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草麻黄


草麻黄(シナマオウ)



グネツム目、マオウ科、の常緑小低木となる。
雌雄異株となり、花色がそれぞれ違うもの。



生薬、麻黄 (マオウ)の原材料となる植物で
日本薬局方に収載されている代表的な薬草の
ひとつとなる。



成分として含まれているのはエフェドリン。
発汗、解熱、鎮咳、去痰、の薬用効能を持つが
中枢神経を刺激する物質でもあり、これを服用
スポーツ競技に出ると、実力以上のパワー発揮
に繋がる事から、ドーピング検査でこれが検出
された時点で即NGとなる。



世界スポーツ連盟と、これら薬事管理局は情報
のやり取りをしており、ドーピング検査に対し
どんな薬物がNGになるかの情報交換を実施し
自国の選手があらぬ疑惑に晒されない様に密に
情報共有をしているのだと言う。例えば葛根湯
を選手が服用すれば、それだけでアウトになる
訳である。



この植物の形態は砥草(トクサ)と特徴が良く
似るものである。両者に共通するのは節部毎に
ある袴である。この袴はこれら植物の葉となる
のだが、葉は光合成もするが、水分の蒸散をも
してしまうデメリットも持っている。この植物
と砥草は葉を出来るだけ小さくしてコンパクト
な袴として残し、その代わりに茎そのものより
光合成を行うシステムへ切り替えたのである。



砥草は恐竜がいた時代からの生き残りの植物。
草麻黄はその後に進化し生まれた植物となる。


和名 草麻黄(シナマオウ)
洋名 チャイニーズ エフェデラ
   (CHINESE EPHEDRA)
学名 エフェデラ シニカ
   (EPHEDRA SINICA)
分類 グネツム目、マオウ科、マオウ属
種類 常緑小低木
   雌雄異株
用途 生薬
成分 エフェドリン
効能 発汗、解熱、鎮咳、去痰
草丈 20〜70cm
開花 5月
花色 黄色(雄花)、緑色(雌花)
花径 6〜7mm
原産 モンゴル、ロシア、中国東北部、インド
言葉 追想
撮影 武田薬品工業 京都薬用植物園



太古の恐竜時代から大地に生えていた原始的な
植物がこちらの砥草 (トクサ)なる植物。
草麻黄(シナマオウ)にも酷似する植物である。

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