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今日の季語 2021/8

赤富士(あかふじ)
    青年の家眺めて体操赤い富士
合歓の花(ねむのはな):「花合歓」
    合歓の花呼べど答えぬ母に見せ
蝉時雨(せみしぐれ)
    先生の性格制す蝉時雨
青胡桃(あおぐるみ):「生胡桃」
    青胡桃ぐきつ音あと太くなり
秋隣(あきどなり):「秋隣る」
    鮒の群群れては離れ秋隣
行く夏(ゆくなつ):「夏終わる」
    行く夏やトランペットの向こう岸
立秋(りっしゅう):二十四節記「秋立つ・秋に入る・今朝の秋」
    かき寄せて掛布目覚める今朝の秋
かなかな
    かなかなと煙と匂ひと浜の夕 (けむ)
鷹の爪(たかのつめ)
    軒の下家の見張りや鷹の爪
瓢箪(ひょうたん)
    瓢箪や体型サイズお望みの
酔芙蓉(すいふよう)
    密になり昼に宴会酔芙蓉
秋暑し(あきあつし):「残る暑さ・餞暑(せんしょ)」
    ビルの上社旗はためかず秋暑し
盂蘭盆会(うらぼんえ):「盂蘭盆・盆」
    たんたんと務め果たして盂蘭盆會
蕎麦の花(そばのはな):「花蕎麦」
    夕闇に畑浮かばせ蕎麦の花
生身魂(いきみたま):「生盆(いきぼん)」 
    生身魂白粉目立つ皺三本
    親父達まだ生盆の席はいや
精霊舟(しょうりょうぶね):「盆舟・灯籠舟」
    レコードも精霊舟の隙間かな
秋旱・秋日照(あきひでり):「秋乾く」
    伸び始めむ紙の水張り秋日照
萩(はぎ):「真萩・白萩・乱れ萩・こぼれ萩」
    美しきこの字は確か萩の筆
秋茜(あきあかね):「赤卒(あかえんば)」
    集団の合わせぬリズム秋茜
踊子(おどりこ)
    大太鼓廻る踊り子腰伸ばす
小鰭(こはだ):「小鰭鮓(こはだずし)」
    軽トラや小鰭の踊り地引網
秋口(あきぐち):「秋浅し」
    秋浅し素振りの音の速さ知り 
処暑(しょしょ):二十四節気季語の一つ
    チェロソナタ針をおとして処暑の夜
猫(ねこ)じゃらし:「えのこ草・犬子草」
    三方原シャッター切らせ猫じゃらし
蜻蛉(とんぼ・とんぼう):「あきつ・とんぼう・鬼やんま・塩辛蜻蛉」
    屋敷裏翅怒らせて鬼やんま
飛蝗(ばった):「螇蚸」
    真っ直ぐに逃げてく螇蚸追いかけて
芋の葉(いものは)
    芋の葉やいざこざつきぬ葉の破れ
涼新た(りょうあらた):「初めて涼し・秋涼し」
    涼新たもぞもぞ動き長き袖
夜食(やしょく)
    飯いらぬけふは残業夜食かな
鈴虫(すずむし)
    鈴虫や奏でし音やサッシ止め
犬蓼(いぬたで):「赤まんま・赤のまま」
    手刀や群れより高き赤まんま




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