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#植物図鑑 『総集編』

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IPHONE片手にフィールドで撮影した色んな植物を掲載。 植物のもつ魅力的なデザインと同時に、その生態も紹介。
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#咲くやこの花館

高嶺撫子

高嶺撫子

高嶺撫子 (タカネナデシコ)

ナデシコ科、ナデシコ属、タカネナデシコ種

高山に自生する多年生草本であり、河原撫子
(カワラナデシコ)の変種とされている。

花は7〜9月が開花時期で、花径4〜5cm
の5枚花弁は更に先端が細かく深裂し優雅な
外観であり、花の中央部に褐色の毛が生える
特徴ももつ。

これもまたマニアの手による乱獲された為に
絶滅危惧種となっている。

和名 高嶺撫子 (タカネナデ

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HIBISCUS INSULARIS

HIBISCUS INSULARIS

ハイビスカス インスラリス
(HIBISCUS INSULARIS)

この貴重な植物のかつての原産地でもあった
ノーフォーク鳥では、人により持ち込まれた
家畜(ヤギ、ブタ、ウサギ)により食べられ
絶滅してしまったものである。20世紀には
ヤギとブタは駆除されるも、ウサギはその後
も生き残り、この植物の絶滅を防ぐに至らず
だったのである。

今ではフィリップ島でわずかに残されてる
ことから『世界で

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翡翠色のシャンデリアは、夜に蝙蝠を召喚する

翡翠色のシャンデリアは、夜に蝙蝠を召喚する

ジェイドバイン
(JADE VINE)

フィリピン諸島を原産とする蔓性多年生植物。
マメ科、ヒスイカズラ属で、草丈10〜15m
と大樹に巻きついてこの高さまで伸びる。

『ジェイドバイン』の洋名は、和名で示される
『翡翠蔓』(ヒスイカズラ)を意味する名称。

昼にこれを見上げても、幻想的なこの色に魂を
奪われそうになる程、美しい魔力をもつ植物。

この花はマメ科特有の甘い匂いを辺りに漂わせ

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紅花臭木

紅花臭木

紅花臭木
(ベニバナクサギ)

シソ目、シソ科、クサギ属の蔓性の常緑低木

臭木(クサギ)の名前の由来は、この樹木の
葉や枝を除去しようとすると臭い匂いを放つ
事に由来するものであり、その匂いとはゴム
が焼けた時の様な匂いである。

以前に紹介した源平蔓(ゲンペイカズラ)の
仲間であり、これの紅花の品種である。

和名 紅花臭木
   (ベニバナクサギ)
洋名 クライミング スカーレット
   (

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マジックと白鳩とオリーブの首飾り

マジックと白鳩とオリーブの首飾り

ペリステリア エラータ
(PERISTERIA ELATA)

ラン科、ペリステリア属の多年生草本

コスタリカ、パナマ、コロンビア、などの
南米原産の可愛い花を咲かせるもの。

マジックショーでの『はい、白鳩出ました』
みたいなユニークな花を咲かせるものであり
この学名が表すのも『小さな鳩』となる。

『白鳩』と云えばマジック、マジックと云えば
ポールモーリアの『オリーブの首飾り』となり
古き

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八重咲三友花

八重咲三友花

八重咲三友花 (ヤエザキサンユウカ)

インド原産のキョウチクトウ科、サンユウカ属
の常緑小低木となる。

この植物の三友花(サンユウカ)の名は中国の
名をそのまま持ってきたものだが、その由来は
不明とされている。

洋名のアダムズ アップルは、禁断の実を意味し
それは以前の記事にて解説した通りである。

白い八重咲花は、一見すると梔子(クチナシ)
にも似るのだが、クチナシに比較すると香り
は殆ど

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LYCIANTHES RANTONNETII

LYCIANTHES RANTONNETII

リシアンサス ラントネッティ
(LYCIANTHES RANTONNETII)

ナス目、ナス科、メジロホオズキ属

パラグアイ、アルゼンチン、など南米原産
の樹高2〜3m程に育つ常緑低木となる。

花は鮮やかな青紫~紫色で、放射状に濃い色
の筋が5本入り、真ん中に黄色い目がある。

国内での開花時期は、5〜11月と花の期間
がとても長いものだが、原産地では一年中に
渡ってその花を楽しめるもの。

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松村草

松村草

松村草 (マツムラソウ)

シソ目、イワタバコ科、マツムラソウ属

多年生常緑植物で、崖や急斜面に生える
草丈25〜50cmの多年生常緑植物。
マツムラソウのこの名は東京大学の小石川
植物園初代園長であった松村任三を記念し
つけられたもの。

日本では、石垣島、西表島に自生しており
両方の島においても限定された場所にしか
見つけられていない。この手の希少植物は
自生地を明確にすると、マニアがそれら

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ANTHURIUM SCANDENS

ANTHURIUM SCANDENS

アンスリウム スカンデンス
(ANTHURIUM SCANDENS)

オモダカ目、サトイモ科の着生植物で半蔓性
のアンスリウムで、日陰にひっそりと咲く姿
が控えめで可愛い品種となる。

このアンスリウムを始め、サトイモ科の植物
は、その特徴として肉穂花序を包む形で苞と
呼ばれるものが備わっている。

この苞を『仏炎苞』(ブツエンホウ)と呼び
アンスリウム以外では、スパティフィラムや
カラー、ミズ

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極楽鳥花、横から見るか?前から見るか?

極楽鳥花、横から見るか?前から見るか?

極楽鳥花 (ゴクラクチョウカ)

ショウガ目、ゴクラクチョウカ科、

多年生植物で、大胆なフォルムの花の形に
多彩な色の花ゆえ、世界から愛されている
花のひとつと言えよう。

洋名にある『バード オブ パラダイス』が
表す通り、この名はパプアニューギニアの
美しき羽をもった鳥、極楽鳥に由来する。

いつもは真横を向いているこの花が珍しく
真正面に向かって咲いていてパチリ。角度
が変わると別の花にも

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SUMMER CHOCOLATE

SUMMER CHOCOLATE

サマーチョコレート
(SUMMER CHOCOLATE)

マメ目、マメ科、ネムノキ属

アメリカはノースカロライナ州で作出された
ネムノキの園芸品種。

一般にネムノキの葉というと緑色のイメージ
だが、本品種は赤褐色のカラーリーフで人気
が高いものとなる。

米国内では『チョコレート ファウンテン』の
流通名がついて販売されるものだが、これは
『チョコレートの噴水』、枝垂樹形から付く
のだが、ネ

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DENDROBIUM PHALENOPSIS

DENDROBIUM PHALENOPSIS

デンドロビウム ファレノプシス
(DENDROBIUM PHALENOPSIS)

オーストラリアやニューギニアなどを原産と
するラン科、デンドロビウム属の着生植物。

ファレノプシスの名称は、胡蝶蘭を表すもの
であり、その花の形が胡蝶蘭スタイルに似る
事に由来し、この品種を略し『デンファレ』
とも呼ばれている。

観賞用として人気も高く、また栽培そのもの
も容易なので、初心者向きのランとなる。

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FONY BAOBAB

FONY BAOBAB

フニーバオバブ
(FONY BAOBAB)

アオイ科、バオバブ属の半落葉樹

この『フニー バオバブ』とは、バオバブ属に
分類されている8種類の樹木の中のひとつで
世界にある同品種の内、6種はマダガスカル
の乾燥した森林地帯や草原地帯に自生、特に
南西部から西部にかけ広い地域で見られる。

フニーバオバブは、他のバオバブと同じ様に
太い幹を持ち、ボトル状や円筒形のユニーク
な形状をしている。ただ

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DRAGON FRUITS

DRAGON FRUITS

ドラゴン フルーツ
(DRAGON FRUITS)

ナデシコ目、サボテン科、ヒモサボテン属
の多肉植物で、樹高の高いものだと10m
を悠に超えたものをハワイで見かけた事も
あり、その巨大さに驚いた記憶がある。

ドラゴンフルーツのこの名称は、その果実
の外観が神話や伝説に登場するドラゴンを
連想させる事からついたものとされている。

果実の皮が鮮やかなピンク色や赤色をして
鱗(ウロコ)のような突

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