「子育てなんて誰でもできるし、何が大変かわからない」と思っていた過去の自分にドロップキックを食らわしたい
息子が1歳2か月を迎え、つかまり立ちがどんどんスムーズにできるようになった。昨日は2歩だけだが自分で歩いた。よちよちと歩き始めるのは時間の問題だと思う。
子どもの成長を喜ばしく思う一方で、息子から目を離せなくなってきた。息子の活動量は以前とは比べ物にならないくらい増え、「あー、食べてしまいたいくらい可愛い!」と「もう勘弁してくれないかな?」という気持ちが入り混じっている。
息子はハイハイをせず、膝を床につかないで四つん這いで歩く「たかばい」をする。たかばいは別名「熊歩き」とも言うが、確かにそんな風に見える。これがなかなか速い。速いので気づいたら遠くに進んでいる。
見ているだけなら可愛くて、キュートで、たまらないのだけど(汗)
さらに妻と僕を悩ませるのは、夜泣きだ。息子はだいたい午後8時に寝入るが、午後11時くらいになると目が覚めてギャン泣きする。水分を与えて寝かしつけ、再び寝るものの眠りが浅く、すぐに起きてしまう。それを午後11時から0時、場合によって午前1時頃まで続けることもある。
世界で一番(妻と同格で)愛している息子だけど、夜泣きでは悪魔に見えて、憎たらしい。夜泣きのツラさがイメージできない人にはなんて伝えたらいいのだろう?
いつ鳴り出すかわからず、しかもストップボタンがない目覚まし時計と一緒に寝ていると言えばいいだろうか。
目覚まし時計であれば、あまりに鳴り止まない場合は思い切り叩いたり、ぶっ壊せばすむ。だが息子にそんなことはできない。
実を言うと僕は独身時代、「子育てが大変だ」と言っている人たちのことが理解できなかった。子どものお世話をするのに特別な資格はいらないし、やることといったら、ミルクを与え、寝かしつけ、食事をあげて、オムツを替えてと誰でもできることばかり。英語を翻訳するとか、わかりやすく図で示してプレゼンするようなスキルは一切不要で、特段しんどいことと捉えていなかった。
それに、子育てで文句を言う人に対しては、「甘えてんだよ」と批判的な目を向けていた。自分で望んで子どもを持ったんだから、グタグタ言うなって思ってた。(うう、ごめんなさい)
子どもを持ち、子育てをするようになって僕は強く思う。当時の僕にドロップキックを食らわしたい、と。
人間、自分がやってみて初めてわかることはあると思う。でも僕にはあまりにも想像力が足りなかった。
とある人気飲食店で働いていた時、午後の時間帯はいつも行列ができていた。「お客さんを退屈させないように工夫しろ」と先輩から言われた時、「お客さんは人気店で並ぶのを覚悟して来店している。それをなぜ店側が配慮しないといけないのか?待つのが嫌なら予約しておけばいい」と言い返して呆れられたのは僕である。
たとえ望んで子どもを持っても、辛いものは辛い。それに、子どもは親の予想の斜め上をいく行動ばかりする。大人のような「忖度」が一切ない。
「子育てが辛い」ーー。独身時代、僕が不快に思ったこの言葉を漏らした人は、心身が疲れてつい発してしまったのだと思う。「自分で望んで持った」からと言って、文句や弱音を一切吐けないのはきつすぎる。
無知すぎた僕には、相手が置かれた状況を推し量る力がなく、子育てに不寛容すぎた。
とんでもない恥ずかしさを感じながら、このnoteを書いた。
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