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星ノ雫


星ノ雫 (ホシノシズク)


ミズキ目、アジサイ科、アジサイ属の植物。


山紫陽花 (ヤマアジサイ)の品種となる。


草丈も人の腰の高さ程度の低いものが殆どで
一般にある山紫陽花(ヤマアジサイ)と同様
に額紫陽花(ガクアジサイ)の体をとってて
装飾花(ソウショクカ)が周囲を取り囲んで
おり、真ん中に群生する小さな花序となった
本来の真花(シンカ)、つまり本来の生殖を
果たす両性花(リョウセイカ)の受粉を盛り
上げる為の役割を飾り花が担う。


とても美しい飾り花であり、一般の人ならば
『装飾花が普通のより綺麗で可憐だったやん
ほんまにええもん見せて貰うて、おおきにね』
と、お礼を言いそのまま帰るパターンである。


では、この品種名である『星ノ雫』って何?
名称の欠片もない花を見ただけの事である。
装飾花に囲まれた真花の事を星に例えた名を
そう呼んでいるのか?


答えは小さな子供がしゃがんで見上げる目に
初めて星が姿を表す。


装飾花は我々、大人が上から見ても、その星
を見る事は出来ない。花の下にしゃがみ込み
天を仰ぐ様にして装飾花を見上げると、陽光
に晒された装飾花に初めて満天の星空がこの
下に見られるというもの、それが『星ノ雫』
という山紫陽花に隠された秘密なのである。
実際に花の下に入って撮ったのがこれである。



今年も沢山の人々が紫陽花を楽しんだ事だと
思うが、『星ノ雫』という名の紫陽花の秘密
を知らぬまま、通り過ぎた人々も多かったで
あろう。子供の視点においてのみ堪能できる
美の世界を持った山紫陽花の事を来年の時期
に思い出して、下から見上げて欲しいこの花
なのである。




和名 山紫陽花 (ヤマアジサイ)
洋名 ハイドランジア (HYDRANGEA)
学名 ハイドランジア セッラタ
   (HYDRANGEA SERRATA)
品種 星ノ雫 (ホシノシズク)
分類 ミズキ目、アジサイ科、アジサイ属
種類 多年生植物
草丈 120cm
開花 夏〜秋
花色 紫、青、桃、白
原産 日本
言葉 移り気
   浮気
   冷淡
撮影 北山山荘
   六甲高山植物園


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