読書感想文 コロナと潜水服 奥田英朗著
奥田英朗の本はすべて読んでいると思う。
彼の作品のどういった部分が、魅力なのだろうか。
彼の小説は時間を忘れて読んでしまうことが多いのだ。
つまり、それほど面白いということ。
わたしは、月に1冊程度小説を読むが、読んで面白かったなーと思える小説は、正直言ってあんまりない。
これは、おそらく自分自身の問題で、感情移入が苦手だからだと思う。
そんなわたしが読んだ「コロナと潜水服」の感想。
面白かった!
もっと正確に言うと、声を出して笑えるくらいに面白かった。
笑える。そして、勇気ももらえる。ほっこりする。
五つの短編が収録されているため、ストーリーごとにいろんな感情を呼び起こさせてくれる。
物語に共通しているのは、困難な状況に陥ってる主人公が、ある不思議な出来事や非科学的な出来事に遭遇してトラブルが解決していくということ。
そして、不思議な現象・出来事に遭遇した人たちは、怖がらず、そんなこともあるかもーぐらいな感じでそっと受け入れている。
不思議な出来事に遭遇した時に、非科学的だ、ありえないと言ってはねのけてしまう人は、こういう体験には遭遇できないのかもなーとも感じた。
自分の考えに凝り固まらずに、出来事に対して受け入れてみる大切さを教えてくれた気がした。
なによりも小説を読んで笑う体験をしたい方にはおすすめ。
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