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CAPYBARA


カピバラ (CAPYBARA)



一般名ではカピバラと呼ばれている。


南アメリカ先住民ツピ族が名付けたもので
『草原の覇者』を意味する名前となっている。




水辺を好む齧歯類生物という事で、川辺に
その姿を見かける事があるとされる動物は
このカピバラではなく、ヌートリアである。



どちらがどちらだか、混乱している方も多い
事と思う。今日は明確にその違いを解説する
のでちゃんと覚えてみよう。



今回紹介をするカピバラは温厚で優しい性格
をしてる生き物である。南米はアマゾン川の
温暖な場所に生息していて動物園のふれあい
コーナーなどにカピバラは置かれちびっ子達
もその体に触れたりして遊び喜んでいる。





身体の全長は1m位の大きさのものとなる。
体型は、ずんぐりむっくりとしていてその瞳
は黒目勝ちで目尻が役者の隈取の様に切長。
顔も何となく四角っぽい。ネズミ目なのだが
尻尾は退化しており、触るとコブ状に名残り
が残っている。



このコブを触ってやると電源オフされた様に
ゴロンと横になってしまう特徴がある。



齧歯類の中では最大の大きさのものとなる。
食性は水辺に生えるイネ科の植物。ベージュ
の毛並みは意外と固く手触りは良くはない。
例えるならタワシに近いゴワゴワ触感である。



温厚で優しく、人にも良く慣れていて、身体
の大きいのがこのカピバラ。飼育施設により
お風呂があってその中で気持ち良さそうに目
を瞑っている姿が可愛い。



では、別のヌートリアはどんな生物なのか。
ヌートリアは、日本帝国軍が軍服の首元への
ボアや手袋の製造の為に海外から持ってきた
生物である。戦争が終わりその毛皮を取る事
もなく放置されたものが河川領域に帰化した
ものが、ヌートリアである。



ヌートリアは動物の触れ合い広場には向かぬ
生き物。まずは性格が凶暴であり、噛み付く。
そんなものとなら確かに触れ合いたくもない。
全長はカピバラの半分くらいで、50cm位。



写真がないと中々分かりにくいので、ネット
から画像を拝借。本来なら自分で撮影したの
を載せたいが、動物園に居らず仕方がない。




ヌートリアも好きで日本に来たわけでもなく
勝手に連れてきておいて、在来生物の生態系
を壊す悪者なんてレッテルを貼られて本当は
可哀想な生き物なのである。



カピバラと違って、こちらは濃い茶色の毛皮
である。歯はオレンジ色、鉄分を含んでいる
ことからそんな色。川に生息する大型ネズミ
といった感じの生き物。特定外来種で生態系
に関わる被害防止法に於いて指定第一次種に
挙げられている。日本では前述している通り
第二次世界大戦の軍服用毛皮用にとフランス
から持ってきた生物で、戦争での「勝利」を
目指す日本帝国軍は、この生き物を「沼狸」
(ショウリ)と名付けた。毛皮は柔らかいが
品質も悪くて取れ高も良くなかった様である。
川辺のホテイアオイや貝類、農作物も食べる。



カピバラとヌートリアの違いのおさらい



カピバラ
優しく温厚で人懐っこい性格、ペット向き。
ずんぐりむっくりした1m程の大きさで毛皮
はベージュ色、体毛は剛毛で手触りは悪い。
食性は水際のイネ科植物のみを食べる。



ヌートリア
凶暴な性格で噛み付く習性、人に慣れない。
50cmの大きさで毛皮は濃い茶、その姿は
大型のネズミ型。食性は雑食性、貝類、水草
や農作物などをも食べる。



これを読まれた方は違いが完璧に分かった事
と思う。


可愛いのがカピバラ 「カとカ」
盗みを働くのがヌートリア 「ヌとヌ」
と、そう覚えたら良い。



間違えやすいのが、カピパラ
カピパラでなく、カピバラなので間違えぬ様
「カピカピに乾燥したバラ」で覚えよう。



まあ、ヌートリアも好きで日本に来ている訳
でもなく、人の勝手な都合で連れてこられて
悪者扱いされてる点で気の毒には思う。



カピバラの写真は、神戸の王子動物園にて
撮影。ヌートリアの写真はお借りしたもの。



ちなみに王子動物園のカピバラの名前だが
大人は、チャーシュー、メンマ、アサヒ。
子供は、パピコ、モナカ、ソウ。



何故かラーメン系とアイス系の名前が付いて
いる。(*この情報は少し前のものとなる)





和名 鬼天竺鼠 (オニテンジクネズミ)
洋名 カピバラ (CAPYBARA)
学名 ハイドロチョエラス ハイドロチャエリス
   (HYDROCHOERUS HYDROCHAERIS)
分類 ネズミ目、テンジクネズミ科、
   カピバラ属
種類 哺乳類
   最大齧歯目
体長 100〜130cm
体重 35〜65kg
食性 水草、葉類

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