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忙しいのが恥ずかしい


 最近とても忙しい。当人比ですけど。詳しく言うと「あれ?そうでもなくない?」と思う人がたくさんいるでしょう。残業100時間上等、みたいな人たち。別に時間を誇りたいわけじゃないので、そういう方はお呼びでないです。うちの会社はそこそこミーハーなところはあるけどブラックではない(と思う)。それを踏まえて一つ頼みます。

 それほど忙しくなかった4〜6月の時点で30時間を下回ることがなく、夏の繁忙期に向けて嫌な予感はしていた。さすが4年も同じ業務をやっていれば予測精度は上がるもので、迎えた7後半〜9月半ばがヘビーだった。
 7月中旬くらいまで30時間ペースだったのに突然ギアを上げて50時間でゴール。8月は高止まりしたまま降りてこられず初の80時間超えに到達、9月前半までそのペースを保って中旬に解放された感じ。8月末か9月頭には初めて26時で勤怠を付けた。
 で、たぶん壊れた。なんだか1日のうち3時間くらいしかまともに働けなくなった。全然集中できない。頻繁に休憩に立つし、終わってなくても定時で帰る。そういう日々の繰り返し。繰り返し繰り返して10〜12月は10〜20時間くらいで流し切った。そう流れてしまった。
 おかげで今大変なことになっている。本来なら11月か12月に発見できたであろうミスがぽろぽろと見つかっている。お客さんの手綱をうまく握れなかったことで遅延がレッドラインを割りそうなプロジェクトがある。なんかもっと残業がやばやばな先輩からパスされたトラブル対応も降ってくる。なんやねんもう。サボってたのは私だけどみんな一斉に来なくてもいいじゃない。

 という感じで、1月は実質10営業日くらいしか無いのに40時間に届いてしまった。いや10営業日しかなかったからかもしれんけど。とにかく仕事に集中できていないし、うまく捌けなかった追及が今降りかかっている状態なのだ。もっともっと大変な人はたくさんいるだろうけど、私的にはとてもしんどい。
 しんどいのだけど、ある人に「忙しいですよね?」と聞かれるともごもごしてしまった。「うーん、そうでもないかも」と言いそうになってしまう。今忙しいのは自分のせいだから、だと思っていた。それも間違いなくあるんだけど、もうひとつ大きい理由があったみたい。
 それはその忙しい時間に何かを生み出している気がしないから。何かを得られている感触がないから。そこに時間をかけることに納得できてないから。要は胸を張って「仕事大変だけどがんばってます」と言えないからだ。やりたいことが他にあるのに、それを我慢して働いているからだ。
 折り合いが付いていた時は「まあまあ忙しいですかね」くらいだった。最近は頻繁に小休憩を取って文章を書き始めてしまうし、PCに向かっている時も「あーこの時間にあれ進めたかったなー」と考えてしまう。前にもどこかで書いたけれど認知的不協和が爆発している。私が分裂してしまいそう。

 そんなこんなで、自分のやりたいことをどうにかして貫いている人に「忙しい」と思われるのがどうしようもなく恥ずかしいのだと気づいた。いやいやあなたに慮ってもらえるような生活はできていないのです。折り合って妥協しているわけでもないのです。だからもごもごしてしまう。
 解決方法はきっとわかってますね。ちゃんと仕事片付けてやりたいことにも時間を回す。仕事できないのを諦めて、やりたいことばっかりやる。どちらかきちんと振り切ってあげないと。折り合いもつけずにやりたいこともいまいちできないのって、とんでもなくエネルギーを使う。たぶん私はCPUが高性能な代わりにメモリはしょぼいタイプだから、余計なことを考えない方が良い。
 一昨日、始発で東京→山形に向かう新幹線でそんなことを思って書き始めた。帰りに中盤までいって、今休日出勤を終えて家で書き切るところ。うん、片付けてからやった方がいくらかましかなあ。

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