、大切にしているこの梅を
根分けして持っていき『梅が飛んできたぞ』
邸宅から持参したことは隠しておちゃらけた
というエピソードもある。


そして、この梅は後に太宰府天満宮の本殿横
に、今も大切に残されている。和名にもある
玉垣とは、皇居や神社などに植えられる垣根
を指しての名称であり、太宰府天満宮の垣根
に植栽された際にこの名がついたもの。


そんな伝説にもなる梅を京都府立植物園にて
撮影したのが、この写真である。


京都府立植物園は、日本国内にある植物園で
大きな役割を果たしており、歴史的に重要と
される樹の命を存続させる役割も担っている。


関西圏の京都や奈良の寺社仏閣にある梅や桜
や椿などのの樹木のクローン(これが大事な
部分であり、原木のDNAをそのまま残した
個体である事こそ重要とされている)をこの
植物園で手厚く複数体を保護してやるのだ。


もしもその寺社仏閣のオリジナルが経年劣化
や、病気などで失われたとて、この植物園で
育てられたクローンをその境内に植えてやり
補完するのも大切な植物園の役割でもある。


そんな飛梅についての解説を京都府立植物園
の職員さんによるガイドツアーを訊きながら
撮影したのがこの写真の梅の花である。




和名 梅 (ウメ)
   色玉垣 (イロタマガキ)
洋名 ジャパニーズ アプリコット
   (JAPANESE APRICOT)
   ジャパニーズ プラム
   (JAPANESE PLUM)
学名 プルナス ムメ
   (PRUNUS MUME)
品種 飛梅 (トビウメ)
分類 バラ目、バラ科、サクラ属、ウメ種
種類 落葉高木
   園芸品種
草丈 3〜5m
開花 2月 (早春咲)
花色 白
花径 25mm
咲型 八重咲
原産 日本
言葉 上品
   高潔
   忍耐
撮影 京都府立植物園 ガイドツアー

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