マガジンのカバー画像

# 植物図鑑 『花姿編』

1,258
開花の写真をセレクトし、ここに掲載しています。
運営しているクリエイター

#椿

懸裳

懸裳

懸裳 (カケモ)

仏像の裳裾が台座に懸かり垂れ下がるカタチ
を言い表したものが、この懸裳 (カケモ)。

この美しくも波打つ上品な色の花弁を前にして
惚れ惚れとさせられる。

情報もほとんど無い事から世の中に多くは
出回っていない希少品種と思われる椿である。

和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANESE CAMELLIA)
学名 カメリア ジャポニカ
   (

もっとみる
風鈴一号

風鈴一号

風鈴一号 (フウリンイチゴウ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属
椿の園芸品種のひとつとなる。

花の形が、その名前のとおり風鈴の
様で、とても可愛らしい椿である。

花が次々と咲く多花性に優れるもので
匂椿として辺りに芳しい香りを漂わせる。

和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANESE CAMELLIA)
学名 カメリア ジャポニカ
   (CAMELLIA J

もっとみる
雪中花

雪中花

雪中花(セッチュウカ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

『雪中花』の名が表すのは冬の雪が降る季節
に花を咲かせることに由来する。

その花弁の色は極淡桃地に、桃色ぼかしの色
が入り、朧げで幻想的な椿である。

別名に『昭和侘助』の名がついており、花の
咲方は、一重咲、筒咲、ラッパ咲スタイルが
ワビスケの系統なのだなと見て分かる。

今年は何処に行けど、椿の話になると花の
遅れが著しい、花が咲かな

もっとみる
KINGYOBA-TSUBAKI

KINGYOBA-TSUBAKI

錦魚葉椿 (キンギョバツバキ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

薮椿(ヤブツバキ)の突然変異種とも云われ
葉の先端が三つ割に拡がったその様を優雅に
泳ぐ金魚の尾鰭(オビレ)に見立てたもの。

この椿は江戸時代には既に知られているもので
出目金(デメキン)や蘭鋳(ランチュウ)など
金魚の世界でも、突然変異や変形金魚が巷にて
噂が噂を呼んだ様に、この椿もまた当時の人達
を大いに喜ばせた品種である。

もっとみる
霊鑑寺藪椿

霊鑑寺藪椿

霊鑑寺藪椿
(レイカンジヤブツバキ)

REIKANJI YABUTSUBAKI

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

京都市左京区の鹿ケ谷にあるお寺が
霊鑑寺(レイカンジ)であり、椿の
名所のひとつに数えられている。

ここに原木がある薮椿(ヤブツバキ)は
濃紅色の早咲のもの。

和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANESE CAMELLIA)
学名 カメリア ジャポ

もっとみる
菱唐糸

菱唐糸

菱唐糸(ヒシカライト)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

関西で古くから植えられる古傳品種の椿で
『草木便覧』(1844)にも記載が残る。

八重咲蓮華咲の花弁は二十枚にもなるのだが
形がとてもよく整っており、桃色の花弁には
ほんのりグラデーション仕立てとなっている。

二条城、霊鑑寺、城南宮、と椿の名所として
有名な場所にて、出会える椿のひとつとなる。
開花時期は訪れる場所により異なる事を追記

もっとみる
一子侘助

一子侘助

一子侘助 (イチコワビスケ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

ツバキの園芸品種であるが、ベースとなるは
薮椿(ヤブツバキ)とも云われている。

一重咲、猪口咲、筒状花と、侘助(ワビスケ)
の特徴を示す椿となる。

この椿は、愛知県の内科の医者の上田敏郎が
訪問診療で訪門先の民家の庭で見つけた椿で
新たな品種として発表したものである。その
際に命名したのが『一子侘助』で、この名は
妻の『一子』の名

もっとみる
胡蝶侘助

胡蝶侘助

胡蝶侘助 (コチョウワビスケ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

茶花と知られるのが、『侘助』

花が筒状咲の、猪口咲と、花が開ききらずに
控えめな感じがとても良いと、あの千利休が
こよなく愛したのが、この『侘助』である。

千利休の下働きをしていた庭師が『侘助』と
いう名だった事に由来するとされている。

日本のものの美を表す言葉の中に『侘び寂び』
があるが、この花には慎ましく質素な美しさ
を感

もっとみる
GAKKOU

GAKKOU

GAKKOU
ガッコウ
月光

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属

『月光』と表記し、(ガッコウ)と読む椿。

濃い紅色の花弁がその中心に抱えるその花芯が
白く細かな花弁が沢山並ぶ姿を見せる椿。

この中心部が外周の紅色と同じ紅色だったなら
それは『日光』(ジッコウ)と呼ばれるもの。

中心部の蕊部分が、細かい花弁の姿の椿を指し
唐子咲と呼ばれる椿の品種となる。

城南宮(ジョウナングウ)の椿園(50

もっとみる
AMAGASHITA

AMAGASHITA

AMAGASHITA

天ヶ下 (アマガシタ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属の常緑低木

江戸時代からある花径が10〜15cmの
極大輪の一重咲椿。

濃紅地に白斑がダイナミックに入る姿には
とてもインパクトが強いツバキである。

和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANESE CAMELLIA)
学名 カメリア ジャポニカ
   (CAMELLIA JAPONI

もっとみる
TENRINJI GAKKO

TENRINJI GAKKO

TENRINJI GAKKO

天倫寺月光
(テンリンジガッコウ)

島根県松江市、宍道湖畔に建つ松江藩ゆかり
のお寺が、天倫寺(テンリンジ)。

そこに植えられてた椿(ツバキ)が枝変わり
を起こして現れた花がこれとされる。

枝変わりとは、植物の成長点の突然変異の事
であり、その植物の個体がもつ遺伝形質とは
明らかに違う形をする現象を指す。

この枝変わりという現象が新たな品種の登場
となる場

もっとみる
海棠椿

海棠椿

海棠椿 (カイドウツバキ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属の常緑樹。
ベトナムを原産とするツバキとなる。

日本のツバキとの違いは、花弁のその厚み。
写真からも、その肉厚ぶりは伝わる事と思う。

その美しさからか、育てやすいからなのか
意外と多くの植物園で見かけるツバキである
にも関わらず、これを見る度に心を奪われる
私なのである。

ツバキというと、日本の品種の素晴らしさは
海外からも買いに来ら

もっとみる
TSUBAKI ★ SELECTION 25

TSUBAKI ★ SELECTION 25

椿 (ツバキ)

カメリア (CAMELLIA)

これらに分類される植物を25種類が集まり
特集記事としたものである。ここでは過去の
記事のリンクと画像を一枚、そして名称だけ
表記している。

海外にもカメリアは人気のある樹木であるが
日本のツバキは、世界からも注目されており
そんな事もあって、ここでのツバキ特集には
アルファベットタイトルに統一した。

このコーナーは継続し、今春までには残りの

もっとみる
KANZAKI YATARO

KANZAKI YATARO

寒咲弥太郎 (カンザキヤタロウ)

ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属の常緑低木

奈良県大和郡山市にある旧家に伝わる椿で
所有者『弥太郎』がその名称に残される椿。

千重咲の花は中輪で、花弁は鮮やかな紅色、
奈良の地で、椿を専門に販売する『椿寿庵』
(チンジュアン)の入口をくぐるや出迎えて
くれる貫禄のある花の椿がこれである。

和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANE

もっとみる