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コロコロを買って、初めて法事に参加した話

お盆は実家のある鹿児島へ帰省をしたが、これまでと違うことがあった。数か月前に母方の兄、自分にとっては叔父さんが亡くなったので、法事の集まりがあるという。自分はこの年齢になるまで、親戚の法事に参加したことがなかった。

どういうことをするのかイメージが持てなかったので、聞くと、最初にお寺さんでお経をあげてもらい、その後に皆で食事をするという。親戚は20人程度。かしこまった感じでなく、上着や革靴もいらないという。

ただ、スボンを持参するため、コロコロが必要だ。機内持込サイズのキャスター付。以前から、会社員の隙間でバックパッカーもどきをしていたこともあり、コロコロを持っていなかった。早速トラベル館まで行って、手頃なものを購入。靴も兼用できるよう、革靴に見えるスニーカーを新調した。

帰省当日、羽田へ向かう道中。コロコロを転がしてみると、思っていたよりも軽い。いいかもしれないなと思い、これまで毛嫌いして、試さなかったのを少し後悔した。

13日、お寺さんへ出向くと、駐車場に警備員が出るほどの大混雑。聞くと今日は4家族が合同でお経をあげてもらうそうだ。到着が遅く、大半の親戚は到着していた。数十年ぶりに会う人が多く、あまり記憶がない。バタバタとご挨拶する。予想外に若い住職さんから、お経とお言葉を頂いて、昼食会場のお寿司屋さんへ車5台で移動。

ようやく、落ち着いて親戚同士でご挨拶する。どこの誰々さん、誰々ちゃん、小さい頃から名前だけはよく聞いていた人が多いが、会ったのは初めてで、不思議な感じがした。食べきれないほどの食事が出され、持ち帰るのが普通らしい。

故人の息子と親戚の代表者があいさつをして、お開き。初めて法事に参加してみて、こういう時くらいしか親戚一同が顔を合わせることはないのだと思うし、兄弟同士、近況を会話する場としては大事な行事に思えた。母方、父方も兄弟が多いので、これからも機会がありそうだ。