ボストン大学の朝
2024年9月18日、水曜日7:30AM.
日が上がると同時に目が覚めた。
東側に位置しているこの部屋はベッドが大きな窓の隣に位置していて太陽が登ると部屋にはいっぺんの暗がりもなくなってしまう。なので毎朝日が上ると同時にいつも目が覚めてしまうのだ。
昨日は夜遅くまでライブラリーに居たせいで起き上がるのに少しばかり時間がかかった。最近少し睡眠不足気味なことは否めないが毎週月水金は朝の9時30分から授業があるのでいつまでもベッドの上でダラダラしているわけにもいかない。
今では寝不足の元凶であるこの窓は最初にこの部屋に来たときその眺めの良さにびっくりしたのを覚えている。
何より一番最初に目に入ってくるのはチャールズ川だ。この川は17世紀から19世紀にかけてボストンとその周辺を繋げる水路として使われ、また工業革命時代には多くの工場の水力と利用され時代を通してボストンの経済発展へ大きく貢献を果たしていたらしい。今では幅50mの川に船が1日に数隻通過するほどだが昔はこの川で何十隻もの船が行き交わし賑わいを見せていたことだろう。
真下を見るとボストン大学唯一のサッカー場であるニッカーソンフィールドがある。普通は混み合うスタジアムで頑張って席を取り試合を見るのだが、贅沢なことに部屋からサッカーやラクロスなどの試合を見ることができる。そして川より遠くを見ればボストンの街の象徴であるレンガでできた建物が連なっており、その歴史的な風景はこの大都会に少しの古き良き時代の面影を残している。
直射日光の代償にこの景色が一望できると考えれば全然悪くないのかなと思う。
携帯で時間を確認すると授業まで1時間ほどあった。もう一度寝付けそうにもないのでシャワーを浴びることにした。トイレにはシャワーが3つとトイレが3つ付いていてそれを20人ほどで共有している。なので夜にシャワーを浴びようとすると1時間ほど待つ羽目になることがある。男子大学生が20人で共有しているトイレが綺麗か否かは言うまでもないだろう。
シャワーを浴び終わるといい時間だったので外に出た。外から自分の住んでいる建物を見上げると、ふとどこか中国の集合住宅にあるアパートのような見た目をしているなと思った。1883年にできた僕が住んでいるSleeper Hallという寮は窓からの眺めと食堂が直結しているという二つの理由でボストン大学で人気な寮の一つとなっている。
話は変わるが9月の後半にも入るとボストンはT-シャツ一枚では肌寒く皆んな長ズボンに上着を着ているのが伺える。寮から講義の場所まで徒歩30分あるのだがそこまではTという路面電車に乗って行く。ここだけの話し先頭以外で運賃を管理している人がいないのでみんな2番目か3番目のドアからゾロゾロと無賃乗車していく。その光景はいつ見てもなかなか面白い。一体この電車の利益はどこから来ているのだろうかと思いながら、僕は2番目のドアに歩き出した。
写真を下に載せておくのでぜひ見てほしい。
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