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裏紫

裏紫 (ウラムラサキ)



シソ目、キツネノマゴ科、イセハナビ属、


ビルマ、インド、マレーシア、スリランカを
原産の常緑低木で1m程の高さの植物。



昆虫類の中で特定の甲虫が金属的な光沢
とその質感に目を奪われる事はよくある。

タマムシやドウガネブキブイやスカラベ、
ニジイロクワガタと、見ているだけでも
息を呑む美しさの虫は大変多い。


そんな中、植物の葉でここまで金属感を
持つものは、私の知る中、そうはない。



暗紫紅色がゴツゴツと凹凸感ある葉の
表層全体を覆い、その中を分断する様に
規則的に走った葉脈が銀緑色の溝がまるで
刻印押しをされた様に深く刻まれている。

この二つの色のコントラストがすごく
エキゾチックなものへと仕立て上げていて
メタリックの質感が見る者に強い印象を残す。



では何故、こんなエキセントリックなものが
生まれたのかだが、前述の通りこの植物は
我々の腰よりも下の高さ程度にしかならない。
そして全日照を好まない性質から亜熱帯の鬱蒼
としたジャングルなど高木の下辺生息を主体と
する植物である。この葉の裏側は濃い紫色で
高木により遮られ降りてきた木漏れ日を効率
よく集光をさせる為にこの色こそが重要なので
ある。葉がビーズ状のもの、凹凸の極端なもの
これらは全て光合成の為にと植物に備わった
特徴でもある。また、この植物は鹿の食害にも
遭わないとの記述がある。この金属質の外観
のおかげなのかも知れない。


和名 裏紫 (ウラムラサキ)
学名 ストロビランティス  
   (STROBILLANTHES)
分類 シソ目、キツネノマゴ科、イセハナビ属
種類 多年生常緑低木
草丈 1m
開花 冬〜早春
原産 ビルマ

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