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8 「非言語の非受容」ゴードン博士の「親業」で出会う博士の言葉

ゴードン博士のご著書「親業 子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方」(大和書房)から、私が1人の親として、また「親業」のトレーニングのインストラクターとして、気づきや感動した文章をシリーズでご紹介してます。


親は子供の活動に干渉しないことで受容を示すことができる。砂浜で砂の城を作ろうとしている子供を例にとってみよう。親が子供から離れて別の活動をしている。子供が自由に「間違えたり」、見たこともないような城の形(たぶん親の考える城とは違っているだろうし、城とわからないようなものかもしれない)を創造するに任せている。そして、その親は、非言語的な受容のメッセージを送っている。子供は、「いま僕がしていることはいいんだ」「僕のお城作りは受容されている」「お母さんはいま僕のしていることを受け入れている」と感じるだろう。「第3章P40)


子供がなんらかの活動に従事しているのを邪魔しないことは、受容を伝える強力な非言語コミュニケーションの方法である。ほとんどの親は、単に口をはさむ、仲間に入る、干渉するということで、自分がどれほどしばしば非受容を伝えているか認識していない。子供部屋のプライバシーを侵し、子供個人のプライベートな考えの中に押し入り、自分とは別人であることを許そうとしない。これは親側の恐れ、心配、不安感のもたらす結果ではないか。(第3章P41)


特に、子どもが小さいときには、教えたいことがたくさんあって、つい口を出し、手を出していました。

砂のお城の例のように、子どもが熱中して何かに取り組んでいるときには、その子の創造性や世界感を邪魔せずにもっと見守っていれば良かったと悔やまれる場面が色々思い出されます。


息子が幼稚園生の時に、幼稚園主催の絵画教室に参加していました。絵の先生は筋ジストロフィーで車椅子で幼稚園に教えにきてくださっていました。手もほとんど動かすことができない状態でしたので、子どもを指導する時には、口も手も出しません。


モノの見方を教えて下さるちょっと変わった絵画教室でした。

例えば、ある日の授業では大きなお魚を1匹教室にお持ちなり、子どもたちに見たままを描くように指示を出し、描き終えたところで魚を捌いて内臓が見える状態にしてもう一度よく見て描かくように指示を出すという感じです。


こう描きなさいとか、この色を使いなさいとか、一切指示や指導はなし。モノをよく見る、観察することを通して、子どもの感性、想像力、創造力を育ててくださいました。


どの子もイキイキと絵を描くことを楽しんでいたように思います。


見守ることの大切をこの先生から教わりました。もう30年近く前の思い出です。


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