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コロナが教えてくれたこと、そしてこれから僕がすること

こんばんは。東横線・中央線・西武池袋線沿線で複数のギークハウスを運営する小出(@effy55)です。ギークハウスは誰でも作れます。僕が作ったギークハウスは、effy系ギークハウスと呼んでいます。

この記事は内田勉さん主催のブログリレー「#新型コロナ時代のシェアハウス」の第14日目の記事です。

元住人が次々とオーナーになっていくのが嬉しいです!

前日の13日目の記事は、ギークハウス大倉山の管理人の三浦さん(@40balmung)でした。彼は、effy系ギークハウスの一つであるギークハウス新丸子の元住人で、とても優秀なエンジニアです。

これで、元住人が立ち上げたギークハウスは、ギークハウス元住吉、ギークハウス横浜に次いで、3軒目となりました! 仲間が増えることは純粋に嬉しいことなので、これからも元住人たちが次々とギークハウスを立ち上げてくれたら嬉しいなと思っています。

ギークハウス大倉山は、自主的に最大人数を絞っているとはいえ、めでたく満室になったとのこと。本当に良かったです。最初はどうなるかと私もソワソワしていましたが、ギークハウス新丸子の元住人も多く入ったようで、ギークハウスという名前のもとでその心地よさを知ってしまった住人たちが移り住んでいるような感じですね。満室に至るまでの苦労話などを書かれていますので、気になる方はぜひ彼の記事も読んでいただけると嬉しいです。

ちなみに、僕の運営するeffy系ギークハウスの一覧と、元住人が立ち上げたギークハウスの一覧はこちらにあります。

新型コロナの影響はかなり大きいです

さて、昨年末に新たに荻窪、西荻窪、清瀬駅の近くにギークハウスを次々と立ち上げましたが、やはり新型コロナウィルスの影響はとても大きく、例年であれば続々と入居が決まる3〜4月に、全くと言っていいほど人が動きませんでした。一般の不動産屋さんに聞いてみても、やばいぐらい人が動いていないとのこと。その時の思いをこちらに書いています。

加えて、少しでもリスク軽減になればと最大人数を自主的に絞ったこともありギークハウス新丸子の収入が下落し、結果的に自分の貯金から数十万単位でお金が飛んでいっているのが現状です。

しかし、この新型コロナウィルスによって追い込まれた状況は、逆にギークハウスを始めた当初の目的や、ギークハウスの価値とはなにかをじっくりと再考する素晴らしい機会を与えてくれました。

本当はギークハウスを解散しようと思っていました

正直にいうと、どんどんと残高が減っていく僕の口座を見ていてヤバいと思い、僕のギークハウスたちを一気に解散しようと本気で考えていた時期がありました

でもそれはすでに過去のこと。もちろん、いまもその悲惨な金銭的状況は変化なしですが、僕が2011年にギークハウス武蔵小杉を立ち上げた原点に立ち戻ったことで、その考えを改めることになりました。

2011年の立ち上げ当初、僕はこんなことを書いていました

ギークハウスが持つメッセージは明確だけれど、ギー杉そのものについては自分から発信していかなければ無色透明のままだ。ギー杉ならではの何かが欲しい。そこですぐに思い浮かんだのは次の二点。

* ギークハウス武蔵小杉に住むギークたちが、緩く楽しく自分の能力を発揮し続けていれば、衣食住と楽しい毎日が保証されるような、そんな家にしたい。
* 生み出された価値を、できるだけ「お金」に変換したくない。色の付いていない「数値」に変換したくないから。あなたとわたしの間で決まる価値、これは他人が評価できるものではないから。


これをビジョンに昇華させるにはどうしたらいいのだろう? 時間を作ってしっかり考えたいが、一人で考えていても仕方ないな〜と思ったので、せっかくならその過程をオープンにしてみようと思った。その結果が、「ギークのための通貨の作り方勉強会」を開催する流れへとつながっていった。

僕はそれから9年たったいま、その当時の思いに立ち返って、もういちど本気になって動いてみようと思いました。

大失敗で大成功の「5月チャレンジ」

一点目の「自分の能力を発揮し続けていれば衣食住と楽しい毎日が保証される」を目指し、先月は「5月チャレンジ」と称して住人たちにギークハウスの中で起きた面白いことをブログなどで書くことを推奨しました。

住人には面白い人達がたくさんいるので、ちゃんと発信していけば彼らの価値が認められてきっと彼ら自身の役に立つ時が来るし、同時にギークハウスの中のことを外の人にも知ってもらう機会にもなって、理解者や入居者が増えて運営も安定すると思ったからです。

しかし、これは大失敗でした。その要因は、僕がこともあろうに「たくさん書いてくれた順に家賃を減額もしくは無料にする」と言ってしまったからです。僕自身がコレはダメだと、切り口を変えて度々SNSに投稿していたにもかかわらずです。お金で悩んで焦ってしまっていたのかもしれません。

この「家賃減額提案」は、二点目の「できるだけお金に変換したくない」を全面的に否定するものです。何かをお金に変換してしまうと、その途端に目的が手段に変わってしまいます。例えば、親切心でなにかか手伝ってくれたことに対して、お金でお礼をしてしまうと、次回以降はそのお礼のお金をもらうことが目的になってしまい、親切が手段に変化してしまうことってないでしょうか。

今回、その影響が出そうな雰囲気を感じたので、5月チャレンジは急遽中止にしました。情報発信する目的が家賃減額のためになってしまう、これは本当に良くないことです。これは良くないと声を上げてくれた人もいたし、逆にどんどんやりたいと協力してくれた人もいて、そういった住人たちがぶつかってギクシャクし始めるのではないかという懸念もありました。

しかし、このチャレンジは大成功でもありました。なぜなら、上記のような目的を見失わせ手段に変えてしまうお金の怖さの側面を再認識できたからという点もありますが、アタリマエのようでそうではない、貴重で本当に大切なものに気づくことができて、その御蔭で次の動きにつなげることができたからです。

なんでみんなこんなに優しいんだ

本当に大切なもの、それはギークハウスの住人です。全面的に協力してくれた住人も、声を上げてくれた住人も、みんな本当に優しかった。なんでみんなこんなに優しいんだと、僕は感激してしまいました。

その優しい住人たちと、その住人たちによって作られるコミュニティこそが、僕が欲しかった場だったんです。そして、それはみんなが求めている場でもありました。僕はその場をよりによって解散しようとしていた。それってありえないですよ。お金って本当に人を狂わせるんだなと思いました。僕のために、そしてコミュニティのために協力を惜しまない人たち。みんな本当に大好きだーって思いました。

effy系ギークハウスは、家賃で収益を上げるシェアハウスというよりも、面白い人達が集まって何かを作るコミュニティというべきです。だから、最重要視するのは、お金ではなく人です。今回の件で、うちのギークハウスの住人や元住人には、本当にいい人がたくさんいるなと再認識できたし、交流させてもらっている他のギークハウスやシェアハウスの人たちも、本当に素晴らしい人達ばかりだなと、つくづく思いました。それを気づかせてくれたコロナちゃん。正しく恐れつつ、深い次元で感謝していきたいと思います。

次は僕が恩返しをする番だ

というわけで、まだまだ「お金」の側面ではまだまだ厳しいeffy系ギークハウスですが、「人」の側面では申し分ないコミュニティができていると思っています。僕が2011年の立ち上げ当初から求めていたこの場をいまも作ってくれている住人や元住人たちには感謝してもしきれません

この恩に報いるために、僕はこれからこの場をもっと面白くして行きたいと思っています。具体的なことはまだ公開できませんが、ギークハウス武蔵小杉のオープンから10年後となる2021年2月14日へ向けて、とあるプロジェクトを開始しました。今回は、effy系ギークハウスも超えて、コミュニティを作っていきます。みんなで不思議の国を作ります。

すでに何人も名乗りを上げてくれていますが、僕は開発とかプロジェクトマネージメントとかを取り仕切りたい気持ちをぐっとこらえて、思い切ってみんなに任せることにしています。そのコミュニティでは、とにかく自ら動いた者勝ち。僕はそのコミュニティのために、ビジョンの構築と浸透をとにかくやり続けます。なかなか本業が忙しいですけれど、毎日ワクワクして取り組んでいます

というわけで、このプロジェクトに参加したいと思う方や、ギークハウスに住んでみたいと思う方は、FacebookTwitterでぜひ僕までコンタクトを!

明日は「空き家を活用した場・コミュニティづくり」をされている柚木さんです。

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小出俊夫
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