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家族と過ごす"いまこの瞬間"を楽しむ

5年前、僕が初めて妻の部屋に入ったとき、壁に飾ってあったひとつの額が気になりました。

当時妻とは近所の顔見知り程度の関係でしたが、僕がつくったプラムゼリーを届けるために思いがけず部屋に入ることになったのです。その時の心境は、なれそめを綴ったブログに書いています。

妻の部屋に飾っていった額は、こちら。

書かれたいたのは、"There's No Place Like Home"(おうちが一番)という一文でした。

妻曰く、『オズの魔法使い』の一節だとか。僕は一瞬でこの額が好きになってしまいます。

やがて妻と交際が始まり、結婚してからもリビングにこの額を飾り、僕らとずっと一緒にいました。同棲を初めてウキウキだったときも、入籍して法的に夫婦になれたときも、お金がなくて生活がつらかったときも、息子が生まれた後に妻が産後うつになってしまったときも、ずっとこの額と一緒でした。

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いま、新型コロナウイルスによって社会が大きな不安に包まれています。

僕は30数年生きてきたけど、ここまで「人に会えない」ことはありません。緊急事態宣言なんていうものものしい宣言下で暮らしたことはないし、スーパーやドラッグストアでは感染を防ぐためのフィルム越しに店員さんと接しなければならない現状が信じられない。

登園自粛の要請を受け、息子は自宅にいます。ほんの少し前まで当たり前だった生活が、今はもう当たり前でなくなっている。

感染者数は連日増えていて、緊急事態宣言は延長の可能性もあるし、保育園の登園自粛期間も延びるんじゃないかな。

これからどうなるのだろう?

先行きが見えない状況に恐怖を覚えます。

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不安な状況の中、妻とよく話すのは「いまに目を向けて、いまを楽しもう!」ということです。

仕事のこと、健康のこと、家計のこと、その他もろもろのことなど、将来のことを心配するのは仕方がないことだと思うんです。生きるために備えようとするのは自然な反応だし、恐怖を感じるのは悪いことではありません。

でもあまり先のことばかりを考えるのもつらい。たくさん考えたからといってどうにかなるわけではないし、むしろ考えれば考えるほど悲観的になっていく。

だからこそ、いまを大切にしたいのです。

過去は変えられない、将来はどうなるかわからない。でもいまはどうにでもできる。いまをどんな気分で過ごすかは、いま決められることだから。

家族全員が在宅する時間が増えたいま、僕は家族との時間を大切にしています。たとえば、

部屋に花を飾って部屋の雰囲気を明るくしたり、

妻と一緒にごはんを食べたり、

庭に砂場をつくって息子と一緒に遊んだり、

2歳の息子はいまの状況なんて関係なく、いつも楽しそうですよ、本当に。

彼はちょっとしたことでゲラゲラ笑うし、おならをして喜ぶし、ガオガオごっこ(ガオガオと言いながらうさぎ跳びを繰り返す苦行)をしてニコニコしている。

妻は日常をブログに綴っていて、毎日を面白く生きています。「北海道蒸しケーキ」の美味しさについて書いた最新記事には笑ってしまった。

新型コロナが流行する現状に不安がないわけではありません。でも、家族で過ごす時間が楽しくて、家が「最高!」と思える場所であれば、大丈夫だって思えています。

妻の部屋に初めて入ったときに出会い、交際時から妻とふたりで大切にしてきた「おうちが一番」という言葉。

大変なときだからこそ心に留めておきたいし、僕はこれからも家族みんなで過ごす時間を楽しんでいこうと思います。

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