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NARSISSUS


ナルシサス(NARSISSUS)


キジカクシ目、ヒガンバナ科、スイセン属の
多年生植物


日本国内で最もポピュラーな水仙の色と形が
この写真のものとなる。元々の原産は地中海
であり、中国を経由して日本へ渡来したもの。


少しうつむき加減で咲くその花には物憂げな
雰囲気が漂う印象的な姿である。


この植物の学名にもなる『ナルキッソス』は
ギリシャ神話に出てくる美少年の名前に由来
するものである。


ナルキッサスには一途に自分に想いを寄せる
少女エコーがいたのだが、そんな彼女の健気
な愛情をナルキッサスは疎ましく思って邪険
に扱う。この姿を見た復讐の女神メネシスの
怒りを買って『呪い』を与えられてしまう。

『人を愛せぬ者は、自分だけ愛するがよい』

この呪いをかけられた美少年ナルキッサスは
他者からの真の愛に気付くことを許されずに
ただ自分だけを愛するという報われる事なき
孤独な愛の世界へと追いやられたのである。


そして彼は泉に映る自分の姿に恋をした挙句
水面に映る自身の姿にキスをしようとして
泉に落ちて溺れ死んでしまう。『自惚れ』は
『自溺れ』となったのである。


少年の死後、泉のほとりに生えた植物こそが
この水仙であり、彼の亡き後に少女エコーは
これを泣きながら摘むのである。水仙の花に
なっても尚、その花はエコーの顔を真っ直ぐ
見ようともせずに泉の中の自分の姿を愛でた
時のままの姿であり、花になってすらもその
呪いは永遠に解けないのであった。


ナルシストの語源となった報われぬ愛の物語。
花言葉に『自惚れ』とあるのはこの為である。



和名 水仙 (スイセン)
   雪中花 (セッチュウカ)
洋名 ナルシサス
   (NARSISSUS)
   ニュー イヤー リリィ
   (NEW YEAR LILY)
学名 ナルキッソス タゼッタ
   (NARCISSUS TAZETTA)
   ナルキッソス
   (NARCISSUS)
分類 キジカクシ目、ヒガンバナ科、
   スイセン属
種類 多年生草本
   有毒植物
草丈 30〜80cm
開花 12〜2月
毒物 リコリン (アルカロイド性毒物)
   全草に含む
症状 腹痛、下痢、嘔吐、痙攣、神経麻痺、
   致死
原産 地中海沿岸部
渡来 鎌倉時代
言葉 私の愛に応えて
   騎士道精神
   自惚れ
撮影 淀屋橋駅近くの植え込み

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