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19 「欲求の対立」ゴードン博士の「親業」で出会う博士の言葉

ゴードン博士のご著書「親業 子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方」(大和書房)から、私が1人の親として、また「親業」のトレーニングのインストラクターとして、気づきや感動した文章をシリーズでご紹介しています。


「わたしメッセージ」を使ううえであらゆる親が直面する1つの問題は、自分の行動が親にどんな影響を与えたかを理解した後でも、子供がその行動を変えようとしない時である。非常に明瞭な「わたしメッセージ」も効果がないーーー子供が、親の欲求の邪魔になる行動を変えないーー時がある。子供の、ある特定の行動するという欲求が、そう行動して欲しくないという親の欲求とぶつかり、対立しあう状態になる。

親業訓練ではこれを「欲求の対立状況」と呼んでいる。あらゆる人間関係で避けることはできないものであり、その人間関係の中でも真実の瞬間である。(第6章 P132)

対立、葛藤は、人間関係の真実の瞬間であるーー人間関係の健全さを試すとき、その関係を強化もし弱体化もできる危機、敵意・憎悪・心の傷を後まで残すことになるかもしれない決定的な事件である。対立・葛藤により、人は互いに反発したり、寄り合って親しくなったりする。破壊の種も、また結合の種も、また結合の種も含んでいる。武器を使っての戦争にもなれば、さらに深い相互理解をもたらしたりするものである。(第7章 P135)


ゴードン博士の「対立は真実の瞬間だ」という言葉に出会った時には衝撃を受けました。対立は悪いもの、避けるべきものという思い込みが私にありました。


長女との信頼関係が上手くできなかったのも、対立の解き方を間違ったことと、建前の対立で、お互いが本音をぶつけ合えなかったことが大きな原因だと、のちに理解ができました。


思っていることを正直に率直に伝えることには勇気が入りますが、お互いの根底にある欲求を見せ合うことができなければ、お互いが納得がいく真の解決策も生まれないことを理解しました。

日常で起きる些細な対立、例えばお風呂に入って欲しいのに、子どもがテレビやゲームに夢中で中々お風呂に入らない時なども、お互いの根底にある欲求が分かれば、話し合うことで双方が納得のいく解決策は見つかります。

親の有無を言わせない「入りなさい」という一方的な解決策を押し付けることが当たり前になると、長い目で見れば、信頼関係を損なう危険性があることを実感しています。

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