LANTANA PINK
ランタナ ピンク (LANTANA PINK)
和名、七変化 (シチヘンゲ)の名で呼ばれる
植物の中、花弁の桃色の品種のもの。
七変化のスタンダードなものはこのピンクの
ものに他のカラーリングが加わるのが普通の
ものだけど、これは頑なにピンク色だけのが
揃っている。つまり色変化をしないもの。
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植物解説
ここから以下文章は、他の色別のランタナの
紹介の際も共通の文章となるもの。
世界の侵略的外来種ワースト100に見事に
選定されているひとつがこのランタナである。
絶対に庭に植えてはいけない植物は世の中に
沢山あるのだが、これもその中のひとつ。
では、このランタナがエリア侵略をしていく
プロセスについて、簡単に説明していこう。
■アレロパシー物質の拡散
ランタナは自分の周りに生えている他の植物
にとっては有害なアレロパシー物質を絶えず
放散し続けている。これは他の植物の成長を
阻害する物質であり、精力的な活動を続ける
ランタナを前にして殆どの植物が討ち死にを
させられてしまうものである。野生の適応力
を持つ同じ様な侵略型の植物をも打ち負かす
そのスキルを前に、一般のデリケートである
園芸植物など、赤児の手を捻る程度に容易く
淘汰されてしまう。
■地下茎戦略
ランタナは匍匐能力(ホフクノウリョク)も
有しており、それは地下茎が着実に土壌支配
を確実に進めていく戦略にある。幾重にも根
が重なっては、他の植物の入り込む隙間など
無くしてしまうのである。
■日照権戦略
ランタナは葉姿が美しいシソ目の植物であり
その葉の対生した並びは陽光支配にも優れて
おり、日照効率も良く木立性を持つことから
ランタナより低い植物を駆逐してしまう。
■有毒実戦略
ランタナの黒い実の中にはランタニンという
有毒成分があり、子供などが誤食すると下痢
や嘔吐などの症状を引き起こす。哺乳類全般
にこの毒は作用し、鳥類はこの実を食べても
無害である。逆に鳥に食べられた後の実こそ
発芽率が上がるという特徴もある。有毒な実
ゆえ、拡散可能な鳥類には栄養を提供し範囲
を確実に拡大する戦略と多くの花は多くの実
を生み出す源である。いつの間にか庭先にも
生えている例は鳥によるもの。
■花の美しさ
開花時期が長く、紫陽花(アジサイ)に似る
その花は可愛らしく目にも楽しい。子供達に
人気のある花ゆえ、子供が拾い種を庭に植え
根付く事も当たり前にある。花の美しさにも
生存競争のひとつの手段なのである。
このランタナには、虫が嫌うカマラ酸という
物質も放散しており、アリ、カ、ハエ、など
がこれが苦手で寄らないという性質も持つ。
虫除けにいいからと、これを植えると庭には
ランタナだけなんて事もあるので、虫目的に
これを植えるのは余りにもリスキーである。
結論、ランタナは一般で庭に植えるべき植物
ではないものと位置付ける。
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基本情報
和名 七変化 (シチヘンゲ)
洋名 ランタナ (LANTANA)
学名 ランタナ カマラ
(LANTANA CAMALA)
品種 ランタナ ピンク
(LANTANA PINK)
分類 シソ目、クマツヅラ科、シチヘンゲ属、
ランタナ種
種類 常緑小低木
草丈 1〜5m
開花 5〜10月
花色 白
花径 6〜8mm
花序 半球型、散形花序
実期 6〜11月
原産 中南米、南欧
言葉 心変わり
協力
撮影 中之島薔薇園内
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ランタナ カラーバリエーション
イエロー ■ 掲載済
オレンジ □ 未掲載
スタンダード □ 未掲載
ピンク ■ 未掲載
ホワイト ■ 掲載済
レッド □ 未掲載
今後、全ラインナップを掲載予定
残りは3種類。