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進次郎とは、進次郎を演じる役者である。

ホリエモンはあらゆる面で有能だと思うが、ほんとに世論操作が下手だと思う。本心で推してないときの企業案件などは演技が下手で目も当てられない。田中龍作よろしく「知的レベルが低い」、と一般人を見下しているせいでもあると思うな。もっと真剣に世論操作と向き合ってほしいもんだ。知的レベルが低いひとに合わせていたら、自分もレベルが低く見えちゃうよ。

ホリエモンは、イメージ操作に積極的なのに、なんでうまくならないんだろうと、いつも思う。

最近でいうと都知事選。露骨な石丸推しで「石丸伸二ひょっとするかも」という発言でわざとらしく噂を作り出して再生回数を稼いでた。でも、多分、早々に石丸の中身のなさを見抜いてしまって、やっぱ若い人だよ、という薄っぺらいヨイショになっていた。

また、NISAの口座争奪戦の頃、SBI証券の広告案件を受けて「NISAを全然知らなかった」というテイで「そうなんだ、これはお得だ」というヨイショ動画を撮っていたが、これもわざとらしく、とにかく芝居がクサ過ぎた。共演のSBIの担当者もそれはないだろと思ったと思う。「堀江貴文がNISAを知らない」というのは無理ある設定。楽天三木谷憎しでSBIのNISA推しに回ったんだろうがね。

で、ホリエモンの最新版のわざとらしい世論操作案件が、総裁選での「進次郎推し」である。

「フワッとした方なので、非常にたぶん敵が少なくてですね。右にも左にも好かれるし、浮動票層にも好かれる」「進次郎さん、たぶん首相になったら自民党また圧勝しちゃうんじゃないっすか」

とかね。適当すぎるだろう。右にも左にもなめられてるし、浮動票層にも笑われている。首相になったとたんに失言したり、政策のアラが露呈して、立憲の野田あたりにボコボコにされて議席減らすと思うがなあ。

まあ、進次郎が何の実績を残した訳でもなく、何の政策を打ち出した訳でもなく、「父が純一郎」「敵が少ない」くらいしか特徴がないから、進次郎を褒めるのは相当難易度が高い。ホリエモンじゃなくても「印象いいよね」というぼんやりとしたものになりがち。

でも、ホリエモンは、早々に「進次郎推し」を決めたから、今後も、自身のYoutubeチャンネルで露骨な推しを展開していくだろう。

早速「レジ袋を有料化したのは小泉進次郎さんではなかった件」とかをアップしている。んなもん総裁選の争点にはならんので、何を今更な印象操作なんだがね。バカな視聴者はこれで印象が変わるはず、と思ってそうだ。どうだろうね。そこまでバカかね。

広報やPRの分野から見れば、進次郎というのは、とてもセンシティブな商品である。素人にはとてもじゃないけれど扱えない炎上体質。

メッキを塗りたくったところで、ひとこと喋ればすぐ剥げる。想定問答つくったところで、予定なしでマイク向けられたら水の泡。菅義偉がいくら入れ知恵しても、ホリエモンがいくら印象操作しても、PR会社がどんなアンチョコ用意しても、進次郎はひとことで全ての努力を無に返す力を持っている。

だから、炎上が起きないようにあらゆる準備をして、保険をかけて、行動を制限したりするわけなんだが、それは、進次郎の自由意志を奪うということなんだよなあ。PR会社が入ってますます人格のないマリオネットにならんだろうか。


さて、きょうの音楽は、そんな進次郎に捧げる歌。
Snail Mailで「Thinning」。

オルタナらしいダークな曲調で、スネイルメイルは「自分を無駄にしたい」「私ってこんな人間?」「わからないよ」とか内障を歌ってる


「俺ってこんな人間?」「わからないよ」と思いながら、進次郎は進次郎を演じていると思う。

会見とかで「みんな俺のことうっすらバカにしてる?」というのがわかった瞬間、進次郎は一瞬だけせつない笑顔を見せる。照れ笑いや苦笑いとも違う。またバカにされてる、それもしょうがないか、という諦めすら感じる哀愁のある笑顔だ。そんな顔を見るにつけ、中身のない政策でもなんでもいいから、自分が心から思ったことをやっていかないと、この人は病んでしまうなあと思ったりする。好感度だけを評価され、ずっとうっすらバカにされ続けるのは精神的に相当きつい。常人には耐えられないよ。

がんばれ進次郎。

政治家としては応援してないが、人として心配してる。





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